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映画の旅 vol.1 「パラサイト 半地下の家族」

2020年記念すべき1本目は「パラサイト 半地下の家族」です。去年の12月27日に日本での公開がスタートし、年が明けた先月の後半に僕自身もようやく鑑賞することが出来ました。本作は毎年5月にフランスで開かれているカンヌ国際映画祭の各たる賞の中でも最高の賞である“パルムドール”を受賞した作品で、その勢いもあり毎年世界中から注目を集める映画の祭典アカデミー賞でも韓国映画は疎かアジアの作品としては初の“作品賞”を受賞するなど映画史を塗り替えた作品と言っても過言では無いでしょう。

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監督は「殺人の追憶」や「グエムル-漢江の怪物-」加えてNET FLIXでも注目を集めた「オクジャ」で知られるポン・ジュノ監督です。主演は今回で4度目のタッグを組む韓国の名優、ソン・ガンホ。その他にもチェ・ウシクやチョ・ヨジュンなど実力派が脇を固めています。本作のあらすじを簡単に説明すると家族全員失業中で半地下で貧しく暮らすキム家と父親がIT企業のCEOで高台の豪邸で暮らすパク家、相反する2つの家族があることをきっかけで交わることで誰も予想できないストーリーが展開されています。現代の社会問題である“格差”という繊細なテーマを扱う一方で、所々にコメディー要素を散りばめた今までに無い作品となっており、安易にサスペンスと一括りに出来ない特異性がこの作品にはあります。

本作で評価されるポイントは何と言ってもカメラワークでしょう。経済格差を縦の構図を巧みに用いて描いた演出は斬新かつ見事でした。また脚本とカメラワークがこれほどまでの相性を見せた作品は近年稀に見るものです。加えて映像では決して伝わらない「匂い」で生活の格差を表現したのも、監督の巧妙さであり自身の想像を経て本能に直接突き刺さる見事な表現方法だったと評価されています。

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今回ポン・ジュノ監督からの「絶対にネタバレしないで」との発言を踏まえて、作品の上っ面だけに触れた記事となっています。皆さんに今言えることは実際に劇場に足を運び自分の目で確かめて欲しいということだけです。これまでに感じたことの無い感覚に出会える素晴らしい作品となっております。

次回は僕が大好きな女優さんの1人でもあるスカーレット・ヨハンソンが出演している作品について書く予定なのでお楽しみに!

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