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茶髪の風雲児

橋下徹氏

テレビのご意見番では欠かせない存在。

彼は弁護士である。

彼は大阪維新の会を設立た政治家である。

彼は大阪市長である。

そんな彼がテレビに初登場したあだ名は今でも忘れない。

「茶髪の風雲児、橋本徹」

茶髪にグラサン、私服で登場した彼の姿は、

私達の弁護士のイメージを大きく覆した。

反響はもの凄かった。

「弁護士なのにチャラい。」

「若いのに生意気。」

度重なるバッシングの数々。

反響が大きいということは、注目度も大きい。

認知され影響力も強くなった。

彼はそこから破竹の勢いで大阪市長となった。

バッシングも勢いを増す。

「若いだけ。」

「人気が出たからで、実力ではない。」

数々のバッシングにも怯むことなく、彼は数々の政策を打ち出した。

さて、ここで疑問が残る。

茶髪で登場した彼は、チャラい男からいつ真っ当な人間になったのか・・。

まず、チャラいだけで弁護士になれるはずはない。

相当な努力をしたのだろう。

そして彼は弁護士になった。

彼は弁護士時代、少年犯罪に死に物狂いで取り組んでいた。

彼はある時、ある少年の弁護につくこととなる。

黒い髪にシワのないスーツ。

想像通りの弁護士の姿の彼。

その姿を身にまとい、なんとか少年と話そうとする。

しかし、少年は心を開いてはくれない。

彼は少年と話がしたかった。

犯罪を犯した少年の心を知りたかった。

彼は少年の心を知るためにある行動にでる。

少年と同じく髪を茶色く染め、私服で少年に会いに行った。

その姿を見た少年は、自ら言葉を発した。

「お前が弁護士???弁護士がそんな格好でいいのかよ。」

「日本もついに終わったな。」

たわいのない会話から、少年の心が徐々に溶け始めた。

その日から彼は、「茶髪の風雲児」となった。

そうか・・・。彼は最初から「侍」だったのだな。


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