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【アニメ感想】名探偵コナン 第1101話「不死身男のプライド」

本質見抜く推理の先に、信じるべきもの導く力!
無敵で不死身の経営者。残された犯行声明の謎!
たった一つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
その名は、名探偵コナン!

脚本は扇澤延男さん。扇澤脚本特有の「変な地名」「コナン小五郎目暮高木千葉」「ロジックで推理」「犯人X」が見られます。

登場キャラは江戸川コナン、毛利小五郎、目暮警部、高木刑事、千葉刑事。名前のみで毛利蘭も登場。



■今週のゲスト声優について

ゲスト声優は、島至:宮内敦士さん、町側貞子:嶋方淳子さん、広瀬葵:甲斐田裕子さん、巡査:井上宝さん、社員:広瀬さやさん、男性:古田一晟さん、筑波峻一:丹沢晃之さん、乃木岳人:岩崎ひろしさん。

筑波社長役は、低音ボイスが魅力的な声優・丹沢晃之さん。コナンは初出演です! 代表作は『ナイトライダーNEXT』マイケル・ナイト役など。

専務の島至役は、こちらも魅力的な低音ボイスをお持ちの宮内敦士さん。主に吹き替えで活躍されてらっしゃいます。コナンへの出演は4年ぶり3回目。代表作は『結界師』墨村正守など。

副社長で犯人の乃木岳人役は、こちらも吹き替え作品での出演が多い岩崎ひろしさん。コナンへの出演は1年ぶり2回目。『スター・ウォーズ』シリーズのC-3PO役で有名です。

秘書・広瀬葵役はクールビューティーな女性キャラに定評のある甲斐田裕子さん。コナンには5年ぶり5回目の出演です。主な代表作は『銀魂』月詠、『約束のネバーランド』イザベラなど。



■今週の感想

【登場人物】
島至(しま いたる)……55歳。ツクバ総業専務。
乃木岳人(のぎ がくと)……58歳。ツクバ総業副社長。
筑波峻一(つくば しゅんいち)……40歳。ツクバ総業社長。
広瀬葵(ひろせ あおい)……29歳。社長秘書。
町側貞子(まちがわ さだこ)……50歳。筑波の叔母


ツクバ総業の社長・筑波峻一は経営幹部を集め、新規事業に取り掛かることを発表。その席で、二度目の襲撃を受けたことを口にし、幹部を驚かせる。しかし警察には連絡せず、「私は無敵で不死身だから今度襲ってきたら返り討ちにしてやる」と高笑い。

翌朝、小五郎とコナンは路地で死亡している筑波社長を発見する。ビルの屋上から転落した模様。自殺か他殺が考えられるが……遺体のポケットには犯行声明ととれる手紙が入っていた。
ツクバ総業の幹部・島と乃木、社長秘書の広瀬から、筑波が二度も襲撃されたことを聞き出す目暮たち。そこに筑波の叔母である貞子が泣きながらやって来て、昨晩筑波から自殺をほのめかす電話があったことを話す。広瀬も、筑波が精神科に通っている証言を得ていたことを思い出す。
もしも筑波が自殺だとしたら、あの犯行声明は何なのか……?

コナン小五郎高木は、筑波が襲撃されたという場所に行ってみることに。
筑波が車にはねられそうになったという須蛸2丁目の交差点に行くと、筑波が襲撃されたはずの時刻、映画の撮影があり人が入れなかったことが判明。
駅のホームから突き飛ばされたはずの金目台駅も、その時刻は封鎖されていたことが分かる。二度も襲撃されたという筑波の話は、彼の作り話だったのか……。何でか地名が魚介系のネーミングw

一方、自殺説も怪しくなってくる。都内の精神科にかかった記録はなし。筑波社長は、三代目にして筑波家具をツクバ総業へと発展させた辣腕経営者。5年間攻めの姿勢を崩さなかった。そのため、自殺するような人物像ではないことが明らかに。
筑波邸の書斎のパソコンに、「自殺と他殺の見分け方」「正当防衛」の履歴が残っていたことを知った小五郎はある推理を閃く。その推理とは、筑波はある人物Xの殺害を目論んでおり、Xの遺体に犯行声明を忍ばせることで、自分を襲おうとした襲撃犯に見立てようとしたが、逆に返り討ちにあって転落死してしまった、というもの。出た! 扇澤脚本にありがちな「犯人X」。自殺をほのめかす電話も犯人がかけたもの。小五郎は町側貞子を現場に呼んだ人物こそXだと推理するが、それは副社長の乃木だった。
乃木は自殺で決着をつけたい様子。そんな彼を小五郎は疑う。

一方のコナンは筑波の人物像を聞くため広瀬を訪ね、「弱みやカッコ悪いところを見せるのが死ぬほど嫌いだった」との証言を引き出す。

筑波邸に戻ったコナンは、乃木と島が話しているのを立ち聞きする。乃木曰く、筑波が貞子に語った最後の言葉は「所詮自分は見せかけだけの負け犬だった」という。コナンはそれを踏まえて、貞子にあることを確かめに行く。

夕方、ビルの屋上に目暮たちを集めたコナンは、小五郎を眠らせて推理を披露。
実は筑波は自殺を望んでいた。しかし体裁を気にするあまり、他殺に見せかけて自殺しようと計画。「辣腕社長が恨みを買って殺された」という筋書きを企て、犯行声明を用意していた。
だが、自殺と悟られたくない筑波が貞子に電話をかけるはずがない。つまり、筑波は誰かに殺害されたのだ。
犯人は副社長の乃木だった。貞子だけが知っているはずの電話の内容を知っていたのは、自殺に見せかける偽装工作をした犯人だから。乃木は筑波を自殺に見せかけて殺害することに強いこだわりを持っていた。「自分は無敵だ」と言っておきながら自殺した、負け犬のレッテルを筑波に貼ることが目的だった。
つまり、自殺を他殺に見せかけようとした筑波と、他殺を自殺に見せかけようとした乃木の思惑が交錯し、不可思議な事件になったのだ。
貞子は乃木に平手打ちし、目暮は「かっこいい悪いの問題じゃあない、命は大切にしないといかんのだ」と叱責する。



■コナンと正装

今回の話は、飲みに行った小五郎が朝まで酔いつぶれて、道端で寝ていないか心配した蘭に頼まれて、コナンが迎えに行くところから始まった。
つまり、休日の朝。

休日の朝なのにしっかり正装してるコナンくん、推せるんですけど~~~!?

そういえばコナンくんの正装って作中であまり語られないですよね。最近のエピソードでは、結婚式とか高級レストランとか、フォーマルな場でしか着てないことが多いような。休日でもカチッとした服を着ることでスイッチが入る、とかあるんでしょうか。

『名探偵コナン』30巻・FILE.9「元太の罠」より引用


■【今週のおすすめ】『連続自殺事件』ジョン・ディクスン・カー

今回ご紹介するミステリーは、「転落死」「自殺か他殺か」ということで、ジョン・ディクスン・カーが1941年に発表した『連続自殺事件』(原題:The Case of the Constant Suicides)。「密室の講義」で有名なギデオン・フェル博士が登場するシリーズの13番目にあたる長編小説です。

大学教授のアラン・キャンベルは、自分の学説に異を唱え、論争を繰り広げていた相手キャスリン・キャンベルと列車の中で一緒になる。そこでお互いがいとこ同士であること、目的地が一緒であることを知る。その目的地とはスコットランドにある古城で、そこでコーリンやエルスパットといった個性的な親戚と対面する。コーリンの兄アンガスは、塔の最上階にある部屋から転落死したというのだ。しかも、部屋は密室だったという。アランたちは、アンガスの死が自殺か他殺かで、弁護士と保険会社社員が言い争っているのを聞く。

……というお話。カーといえば密室、密室といえばカー! しかも今作はちょっと変わった内容で、その名も「連続自殺事件」。自殺としか思えない事件が多発します。翻訳によっては「連続殺人事件」の邦題がつけられているものもありますが、やっぱり好きなタイトルはこっち。カー作品によくあるロマンス要素もユニークに描かれていて、最初から最後まで楽しめます。


小五郎?「Next Conan's HINT!」
コナン「樽!」
小五郎「樽でワイン? 事件の匂いだ!」
高木刑事「ワインの匂いじゃ……」
コナン「正論だね」

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