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【アニメ感想】名探偵コナン 第1103話「青春小説に罪の匂い」

絡み合う糸解きほぐす時、縦横無尽に煌めく推理!
小説家からの不思議な依頼。過去の事件が今甦る!
たった一つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
その名は、名探偵コナン!

なんとなんと2年ぶりにまさきひろ先生が登板! 先日のデジタルリマスター「ワインレッドの告発」もまさきひろ先生でした!

登場キャラは江戸川コナン、毛利蘭、毛利小五郎、目暮警部、高木刑事、佐藤刑事。



■今週のゲスト声優について

ゲスト声優は、靖木の母:平ますみさん、酒販店の主人:三瓶雄樹さん、書店員:佐久間元輝さん、女性スタッフ:山口立花子さん、正村中:岡野浩介さん、片岡弘樹:浜田賢二さん、吉成義人:四宮豪さん、竹内千種:中島沙樹さん。

被害者・正村中の声はもはや常連、岡野浩介さん。前回の出演は2年前、「魔王と呼ばれた小説家」でした。岡野さんといえば個人的には『烈火の炎』の花菱烈火、『忍たま乱太郎』の利吉さん役が思い浮かびます。

悪~い政治家・片岡弘樹役は浜田賢二さんでした。代表作は『機動戦士ガンダム00』パトリック・コーラサワー、『黒子のバスケ』木吉鉄平など。前回の出演は4年前の「恐竜につぶされた男」。

すし職人の吉成を演じたのはこれで5回目の出演となる四宮豪さん。前回は2年前の「張り込み」に出演していました。四宮豪さんといえばレベルファイブ作品に多く出演されているので有名!

犯人になってしまった看護師・竹内千種役は中島沙樹さんでした。なんと前回出演は9年前! 中島さんといえば『ハヤテのごとく!』の貴嶋サキ役!



■今週の感想

【登場人物】
靖木泰三(やすき たいぞう)……故人。
正村中(まさむら ちゅう)……30歳。小説家。
片岡弘樹(かたおか ひろき)……34歳。市議会議員。
吉成義人(よしなり よしと)……34歳。すし職人。
竹内千種(たけうち ちぐさ)……29歳。看護師。


交通事故で死んだ靖木泰三の身元調査、特に交友関係を調べる依頼を受けた小五郎。依頼人は青春小説で有名な正村中だ。著書は「就活オディティ」「受験スターダスト」、連載中の「スケアリー・リトル・モンスターズ」など。

小五郎は、靖木宅から出てきた市議会議員の片岡弘樹に話を聞きに行く。靖木とは中学時代の同級生だったとのこと。アニコナに政治家キャラが出てくるの珍しい気が! 小五郎の金の名刺も登場!
更に聞き込みを続け、靖木が小説を書いていたことを突き止める。

小五郎は正村に経過報告をしに来るが、彼は撲殺されていた!‎ しかも小五郎自身も催涙スプレーをかけられ、金属バットで殴打されてしまう。

小五郎は杯戸中央病院に搬送される。え~! キール編で重要な役割を担った杯戸中央病院、さらっと出してきた!
コナンと蘭が見舞いにくると、病室には目暮警部の姿もあった。目暮によると、正村の元には「掲載している小説を打ち切らないと命を絶つ」との脅迫状が届いていたという。その小説とは、20年前のおやじ狩りをテーマにしたもの。青春小説で人気の正村の路線変更に怒ったファンの犯行だろうか……。また、正村の手帳に残された「215 222 SAME」のメモも意味深だ。

靖木は、執筆した「おやじ狩りの日々」という小説を、尊敬する正村に見てもらおうと思っていたという。この原稿を盗作した正村は、脅迫状が送られてきたことで、このおやじ狩りが実際に起った事件だったのではないかと疑い、小五郎に調査依頼をしたという筋が浮かび上がる。文芸誌「デル・モンド」8月号に、「黄泉からの殺人者」新名香保里の名前が!

実際に靖木が中学時代につるんでいた相手を調べてみると、市議会議員の片岡弘樹とすし職人の吉成義人の名前が挙がるが、もちろん二人はそれを否定する。

一方、コナンは手帳のメモの意味に気づく。「215」は小説中の事件があった日付。「SAME」は小説中の被害者が持っていたサメのぬいぐるみ。だが「222」は小説に出てこない……。

今のところ疑わしいのは片岡議員と吉成だが、二人には杯戸シティホテルで政治資金パーティーに参加していたというアリバイがあった。杯戸シティホテル! またも重要な場所がさらっと! キッドにピスコ……!

図書館のパソコンで20年前のおやじ狩りについて調べるコナン。事件は小説にあった2月15日ではなく、2月22日に起っていたことを突き止める。

その夜、小五郎の病室に集められた関係者たち。もうすでに眠らされてる小五郎w 脅迫状に残った汚れが片岡のビラにも付いていたことから、脅迫状を送った犯人は片岡であることが判明する。
さらに片岡・吉成は、靖木とおやじ狩りをしていたことを認める。
正村がおやじ狩りがあった日付を間違えて小説にしたのは、元となった靖木の原稿がそうだったから。20年前の事件と無関係の正村が間違うのも無理はない。
それを病室の外で聞いていた看護師の竹内千種が動揺を見せる。正村を殺害した犯人は彼女だった。彼女は20年前の事件の被害者の娘だったのだ! 正村を殺害した理由は、事件被害者のリアルな気持ちを教えろと無理やり迫られたため。小五郎を襲ったのは、仲間が来たんじゃないかと思ったためだった。
彼女は小五郎の怪我が軽傷だったことにホッとしたが、かつて父がされたと同じことを小五郎と正村にしてしまったことを悔い、涙する。なんともやりきれないな……。
片岡だけは悪びれる様子なく悪態をつくが、目暮が脅迫状の件を念押しすると、舌打ちをして去っていった。

今回の話、本格推理って感じで面白かった!
まさきひろさん、もっともっと登板して欲しいな~



■ホテル、病院、新名香保里…

前述のとおり、今回のエピソードには小ネタがいっぱい!

まずは正村中が「スケアリー・リトル・モンスターズ」を連載している文芸誌「デル・モンド」8月号に、インタビューが掲載されていた小説家の新名香保里。インタビュー対象となった小説「黄泉からの殺人者」は57巻・FILE.3「黄泉からの殺人者」で初登場しました。
ちなみに新名香保里の小説は他にも「1/2の頂点」(父・任太朗の遺稿を引き継いで完成させた)、「悪魔が仕組んだ遺言状」などがあります。

『名探偵コナン』57巻・FILE.3「黄泉からの殺人者」より引用


次に、小五郎が入院した杯戸中央病院といえば……キールが入院していたあの病院! こんな重要な場所をさらっとアニオリで出すなんて……!
(実は筆者、この杯戸中央病院の院長が若返った烏丸蓮耶だと思っていた時期がありました。ってか今でもちょっと思ってる。)

『名探偵コナン』57巻・FILE.11「偽りの患者」より引用
『名探偵コナン』57巻・FILE.11「偽りの患者」より引用


そして片岡の政治資金パーティーが行われた杯戸シティホテルは怪盗キッドとコナンが初めて対面した場所。そして灰原が宮野志保の姿に戻りジンと再会した場所。コナンの物語の中で、度々重要な舞台として登場しました。

『名探偵コナン』24巻・FILE.8「漆黒の葬列」より引用


■【今週のおすすめ】『あなたは誰?』ヘレン・マクロイ

今回ご紹介するミステリーは、「小説家」「政治家」が出るということから、女流作家ヘレン・マクロイの1942年の作品『あなたは誰?』(原題:Who's Calling?)。精神科医探偵ベイジル・ウィリング博士が活躍するシリーズの4作目。

ナイトクラブの歌手フリーダ・フレイは、「ウィロウ・スプリングには行くな」という不気味な匿名の電話の警告を受ける。しかしフリーダはそれを無視し、婚約者アーチーの待つウィロウ・スプリングに行ってしまう。そこでアーチーの母で恋愛小説家イヴと対面するが、到着早々フリーダの部屋が何者かに荒らされてしまう。その夜、イヴの隣人で政治家のマーク・リンゼイ家でダンスパーティーが開かれた。しかしそこで「面白い人」が毒殺される……。

…というお話。「ポルターガイスト」が登場するが、オカルトな話ではなく、探偵役ベイジルの「精神科医」という役職がふんだんに活かされたストーリーです。


小五郎「Next Conan's HINTでんがな!」
コナン「抜け道!」
蘭「お父さんどこ行くの~?」
小五郎「ちょっと青春の抜け道を!」
コナン「まっすぐお家に帰りなさい!」

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