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平凡で、どこが悪い。

平凡で、つまらなくて、とがってなくて、面白くなくて、深くなくて、知的でなくて、ユーモアもセンスもエッジもなくて、

なにが悪い。

「ふつーでつまんなっ」すぎて悩むわたしは26歳です。(の割に幼稚な文章しかかけないことをこれより証明いたします。)

生理前は、自分の嫌なところが特に目立って、恵まれた人生に対して「無理ー」なんて暴言を吐き出すの。

月経という、摩擦も抵抗もなく力学的エネルギーが完全に保存された感情のジェットコースターに乗っかり、無限ループ中のわたしは、PMSに完全に乗り物酔いしてるので、はい、失礼。

深夜11時35分。あーーー。無理。何が無理かもわからないけど、とにかく無理。そんなときには、「Indie Folk & Rock」とSpotifyに打ち込む。好きなアーティストもミュージュシャンなんてものも、悲しいけどいない。Indie Folkなんてジャンルじゃない、とか「ぶりかえし中二病」とか言われないかな、なんて気にして、誰にも自分の好きな音楽なんて言えたことない。「プレーリストをプレゼントにする」とかそんな人様へのキューレーションできるほどのテーストもなにもない。「好きな音楽かけといて」なんて言われたら、もう恐怖どころじゃない。センター試験の国語の数万倍嫌だ。フラットメイトみたいに、「今日かけてるのは、エジプトで80年代に有名だったアーティスト」とか「これはオトマン音楽、違いはねえ...」みたいなことも言えない。そもそも、オトマンって地理的にどのあたり指してるのかさえ、怪しすぎる。

そもそも好きな音楽って何?

「どんな音楽すきなの?」「どんな映画好きなの?」「どんな本読むの?」

そんなもん、わからない。あんだけ消費してて、わからないって、どういうこと?そりゃあ、「好きでありたい」音楽や、映画や、本なんてたくさんあるわ。「好きでありたい」と、「好きである」は全くもって別物だとおもう。だって、「好きである」は選べないのだもの。

わたしも、黒い厚底ブーツ履いて、かっこいいレザーのトップスきて、テラビブの有名なタトゥー・アーティストに彫ってもらった入墨を披露しながら、ベルリンのクラブに常連としてテクノ・ミュージックに体を踊らせたいわ。一晩中。いや、週末中。

わたしも、古本屋でアンティークっぽさに酔うだけじゃなくて、部屋に飾っとくんじゃなくて、「読みたい!」って思える古典に出会いたいわ。というか、「出会う」以前に、「探しに古本屋を回る」なんてことがしたいわ。

でも、どうせ読むのは、ビジネス書だったり、New York Times Bestseller List Top 10! なんて言われたら「はーい、買います。」なわたし。あーあ。ミーハーよ、みーはー。売れるために書かれた本に目が眩む。あーもう、ダメじゃないの。別に、それらが悪いわけではない。良書だから「ベストセラー」なのだもの。でも、「ベストセラー」=「最も多くの人が良いと感じたもの」=みんなと同じ=とっても普通で普通なのである。

ずっとずっとずっと、心の奥底で「変わっていたい」って思って生きてきた。特別でいたい、マイノリティでありたい。「かわいい」より「変わってる」って言われたい。

と同時に、意に反して自分の「ふつー」さに嫌気がさして仕方がなかった。どこに行っても、壁紙にうまく馴染み、ときにはそのまますうっっと同化する。とくに何が秀でるわけでもなく、落ちこぼれるわけでもなく。だしがとれてない味噌汁みたいな味なやつ。コクと旨味がないの。でも、そんなところで、マイナーな本を読んだり、白黒サイレント映画をみたり、アクティビストとして生活したり、環境問題に興味持ってみたりしたところで、あじのもと・グルタミン酸ナトリウムを振りかけるようなもの。中からじわじわでてきたうまみではない。他の誰かから、抽出し結晶化した「借り物」の旨味にしかすぎない。

「変わっていたい」、て思っても、「変わってたい」って思って変われるもんでないことがようやくわかってきた。「正しく丁寧ねいきかたをしたい」なんて思っても、思想のために自分の欲求を抑えるのはかなり大変だし、そこまでの忍耐も残念ながら自分にはない。と諦めている時点でもう終わってるでしょ。もう、何を言ってるのだ、わたしは。

というか、「わたし」という第一人称が登場しすぎ。自分自分うるさい。自分語り、きもい。

わたしの趣味はださい。というか、趣味という趣味もない。「何々をするあいつ」というアイデンティティがない。「つけ麺で有名△△」「とんこつスープ最高〇〇屋」になりたかった。「あの、ラーメンがとりあえず食えるとこ」じゃなくて。いつも、とりあえず、なの。

「あいつ面白いよね」とは言われない。いつも決まって、「あの子、いいこだよね」(これ一番傷つくのはわたしだけ?)「You're really nice. Everyone likes you!」NICE、反吐が出るわ、この言葉。Everyone likes you = Nobody loves you. 

でも、いいの。もう、この平凡さをどどーーんと前に突き出して、みんなに「明日、あさってから生理なの!」って大声でいうの。ダサい音楽が好きで、映画が趣味とはいえないけど、もちろんNetflixのラブ・ロマンス(特に2000年代)を制覇しちゃってて、履歴みられるのが恥ずかしくて、他人とシェアアカウントできてないことも正直にいうの。

もう、生理パッドを茶色い紙袋に包んでなんてもらわないで、堂々とシリコン製月経カップを玄関の前においとくの。

もう何をかいているのかも意味が不明。支離滅裂と同じ意味の言葉が思い浮かばないほどのボキャ貧(ほら、またカタカナと略語使う!め!)。

だから、生理前はつらい。子宮を持つって、こんなに大変なことなの。

Q. E. D

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