多すぎる「ごめん」をやめる訓練、の話。
私は生来、気が利かない――「察せない」タイプの人間である。
集中力には割と自信がある方だが、周囲に満遍なく気を払うのは苦手で、よほど意識していない限り、物の配置の変化や部屋の汚れ具合、他人の動きなど、大多数の人が何となく気が付くことに、大抵気が付けない。
他人の発言も言葉通りの意味で受け取りがちで、「雨が降ってきた【ので窓を閉めて欲しい】」のような言外の意図や、「手伝わなくても大丈夫【だけど手伝ってくれると助かる】」のような、発言と矛盾する他人の本音を汲み取ることがほぼ出来な