円盤付箋 舞台『血界戦線』
漫画・アニメも履修の上2019年東京公演を劇場観劇。今回は舞台円盤を観ながら付箋をつけるように感想を書きます。
■公演概要
原作:内藤泰弘『血界戦線』(集英社 ジャンプ コミックス刊)
脚本・演出:西田大輔
公演期間
東京 2019年11月2日(土)~11月10日(日)
天王洲 銀河劇場
大阪 2019年11月14日(木)~11月17日(日)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
https://www.marv.jp/special/s-kekkaisensen-2019/
・事後通販もある
https://collection.rakuten.net/marv/s-kekkaisensen/
円盤はBD、DVD共に一般流通されてるので密林とか探すのもありです。
・チケット
プレミアムチケット ¥11,000(税込)
レミアムチケット限定グッズ(非売品)のセット。フォトブック(A5サイズ/フルカラー/16P)はランブロの別カット等。ライブラメンバーがダイナーで食事をしたら、という風景。
一般 ¥8,000(税込)
■出演
レオナルド・ウォッチ:百瀬朔
クラウス・V・ラインヘルツ:岩永洋昭
ザップ・レンフロ:猪野広樹
スティーブン・A・スターフェイズ:久保田秀敏
チェイン・皇:長尾寧音
ツェッド・オブライエン:伊藤澄也
K・K:安藤彩華
ギルベルト・F・アルトシュタイン:萩野崇
デルドロ・ブローディ&ドグ・ハマー:川上将大
ミシェーラ・ウォッチ:斉藤瑞季
偏執王アリギュラ:甲斐千尋
Dr.ガミモヅ:佐々木喜英
トビー・マクラクラン、サックス:丹澤誠二
ドラム:KEN’ICHI
ピアノ:安島萌
ウッドベース:玉木勝
アンサンブル
咲花莉帆、高士幸也、田嶋悠理、夛田将秀、中西智也、中庭ひなこ、中野紗耶可、西田直樹、星賢太
■作品概要
話の展開としては忙しい人のための血界戦線。
作品に対して初見の方が観るには、割と説明不足感はある。コミックスかアニメどちらかを観てると少し※ハードルが下がります。
そうでなくとも「ははーん、異界と繋がってしまった元ニューヨークの都市に、人外も相手にする自警組織があって、一般人みたいな主人公の青年・レオ(レオナルド・ウォッチ)が個々の能力は高いがかなり癖の強い仲間たちと破茶滅茶な日々を過ごす系の話だな」辺りを抑えていればまあ大丈夫そうです。
※コミックス1~10巻、またはアニメ1期の1,4,5,9,10話のアニメオリジナル部分を抜いた場面と2期&BEYONDの3,11話のコミックスB2B部分を抜いた話数辺りを交えつつ妖眼幻視行を3時間弱に纏めた感じ。
音楽は舞台オリジナル楽曲のみ。アニメの岩崎太整さんの楽曲やOPEDのアーティスト主題歌等は一切なし。だがオリジナル楽曲の生演奏パートもあり。バンド生演奏がこの舞台にはあります!
■舞台付箋
・Chapter1 OP
のっけからテナーサックスのソロ演奏は鳥肌モノです。照明も暗く、しっとりした感じの曲調で、夜の都市を想像させます。
そして雑踏の中から現れる主人公レオナルド・ウォッチ(百瀬朔)。彼の眼に関しては俳優に対する装飾、演出はなし。”眼”の力を使う際は舞台演出として表現されているので、余り気にしないで大丈夫です。(そのうち気にならなくなります。)音速猿のソニックもちゃんと登場。(このOP演出の裏側について、是非円盤特典のバクステも観て欲しい可愛い)
演出家の西田大輔の作品でよく観られるのですがOPでその世界の日常や今までの経緯を物語るの狡い。メインキャストの見せ場を作りつつ人物の性格もさらっと説明してくれます。ザップ(猪野広樹)はクズなんだね、わかります。
・Chapter2
何故レオナルド・ウォッチが秘密結社ライブラに入れたのか。漫画で読むと1巻1話目あたりの話なのであらすじは省略しますが、何が良いって照明が格好いい。上からキラキラ照らすだけでもステージ上に映る光の形が独特なんです綺麗。
※他の場面でも板に映る光の形は様々、是非視界に入ったら見て欲しい。
彼らの血液を使った戦い方・ライブラメンバーの絆のような繋がりみたいなものを真っ赤な幅のあるリボンで絡め取るように表現するところ、好きです。動けば動くほど絡まるけれど、強固になる繋がり。
・Chapter3
レオと血界の眷属(ブラッドブリード)の出会いについて、真っ赤な花弁を血のように舞わせて表すの格好良い。そしてライブラメンバー集合回。これさー、KK姉さんがまじKK姉さんなの本当に良き。ロングコートで分かりにくくはなってますが、KK姉(安藤彩)さん本当に足が長くて格好いいんです。そしてクラウス(岩永洋昭)さん本当に小山力也氏の声帯を喉に飼っていますすごい。塩基配列の下りは客席中央部分にいると目が眩しっとなるやつでした(笑)
ちょっと待てChapterごとに書くとめっちゃ時間かかるやつでは!?
■舞台の板になりたい
舞台血界戦線、出演者の芝居が凄いのは勿論のこと、ツェッド・オブライエンを始めとした人外の造形の出来が素晴らしいのと、音楽と光(照明)の演出が素晴らしい。前方5列目くらいまで舞台上の照明がキラキラこぼれて客席も照らすんですが、それを更に後ろから眺めるのもとても楽しいし、前方席で光を浴びながら「あ、今自分ステージの板と一体化しているのでは? 念願の推し(作品)の床になれたのでは?」と思えるのでとても素敵な作品です。客席に背を向け背後から強いライトを当て逆光によるシルエットだけで台詞もなく情景を語らせるのは狡い演出です。いいぞもっとやれー!
円盤でも良いので是非機会があれば観て欲しいし、舞台化第二弾も2020年11月に決まったのでチケット戦線に参加して欲しいなあという気持ちでいっぱいです。舞台血界戦線は、いいぞ!!