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舞台付箋 舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語

2/5夜公演を観ました記録。


■公演概要

原案:「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
脚本・演出:末満健一
アクション監督:栗田政明
音楽:manzo/伊 真吾/KYOHEI

公演期間
東京 2023年2月4日(土)〜2月12日(日)
TOKYO DOME CITY HALL
https://www.tokyo-dome.co.jp/tdc-hall/

大阪 2023年2月16日(木)〜2月19日(日)
オリックス劇場
https://www.orixtheater.jp/

・グッズ
劇場販売、オンライン通販あり
https://stage-toukenranbu.jp/goods/guden/

・チケット(前売・当日共/全席指定/税込)
【東京公演】
S席 ¥12,500(税込/全席指定)
A席 ¥9,500(第3バルコニー)
【大阪公演】
・S席 12,500円
・A席 9,500円(3階席)
※お席の場所によりましては舞台・映像・演出の一部が見えづらい場合がございます。

<サイドシート>
【東京】 S席サイドシート:12,500円 A席サイドシート(第3バルコニー):9,500円
【大阪】 S席サイドシート:12,500円

<見切れ席>
【東京】見切れ席:9,000円
【大阪】見切れ席:9,000円
※階層にかかわらず全て同じ値段となります。

<立見席>
【東京】立見券:9,000円
※立見指定位置は当日劇場でご確認ください。

STAFF
原案 : 「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)脚本・演出 : 末満健一
アクション監督 : 栗田政明
音楽 : manzo/伊 真吾/KYOHEI
振付 : Seishiro
美術 : 秋山光洋
照明 : 加藤直子
音響 : ヨシモトシンヤ
映像 : O-beron inc.
刀剣男士衣裳 : 惠藤高清
源氏物語登場人物&歴史上人物衣裳 : 松竹衣裳
甲冑制作 : 渡邊礼子
刀剣制作 : 羽鳥健一
ヘアメイク : 中原雅子
歌唱指導 : 水野里香
トレーナー : 伊藤 洋
演出助手 : 高橋将貴/𠮷中詩織
舞台監督 : 須田桃李
宣伝美術 : 羽尾万里子
宣伝写真 : 渡部俊介
宣伝ヘアメイク : 中原雅子/平塚淳子/趙英/加藤桂子

https://stage-toukenranbu.jp/stage/cast/

■出演

歌仙兼定:七海ひろき
大倶利伽羅:彩凪 翔
一文字則宗:綾 凰華
山鳥毛:麻央侑希
姫鶴一文字:澄輝さやと
南泉一文字:汐月しゅう

藤壺女御:皆本麻帆
六条御息所:梅田彩佳
葵上:橘 二葉
空蝉:井上怜愛
末摘花:永田紗茅

若紫:山城沙羅、岡田六花(Wキャスト)

小少将の君:兵頭祐香

光源氏:瀬戸かずや

池田実桜、磯 優貴乃、大森ほのか、倉知あゆか、櫻原智美、高橋孝衣、
手塚早愛、中畑 眸、兵頭 茜、廣瀬水美、本間汐莉、本吉南美

■作品概要

詳細はaboutご参照。2015年10月に上演されたミュージカル『刀剣乱舞 トライアル公演』、2016年5月ミュージカル『刀剣乱舞 阿津賀志山異聞』を始めとする通称『刀ミュ』(ネルケプランニング他)とほぼ同時進行で展開してきたストレート芝居の舞台『刀剣乱舞』(マーベラス)の最新作、第十三弾。今回は異色且つ刀ステ初のオールフィメール舞台となる。役柄も歴史的人物を除いては男士(男子)しかいない筈の刀剣男士を全て女性が演じるのも見どころ。

ABOUT 舞台『刀剣乱舞』とは

PCブラウザ・スマホアプリゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」を原案に、末満健一が脚本・演出を手掛けたストレートプレイ版の舞台化作品。
2016年5月に初演である「虚伝 燃ゆる本能寺」を上演し、再演や小田原城天守閣前で一夜限りで行われた野外公演、日本国内で唯一の客席が360度回転する劇場・IHIステージアラウンド東京での公演、そして直近では、2020年に上演予定だったがコロナ禍の影響を受け、科白劇として上演された綺伝の本公演を2022年3月~5月に上演。これまでシリーズ12作品を上演している。
重厚で心打たれるストーリーや、刀剣男士の美麗で個性豊かなヴィジュアルの再現、そして圧倒的熱量の殺陣などで観客を魅了し、劇場動員のみならず、ライブビューイングやライブ配信、Blu-ray/DVDなどを通して多大な支持を得ている。また2021年には舞台『刀剣乱舞』5周年を記念して、展示会やコラボカフェの実施、記念本の出版、LINEスタンプのリリース、そして過去シリーズの本公演の映像を劇場スクリーンに合わせて再編集して映画館で上映する「劇場版 舞台『刀剣乱舞』シリーズ」などが催された。
シリーズを通して様々に伏線が散りばめられ、今後の展開にも非常に注目が集まっている。

https://stage-toukenranbu.jp/about/

STORY

西暦2205年。
歴史の改変を目論む「歴史修正主義者(れきししゅうせいしゅぎしゃ)」によって過去への攻撃が始まった。
時の政府は「審神者(さにわ)」なるものたちに歴史の守護を命じる。
その審神者の物の心を励起(れいき)する力によって生み出された「刀剣男士(とうけんだんし)」たちは、さだめられた歴史を守る戦いへと身を投じるのだった。

時は、四百年続いた平安時代のうち寛弘の頃。平安京には、歌仙兼定を隊長とした、大倶利伽羅、一文字則宗、山鳥毛、姫鶴一文字、南泉一文字の六振りが出陣していた。
世界最古の長編小説『源氏物語』の作者として知られる紫式部の周辺歴史に異常が見られたためだ。

刀剣男士たちが紫式部を捜して平安京を偵察していると、書物を抱えた女が怪しげな集団に襲われているところに出くわす。正体不明の敵に対して、「まずは出方を見よう」と作戦を指示する歌仙兼定であったが、大倶利伽羅はその作戦を無視して敵に斬り込んでいく。

戦いの末に救い出した女は、自分を「小少将の君」と名乗る。紫式部と親しい彼女の話によれば、この時代の平安京が『源氏物語』という創作の世界に覆われてしまっているらしい。

小少将の君に導かれて宮中の調査を開始した歌仙兼定たちは、歴史上には実在しない光源氏と貴族たちが恋愛談義に花を咲かせる場面を、目撃する。それは『源氏物語』の中でも有名な「雨夜の品定め」の場面であった。

いつの時代にも実在するはずのない出来事を目の当たりにした歌仙兼定たちは、自分たちが置かれている状況を理解する。ここは、「歴史」と「物語」が反転した世界だった。

https://stage-toukenranbu.jp/stage/

■舞台付箋

元宝塚劇団スターによる刀剣乱舞の世界は、とても美しい舞台でした

――で終わらなかった。元々美麗に描かれた絵柄を現実世界に落とし込むのを得意としていた宝塚劇団を経験しているだけに、美しい魅せ方を知っている。立っているだけで格好良い。予想はしていたけれど想像以上の美しさ、美とは何かを考えてしまうほどの美しさ。それら美の一つの形と複雑怪奇の脚本が交差する時、世界は一つになった。
まーじで今回、大分複雑な構造をしているので、小難しいと思うこと必須ですが、小難しいなあで見たものを信じれば良いのもまた舞台の楽しさ。

源氏物語を分解し再構築して演じ上げられた、源氏物語と源氏供養の、物が語る故のモノガタリ。筆者と読者を内包した作品世界を解体し、紐解き、神話と物語という文学と歴史を並べる試み。随筆でも和歌でもない物語という罪過。紐解き今に繋げる物語。

■その他

『源氏物語』については、編集者のたらればさんの連続感想ツイートが優しく詳しいので観劇後に読むと楽しい。


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