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手塚治虫 ブラック・ジャック展

森美術館で開催中の「手塚治虫 ブラック・ジャック展」へ。

小学生のころに読みはじめて40年。いつも短編のお手本にしている。

最初に手に取ったのは小学校1、2年生のころ、そろばん塾の本棚。

表紙にツギハギだらけで半分白髪頭に黒マント姿の男(BJ)が描かれていて、確か「恐怖コミックス」と書かれていた。どう見ても子どもが読むマンガじゃないなという雰囲気。

また、たまたま開いたページが「人面瘡」というエピソードの人面瘡を患った患者が包帯を取る衝撃シーンで、怖すぎてすぐに本を閉じてしまった。

でも、怖いとまた見てみたくなる子ども心で、がんばってページを読み進めると、「不気味な人面瘡こそが本人の良心のあらわれだった」という物語の締め。怖さと崇高さとの落差に一気に心を掴まれて、棚にあった「ブラック・ジャック」をすべて読み漁った。

「人面瘡」「アリの足」「おばあちゃん」「友よいずこ」「U-18は知っていた」「老人と木」「六等星」「人生という名のSL」「虚像」「話し合い」「笑い上戸」…etc

好きなエピソードを挙げればきりがなく、登場するキャラクターたちも手塚治虫先生のスターシステムで、実在の俳優のように配役を変えて登場するので何回読んでもおもしろく発見がある。

今回、たくさんの生原稿を鑑賞していて、いくつか読んだことのないものがあった。調べてみると、むかしの秋田書店版には収録されていないエピソードがあると知り、帰りに未収録のエピソードが入った文庫本を購入。

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