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【イベントレポート】VooK ✖️ NE UU ✖️ 渡邊課「VR映像研究所」 > 作品も解説

2023年1月24日(火)に開催される、XR体験施設「NEUU」と映像クリエイターのプラットフォーム「Vook」主催のイベント「VR映像研究所」が開催されました。

VR映像の名作を、VR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)でちゃんと見て批評をする会です。

結論から言いますと。
めちゃくちゃ盛り上がりました。

6DoFの作品は、NEUUに設置されているHTC VIVE Pro2で

当たり前のことを言いますが。
VR映像制作の人間からすると、VRの映像作品はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)で見て欲しい。
というか、HMDで見ないと意味のない作品なんです。

ぜひみなさんリンク貼っておきますので。

VR HMDで体験してください。
今回の作品選定の基準としては、ちゃんとVRしてる(渡邊主観)もので、無料で公開されているものとしました。

以下にリストと一言おすすめポイントを書いておきます。

YouTubeの作品は、Quest2などで見れますし、STEAMはPC VRをお持ちの方は無料で見られます。

Quest2でYouTubeを見やすくするには?
イベントでミラーリングして見せるには?
みたいなところは今度書いてみようと思います。
ちなみに
自身のアカウントでYouTubeにログインしておいて、PCで一度リンクを開いてからQuest2のYouTubeで開くと見やすいです。

PCにQuest2の画面をミラーリングしながら作品を見ているところ

体験をした作品リスト

体験した体験したい作品を挙手で体験してもらいました。

The Blu: Encounter

HTC VIVEが登場した当初に公開されたコンテンツで、6DoFで自由にVR空間を歩き回れるのに、興奮したのを覚えています。フルCGの水中のコンテンツです。難破船の上にいるところから始まり目の前をザトウクジラが悠々と泳いでるのを目の当たりにするコンテンツです。
VRのシンプルに等身大で体験したら面白いコンテンツとしていまだに根強い人気があります。一見の価値あり。

課長コメント

Steam:The Book of Distance

2020年10月に公開された作品です。
移民の人種差別がテーマです。孫の語りと回想シーンが自分の周りに立ち上がっていくところは非常にVRならではの劇場的な見せ方だと思います。そして、手紙やカメラなどをコントローラーを通じて、手に取り操作したりすることで物語に少し干渉することでその世界にいる感を強めており。気がつくと、出てくる物事の一挙手一投足に集中していることに気づきます。
XR映画(映画なのか。。ゲームなのかという議論はありますが)のストーリーテリングがかなり上手くいってる作品ではないでしょうか。

課長コメント

360 Google Spotlight Stories: Pearl

最近のGoogleはXRに消極的と言われていますが。2016年この映像が公開された当初はVR映像に結構力を入れていました。GoogleスポットライトストーリーズというシリーズはVR映像のストーリーテリングをかなり考え込んだ作りでいまだに色褪せない見せ方のヒントがあります。
Pearlは6DoFバージョンもありますが。youtubeでもみられます。
車の助手席視点のみでストリーが構築されており。VRの定点は退屈になりがちなところを逆手にとって時間の流れを、車と親子の関係の変化を描くことで非常に上手く表現しています。
子を持つ親にぜひみてほしい作品で。VR作品でも数少ない泣ける作品です。

課長コメント


360 Google Spotlight Stories: HELP

こちらもGoogleスポットライトストーリーズからのセレクトです。数少ないSFの実写ものです。モンスターが迫ってくる瞬間は思わず息を呑んでしまう作品です。こういうSFやありえないものが本当に存在する世界を体感できるのがVRの面白いところだなと思います。ぜひゴーグルでみてください。

課長コメント

OneRepublic - Kids (360 version)

nokiaのOZOというカメラを使ったミュージックビデオです。こちらも、2016年に公開された作品で。あの当時かなり話題になった作品です。
こちらは視点の移動ということを積極的に取り入れた作品です。
VRは酔いへの配慮からカメラを動かすのはかなり慎重になる必要があるメディアです。この作品では、男の子と女の子の部屋を視点(カメラ)が行ったり来たりすることで、想いが通うことを表現しています。その想いの通うのを目撃しながらも、中庭ではワンリパブリックによるライブが粛々と準備されていき。。フィナーレを迎えます。
紙飛行機や風船など視線を誘導する要素も非常にさりげなく且つ、効果的に用いられており。VR映像における視線誘導を非常に上手く実現している映像です。

ただ会の中での議論で。最後の紙飛行機の飛んで行く方向は空ではなく。。真下にうまく飛んで行くべきでは?!という。
6年目のダメ出しとなりました。VR映像の批評として非常に良い指摘ができたなーと思いました。ぜひVRで見て確認をしてくださいー。

課長コメント

Dunkerque - 360° Vidéo Expérience - Gardez Votre Souffle

ダンケルクという戦闘機乗りを主題にした映画の世界観を体感できる宣伝ようのVR映像です。
印象的なのは、海に沈む兵士の映像から始まることです。
また、この映像はスローモーションを非常に多用しているのも特徴です。
現実世界に流れる時間ではなく時がゆっくり流れる。。まさに死の間際の走馬灯のような体験ができます。(走馬灯は見たことはないですが、、もしかしたらこの体験が近いのかなと想像しますが。。)
普通に映像で見ていたらなんとも思わないかもですが、、自分以外の時間がゆっくり流れる体験は新感覚です。。

もしかしたらVR映像はスローモーション多用しても面白いかもですね。。

課長コメント

【360°MV】ハーメルンはどのようにして笛を吹くのか / Hello Sleepwalkers

この作品は渡邊課で制作をしたコンテンツで2016年に年に公開されたコンテンツで、HelloSleepwalkers(バンド)の楽曲の世界観を表すVRを作りました。裏テーマは酩酊した時の町の見え方です。
作りの話を少しだけしますが、THETAで撮影された夜景を幾重にも重ねて、VRの水平垂直を直す機能を逆手にとってあえて足元がぐらぐらするようにメチャクチャにするということをしました。
そうしたことで、楽曲の疾走感やキラキラした印象を体現しています。
2016年当時、ゲーミングのノートPC、グラボは900番台という環境で4Kでの書き出しに17時間ほどかかったことを記憶しています。
ちなみに、最近買ったタワー(RTX6000搭載)で書き出し直してみたところ、2時間ほどで書き出せたのは衝撃でした。

ゴーグルで疾走感を体験してください。

課長コメント


【360°MV】ファントムセンス / バーチャル美少女ねむ (Music by Kapruit)

バーチャル美少女ねむさんのファントムセンス(VR感覚)を感じ、それに目覚めるというテーマでの作品です。
VRの映像を見ているとそこに出てくる登場人物が近づいてくると、熱感を感じたり、触られているような感覚がある時があります。それがファントムセンスと呼ばれるもので。
私もよく演出で取り入れたりします。
その感覚をふんだんに盛り込んだミュージックビデオとなっています。これこそVRのゴーグルで体感することに意味があるコンテンツかと思います。

課長コメント

VRで没入した時に感じる、圧倒的存在感というのは画面越しに見ているとそこまで感じることはないものかなと思います。

もちろん、圧倒的映像技術(映像的にであったり、ストーリーテリング的に)で没入していると同じような感覚を感じることはありますが。非常に高度です。

VR映像はその感覚を、非常に簡単に作ることができるところがポイントです。(VRのHMDをかけてさえくれれば、もちろんかけさせるまでのハードルは非常に高いですが。)

没入の先のコミュニケーションが取れるのがVRだなと思います。

ぜひ今回のを参考にVRの映像をHMD(ヘッドマウントディスプレイ)で見てみてください!!



NEUUでまたVR映像を見る会を企画しようと思いますので。
SNS等をフォローしていただけますと幸いです。


イベントお知らせなど
https://twitter.com/_wato

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