【ガンバ大阪】12試合負けなしの代償、残り6試合+天皇杯2試合へ

お疲れ様です。前回の更新が11月10日。
ガンバ大阪トップチームは

11月11日vs神戸@パナスタを1-0で勝利
11月14日vs仙台@パナスタを0-4で敗戦

仙台戦の敗戦で12試合無敗記録が断絶することになるとともに、ホームでの0-4の敗戦はこれまでの無敗記録を打ち消すかのような衝撃を感じた人もいると思う。まずは神戸戦から仙台戦の間で何が起こっていたのかを少し推測を見立てながら、今後について考えていきたいと思う。

ターンオーバーじゃなくて、戦える状態の選手がいなかった。

神戸戦が水曜日の夜に行われた。主力メンバーを中心に戦った翌朝木曜日の回復トレーニングやマッサージ、メディカルスタッフ・フィジカルスタッフは各選手の状態を丹念にチェックしただろう。明後日の試合に出場できる状態に回復する選手、しない選手、休ませるべき選手を判断する。そもそも、シーズン終盤になると我慢すれば試合に出られるがどこかに痛みを抱えている選手がほとんどになるだろう。残り試合が数試合であれば、無理をさせていたかもしれない。しかし、元日までの約6週間でリーグ戦6試合と天皇杯2試合を戦う可能性がある。いろんなことを考えた結果、仙台戦のメンバーは若い選手を多く先発で抜擢せざるを得ない状態だったのだろう。さらに言えば、ベンチスタートだった主力も本来なら試合に出したくない状態だった可能性がある。木曜日の午後に戦えるメンバーがわかり、若い選手もトップのトレーニングに参加しているとはいえ、試合の中で積みあがった選手同士の連携もなく、新たに抜擢された選手には金曜日の練習しか確認の機会はなかった。まさに12試合負けなしを支えてきた選手達の頑張りの「ひずみ(歪)」が仙台戦の結果につながったのではないだろうかと私はとらえている。もう仕方ないと思う。この後の試合で取り戻すしかない。

リーグ戦勝ち点72に向けて

仙台戦の敗戦により、このnoteで目標の数値として掲げてきていた勝ち点72を獲得するためには残り6試合を全勝しないといけなくなり、目標達成は難しくなったというのが現状。今後の目標はとにかく2位でリーグを終えること。ライバルを特定し彼らを抑え込むために必要な勝ち点がどれだけなのか確認しよう。

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ガンバは残り6試合で最大獲得獲得可能な勝ち点が73。名古屋が67、セレッソが67、鹿島が64。2位に入る可能性があるという意味でライバルはこの3クラブ。ガンバは現在勝ち点55なので、4勝すれば勝ち点67になる。しかし、得失点差では名古屋に大きく差をあけられている。このため、目標は残り6試合で13ポイントだ。5勝すればクリア。4勝1分け1敗でクリアとなる。自分たちに全集中しよう。11月21日20時時点の目標は残り6試合で13ポイント。この点を抑える。ライバルの敗戦、引き分けは一切期待しない。以下の図は今後のスケジュール。

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リーグ戦6試合+天皇杯2試合

話をこれから先に移す。神戸戦から浦和戦の間をまさに回復の期間に充てたい選手も多かった。CBの三浦、ヨングォン、昌子はどこまで回復するのか、井手口は復帰できるのか、小野瀬、宇佐美の状態はどうか、主力選手の回復状態は最重要。そして5日間のトレーニング期間で準備したことが発揮できるか。この2点がアウェイ浦和→アウェイ川崎→ホーム鳥栖のタフな3連戦の命運を握る。では、チームとしての成長余地もないのか考えてみよう。成長余地とは、残り6試合+天皇杯2試合を通し、リーグ戦で2位になり。元日にチームが最高のパフォーマンス発揮できるようにするための余白と定義しよう。

チーム戦術の成長余地

まずは戦術的なところから。現状のガンバは、守備をベースにしたチームだ。前線からのプレッシングで相手のビルドアップに制限をかけて、高い位置で奪いきるかロングボールに対してCBが跳ね返しボランチが回収、展開して攻撃につなぐこと。もう一つは4-4-2のブロックをしっかりと形成し、ゴール前に鍵をかけて相手の攻撃を跳ね返す。ボール非保持の局面はしっかりとできている。しかし、GK含め、後方から相手ゴール近くにボール運ぶ作業と、ゴール前での崩しの作業を仕込みきれていない。ことが成長余地になる。しかし、この作業はチーム内の連携を作り上げる時間が必要だし、コンディションにも左右される。現状では守備ベースで戦うことは仕方がないが、ボール保持時のバリエーションを増やしていきたい、ポジショニングを調整する。というのが、元日までの期間で目指したいものだろう。

主力の回復、若手の台頭

個人の面ではとにかく、コンディションの調整になるだろう。その時に状態がいい選手でなんとか乗り切るという部分はあると思う。怪我からの回復、出場時間の長い選手の疲労蓄積との向き合い方を考えると、若手選手の成長に依存する部分も出てくるだろう。中盤、FWの若手選手が台頭することでチームに勢いがつくことを期待したい。特に手薄なのは最前線。宇佐美、パトリック、渡邉の3人にチャレンジする選手が出てくればチームの幅は広がる。

成長余地は来シーズンの成長余地。

入れ替わり立ち替わりで怪我人が出る状況で、今シーズン一貫したチームの構築は難しかった。川崎のように中長期でベースが構築できているチームは微調整で乗り越えられたが、ガンバは宮本監督就任から半年周期で大きな変化が起きている。地に足つけて時間をかけてチーム構築するという理想はU23チームを見ているとうかがえるが、ボール非保持の戦い方を徹底したチーム作りでこれまで乗り切っていることに終始している。残留を目指した2018年の後半と2020年は似たチームになっている。足りていない部分は後方からのボール運びとゴール前での崩しの仕組みづくり。浦和戦前日のコメントで山本はこの期間にボール保持時の練習をしたことを示唆しているし、宮本監督もやることを大きく変えることはないとコメントしてることからも課題認識は近い気がする。そして、成長余地は来季のメンバー構成にも影響する。守備のベースができている中で、最後仕上げとなる補強の部分にも関心は出てくるが、今は今いる選手で戦うガンバのサポートをしていこう。

選手、監督の去就報道の影響

各クラブの監督の去就、選手の移籍についてのニュースが出てくる季節になった。特に監督の去就については残りのシーズンの戦いに大きな影響が出る。2017年、ガンバが早期で長谷川監督の退任を発表した後のあのモヤモヤした戦いを強いられた経験は苦々しい思い出として残っている。チームから離れる指揮官に選手はついていくのか。プロとして目の前の試合を徹底して戦うことはもちろん責務だろう。しかし、気持ちの面では「離れる監督のいうことなんて聞いてもな~」という気持ちが出る。いろんな報道に戸惑わず戦えるチームが良いシーズンの締めくくりと来年はのスタートダッシュを切ることにつながると思う。

まとめ

目の前の試合だけでなく、あんなこと、こんなことを考えてしまう時期ですが、とにかく目の前の試合にフォーカスをとはいえ将来への種まきをしていきたい。1週間の準備期間を経た、次の3連戦を注視していこう。本当に、この社会環境の中でここまでできたことがまずすごい。そんな気持ちも忘れずに。

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