第二話  蕎麦の歴史

 蕎麦の起源は中国雲南省。
中国の長江とメコン川の上流にある秘境だと言われています。
日本では縄文時代の遺跡からソバ属の花粉が見つかっており、そば栽培は縄文時代に
始まったと考えられています。

 鎌倉時代に中国から挽臼が伝わり、江戸時代半ばまではそば粉を熱湯でこねて
餅状にしたそばがきとして、そば料理がようやく始まりました、
麺の形状いわゆる「そば切り」となったのは江戸時代の少し前から。
それまではそば粉だけの生粉打ちだったと考えられ
ボソボソ状態で麺線に加工、成形することが難しかったようです。

 寛永元年に朝鮮の僧侶が、小麦粉をつなぎに使う方法を南都東大寺に伝えました。
しかし小麦が高価であったことや、収穫が困難であった地域では
卵や自然薯、ワラビ粉、大豆粉等、様々な方法を考えました。
この各地方でのつなぎへの違いとこだわりがご当地そばとして残っています。
痩せた土地の貧しい作物を生まれ変わらせた「そば切り」は日本食文化の大発明
だったといえます。

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