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旅行記② アディスアベバで、ぼったくりバーに行った話の続き

ボッタクリバー2軒目

前回の続き

明らかなぼったくりバーを出て
エチオピア人に客引きのスネ夫に誘われて2軒目に移動。

スネ夫のくだらないトークには
移動中も基本的に目を合わさず無視していたが
「次の店は、学生ばかりの店ですぜ、旦那」
と相変わらず声をかけてきた。
こちらは完全無視にも関わらず、常に話しかけてくる鋼鉄のメンタルの持ち主だ。

その間、元々多くはなかった財布の中の札の半分を
ポシェットの隠しポケットと

お尻の間に挟んで分けて隠した。

数分ほど歩いて、店に到着した。
道沿いにゲートがあり入っていくスネ夫。
とりあえず、その後ろ姿を画像に収めた。
1軒目の店を2段階グレードダウンした様な店であった。

1軒目は白いドレスであったが、
こちらでは私服の女性が5,6名踊っていた。
容姿で人を判断するわけではないが、
一般的に言って、こちらで働かれている女性達の方が
1軒目の女性達よりも特徴的な容姿の方が多かった。


レイアウトは同じであったが、
ソファーやボトルを置く棚は見すぼらしく
ボトルの数も明らかに少なかった。

1軒目を断った私を、ここに連れてくるスネ夫の神経を疑った。

着席し、ママらしき年配女性にメニューを頼むと
メニューはないとのことだった。
ぼったくりバーなので当然だ。

ビールは50ブル(200円通常の2倍)とのことであったので、
スネ夫の分と2本頼んで乾杯した。

ここでの目的である画像撮影を済まそうと、
まず、ビールの画像を撮らせてくれ
とママに頼み画面を見られながら撮影した。

画像1

画像2

後ろに写るのが、踊っている女性、オレンジの靴がスネ夫。

その後、ビールを飲むスネ夫を撮影しようとすると
1人の女性にカメラを取り上げられ、
道中と、入店時に撮影したスネ夫の画像を削除されてしまった。
ビールの画像は、誰も写っていなかったからか
なぜか削除されなかった。

そうこうする内に頼んでもないのに
ウィスキーのボトルと水が運び込まれてきて、
女性達が飲みはじめた。
「アレはいくらか?」
とママに確認すると
「調べてくる」
と店の奥に消えていった。

戻ってくるのを待っている間も
女性達は音楽に合わせて踊っており
「一緒に踊ろう」
と誘ってくる。
その間も女性達はウィスキーを注いでいる。

痺れをきらして
「ママはどこに行った?連れてきてくれ。」
と伝えると、伝票を持って奥から現れた。

伝票には案の定
「14,000(ブル≒48,000円)」という有り得ない金額が。

私が
「ビール1杯50と言ったではないか。ボトルは頼んでないしこんな金額払えない。」
と突っぱねると

ママは
「そんなこと言っても払ってもらうしかないわ。
払えないと言うなら、ボスに言ってもらうしかないわね。」
と男性の存在を示唆した。
躍っていた女性達も踊りを止め
「そうね、ボスを呼ぶしかないわ」
と声を揃えた。

この時点で、店の出入り口を確認すると、建物の入口は開きっぱなしになっていた。
その外の中庭と道路をつなぐゲートが開いているかどうかは確認できなかった。

ママがボスを呼び、全員が奥の部屋に目をやると
満を辞した様な表情でボスが現れた。

175cm90kgくらいの背格好で、パトリック・スミス似のボスはスネ夫とは違い恰幅が良かった。

画像3

しかし、ケニアの人でもよくいる
筋肉というよりも炭水化物の食べ過ぎでデカい感じであった。

ジャイアンの様に堂々とした態度で私の方に一直線で向かってきた。
何を要求されるのか?
もしかしたら、いきなり胸ぐら掴まれるかもしれない
私は身構えた。

以外なことに、ジャイアンは紳士的に振る舞ってきた。
握手をして、この様な不当な金額は払えないと強く主張すると
幸いなことに建物の外、中庭にあるベンチに
まぁ落ち着けとばかりに座ることを促してきた。
着座は拒否し、中庭で立ったままママとジャイアンと3人で5分ほど、
「払え」
「払えない」
という押し問答をしていた。

ジャイアンは、終始紳士的な態度で
「日本人は中国人と違って真っ直ぐな人たちだ。」
「ケニアに住んでいるのか?俺もケニアの近くに住んでいた。ハバリ」
とあくまで懐柔的態度で接してきた。

これだけなら払えると
ポケットの中の200ブル(800円)をジャイアンに渡した。

そうこうする内、いつの間にか姿をくらましていたスネ夫が現れた。
地面に崩れ落ち、
「こんなハズじゃなかったんだ。ごめんなさい」
と泣き真似をしていた。

「こういう詐欺の手口は有名だ。
三流のアクターは見たくない」

とボスに告げると

「えっ?彼がコメディアンだって?
うーんコメディアンかなぁ。」

と否定するわけでもなく、
更には「コメディアン」と、より的確に彼のことを指摘していた。

このままでは、ラチがあかないと中庭から外を出るゲートを見ると
道の反対側のホテルの入口が見えた。

私は何も言わず、ゲートから外に出てホテルの入口、警備員さんがいる場所まで歩いて行った。
スネ夫とジャイアンは着いてきたが、それまでの勢いはなくなっていた。

そのまま別れを告げて、大通りの方へと歩いて行った。
後ろを注意しながら速足で歩いて行ったが、2人とも着いてこなかった。

通りでタクシーを呼ぼうとしていると
スネ夫が現れて
「お前のせいで携帯を没収されたじゃないか!」
と言ってきた。

「黙れ!こういうことを今後、アジア人にするんじゃねえぞ!」

と告げるとどこかに消えて行った。

仲間を呼ばれたりしたら面倒なので、近くのバーに入ってそこからタクシーでホテルに帰った。

ここまでしたのに、残念ながら画像は店内のビール画像しか残らなかった。
かすかにビールの後ろに踊っている女性の足が確認できる画像が残せたのがせめてもの救いだ。

1軒目と合わせて、それぞれの場所をGoogleマップに、ぼったくりバーとして登録しておいた。

画像4

今後、被害が広がらないことを願う。 

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