【現代詩】絵の具を混ぜた日々
絵の具を混ぜる
それは授業時間じゃ組み上げきれないパズル
名前のついた色なんて
チューブのラベルのものだけ
絵の具を混ぜていたときの
少しずつ混ざり合って
変わっていくかんじ
隣り合ったアイスクリームがとけてゆくような
二度とは会えない
パレットに生まれた何気ない奇跡
もったいなくて洗い流せない
世界を塗りつぶすのは
平淡な誰かに任せて
面相筆で
輝きを描こう
あんまり思うとおりにはいかないけど
キャンバスを思い通りに支配しようとイライラしてるより
絵の具を混ぜる種類の楽しさの方が
チャイムが鳴った後も残っていく
卒業しても僕らは変わらず
名前のつかない
自分の色を出してゆくのさ
色は無限 あなたも無限
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