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モビルスーツ妖怪説

こんにちわ。
 
 皆さんの中でガンダムを知らない方はいるでしょうか?相当な年配の方はさておき50代以下で「エッ!何ソレ!?初耳!!」という方はもう、ほぼほぼ居ないのでは?と思われ、外国でもそこそこ通用する話題でもあり、もはや世界的にも一般常識化した、と言えるのではないでしょうか。

 実際、私が以前オランダに住んでいた時分に向こうの人たちによく言われたのが「何だか日本の自動車デザインってガンダムっぽいよね。」という事でした。確かに向こうに住んでると欧州車に比べ独特の日本車感、みたいなものは、何だか感じる様になってしまいます。

 そもそも、我々日本人は文明開化から間もない頃は汽車なんかを見て「ひえーっ!妖怪だべっ!!」とか言ってた訳だし、違うのはしょうが無いよな、つうかソレがそんなに悪い事なのか、と独りブツブツ胸中にて反芻し長い事たったある日、フト思いついてしまったのが、

「もしかして我らってメカニックと妖怪の区別が未だについて無いんじゃね!?」

という事でした。

 特にフィクショナルなメカデザインの世界ではきっとソレが起きやすく、良くよく考えてみると、モビルスーツ、というのは妖怪そのものではないか、と思った訳です。妖怪>モビルスーツ>自動車、このデザインの区分が無意識に繋がっているが故に、外国から見た時に独特の臭みというか、違和感というかを感じられてしまうのでは無いでしょうか?

 こうなるともう、居ても立ってもいられずにちょっと絵でも描いて検証してみよう、と思いそうしました。ここは一回自動車の事は忘れて、まずは、モビルスーツ妖怪説の検証を始めました。

 どうでしょう?筆ペンでささっと描いただけですが、私は描き終えた時に自分の憶測が確信に変わるのを感じました。感じましたが、でもモビルアーマーは我ながらちょっとズルいよな、爪とか嘴とかデフォルトだし両手が鎌になっちゃってるやつとかもいるしな、と、この手応えに溺れる事なく次の検証を進めることにしました。

 某ゲルググが妖怪だったらこんな西遊記風の何かに違いない、という検証図です。そもそも薙刀とか持ってるし鎧の感じと豚鼻が中華妖怪感を醸していると思いませんか?しかしこれだけだと中華風味が強すぎて、モビルスーツ妖怪説としてはまだ弱いな、と思い次の検証を進めました。

 これはアレですね、橋の上なんかをホバリングでフワフワ浮遊するタイプの妖怪です。かつてドムは僧兵だったに違いない、目は十字もいいが卍にしても良かったかもなあ、と描き終えてからも、膨らむ妄想に我ながら至極ご満悦だった作品です。弁慶もそういや武器たくさん持ってたなと、ドム弁慶説、というのを新たに思いついてしまいましたが、なんだか横道に逸れそうなので止めときました。

 武者系統の妖怪ばかり、そりゃモビルスーツだからそうなるよね、と思いましたが、まてよ?水陸両用とかはどうなるんだろう?と思い当たりそちらも検証してみる事にしました。

 描いてみると、何だか思った以上に妖怪で、これも大満足な出来となりました。そういえば爪生えてるし腕も伸び縮みするし、水陸両用モビルスーツとはすなわち甲殻類系、磯の妖怪の仲間だ、との結論に至りました。大自己満足のうちに次の検証に移りました。

 首が飛ぶ、手が飛ぶ、ひとつ目、妖怪要素満載です。普段、足は引きずる袴に隠れており、紋付である事からも身分の高さを窺わせる妖怪ですね。普段は城の中なんかで暮らしているのでしょう。早く歩けないのが難ですが、こうした身分の方々の足なんてただの飾りです。

 と調子良く検証を進めてきましたが、ここまで全てジオン軍ばかりではないか、という所に思い当たり連邦軍のモビルスーツも検証してみるか、と描いてみたのがこちら。

 やはりライトサイドはこんな感じ、正義の味方って奴は妖怪としては正統派にはなりえないナ、などと思いつつ胸の内、モビルスーツ妖怪説が若干ぐらついてきました。が、ボールとかガンタンクとか妖怪としてのポテンシャルをもった連邦モビルスーツもある、と思い直し、それらの検証はまた次の機会に。後、ジムって岡っ引きっぽく十手が似合う気がします。

 さて、ここまでの検証だけでも、もう大分私のモビルスーツ妖怪説は説得力をもって裏付けられてきたのでは無いかと思います。この後はまた気の向いた時にでも検証をさらに進めていき、いつか百機夜行図なんか描いてみたいものです。

 本日はここで終わり、この与太話にここまでお付き合いくださいまして誠にありがとうございました。

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