この読書感想シリーズは、通常の書評形式ではなく、以下のような方針で取り上げています。
<方針>
1.書籍全体の書評ではなく、「線スケッチ」の制作に役立つ部分を取り上げ紹介する。
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記事一覧
「ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画」千葉市美術館 美術出版(2015):西洋の知は日本美術の独自性をトポロジカル空間にあると見た!(その1)
この記事は、前回の記事、『島尾新著「水墨画入門」岩波新書(2019):身体・五感で見る水墨。日本の独自性が分かった(気がする?)。その4(最終回)』の最後の「追記」で約束した、ドラッカーが考える日本絵画の特徴について書いたものです。 詳しいいきさつを知りたい方は、その記事および追記をお読みいただければ幸いです。 はじめに 本書の主役である、ピーター・F・ドラッカーは、亡くなって20年近く経つ現在においても、「現代経営学(マネジメント)の父」として、ビジネスに携わる方なら
<ゴッホの手紙 上中下、硲 伊之助訳、岩波文庫>(補遺)日本絵画の影響はここにも! 平原(畑)への愛、すだれ効果、雨、余白について。
前回の記事から続く ゴッホの手紙感想文の(補遺)として、(1)「平原(畑)への愛」、(2)「すだれ効果」、(3)「雨」について書いてきましたが、いよいよこれで最後になります。(4)の「余白」についてです。これまで投稿した(補遺)の記事を末尾に示しますので、ご興味のある方はご覧ください。 (4)日本画で鍵となる「余白」はゴッホの素描に一時現れたが、その後は消え、逆に空までも線で埋め尽くされるようになった。 「ゴッホの手紙」の中に紹介された素描に興味を持ち、感想文を書い