義務読書

別にタイトルも作者も気にならない。1.2ページめくってみて棚に戻してしまう。
でもこの歳で読んだことがないのもな…みたいなよく分からない見栄のために手に取る本がある。
私はそれを義務読書と呼んでいる。


読書は昔から好きだ。
図書館にも本屋にもよく行く。
好きな作品は何度でも読み返したい。昨日まで読んでいたのは、小学四年生の時に出会った守り人シリーズだ。
過去読んだことがあるもの・好きな作家ばかり読んでいると、世間体を気にする自分が出てきて「名著と呼ばれるものも読んだら」「ロングセラーのものを読んだら」と背中を叩いてくる。
夏休みの課題図書じゃないんだから好きなもの読んだらええんや!と普段は振り切るが、ふと自意識が大きくなっているときはその声に負けて本屋大賞やら直木賞やら、そういう有名になったものを(非常に失礼な枕詞を付けるが渋々)手に取る。
何を読んだらいいかわからないので、本屋大賞を遡ってみることにした。
夜のピクニック、
静謐な雰囲気の中に火花が散るような一瞬のやり取りがあり、めちゃくちゃに美しい。まだ半分を少し過ぎたところだが鼻の穴を膨らませている。

私の中の世間体を気にする私、ありがとう。

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