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いもうと

おさない頃 外ではしゃぐ妹を
えんがわで いつも見ていた
べつに うらやましいとは
思わなかった
ただ 妹がへんに気を使ってくれるのが
いやだった
今でも あなたは やさしいわ
でも もう私だいじょうぶだよ
私は 私の人生を
せいいっぱい生きるから
私見かけよりつよいんだから
そう あなたも自分の人生に
くいをのこさないよう生きて行ってほしい

おさない頃 笑顔で話す妹を
母のせなかで いつも見ていた
べつに 何も感じなかった
ただ 妹がへんにやさしかったことが
いやだった
今でも あなたは やさしいわ
でも もう私だいじょうぶだよ
私は 私にあたえられた生命(いのち)を
せいいっぱい生きていくから
私見かけよりつよいんだから
そう あなたも自分の人生を
せいいっぱい生きて行ってほしい

作詞:武田 佳子  作曲:織田 良志子

(当時の作詩者コメント)
今日は、妹の帰りが遅い。そうだ、仕事の帰りに友だちと飲みにでも行っているのかもね。こういう時は、きまって父の顔がけわしくなる。妹から、電話がかかる。
「おそくなるから、玄関をあけといて」と。明るくて、やさしいから、だれにでも好かれているようだ。私とは4つ下だけど、時には姉のような感じだ。たよりにしているよ。これからも……。

『わたぼうし音楽祭』
障害のある人たちの日常生活や体験や感情を詩につづりメロディーにのせて届ける音楽祭。1976年から始まった芸術文化活動で、2022年8月7日には第47回目の音楽祭が開催される。

※2022年8月1日時点 ホール開催中止/後日オンライン開催に変更
「第47回わたぼうし音楽祭」は、新型コロナウイルス感染急拡大のため、
8月7日・奈良県文化会館でのホール開催を中止し、後日オンライン開催に変更します。入選されたみなさん、会場にお越しくださるみなさんをはじめ、関わるすべてのみなさんのいのちと健康を守るための決断です。オンライン開催の日程等詳細は未定ですが、今後の感染状況を見ながら、年内に仕切り直したいと思っています。


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