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花巻人形(岩手県・花巻市)_20190201

分別の 暦睨んで 春を待つ

よくわからない川柳からはじめてみました。ただのゴミ捨ての日常ですが。
昨夜は遅くに東京に雪が降りましたね。積もるほどではありませんでしたが。
東京の雪は春の訪れが近いことを知らせますが、そろそろ種類によっては梅が咲きだし、桜のつぼみも弾けんばかりに膨らみはじめるのでしょうね。

今日は東北三大土人形(堤人形ー宮城県、相良人形ー山形県)のひとつ、そして僕の郷土玩具張子シリーズの東北編がひとまず終わる(おそらく季節や年中行事などで重複する地域が出てくると思われます)、岩手県花巻市の花巻人形です。
「花巻人形」の名前通り、どの人形にも桜や梅などの花があしらわれています。

単純に見た目の可愛さなら「かま猫」という泥棒ヒゲの生えた猫でも良かったのですが、桃の節句が近いのと古典的なものをつくってみたいと思ったので「内裏雛」に挑戦してみました。

ちなみに「かま猫」はこちら(STORES.jpに花巻人形売ってるんだ。ところでSTORESの使い勝手ってどうなんでしょう? いずれ張子を販売していきたいのですが、minneとかBASEとか販売サイトが乱立していて、どれを使うか悩んでいます)

話を戻して、花巻人形の張子制作。これはつくるのに苦労しました。そもそも持っていないし満足な資料もなく、一番困ったのは背面がどうなっているか検討がつかない、という問題でした(笑)。

先日、ちょうど浅草橋にいく機会がありまして。浅草橋は久月や吉徳などの老舗人形屋が立ち並び、また人形の素材などを販売する問屋、最近なんかだとアクセサリーをつくる材料店などが多く集まる街でして。
せっかくなので後学のために久月に行き、季節柄、店のほとんどを占めていた大量の「おひなさま」を見てきました。はじめて入ったのですが、すごくディープで面白く大変勉強になりました。

とまあこのように、少ない情報をもとに張子をつくっているのですが、だからこそ面白いです。想像力をフルに駆使してつくらなければいけないので。

前にも書いたのですが、ハードコアなコレクションを持っているわけでもないですし、しょっちゅう旅行に行けるわけでもなく、またネットで買いあさるような余裕もないのですが(それぞれの条件や環境で楽しめば良いのです)、僕の場合は「本物を所有する前に、想像力を働かせ、自らの手で作り、それを自分の手の中に入れて楽しむ」ということがとても重要です。

ですので多少オリジナルと違うところをあとで見つけたりすると、その差異を自分の中に深く刻むことができますし、これまで以上に解像度高く郷土玩具をみつめることができると思っています。
またオリジナルを手に入れた時の喜びと言ったら、想像するだけで頭がおかしくなりそうなのでやめますが。

今日はいつもと違って、自分の張子制作に関する話が多くなってしまいました。

花巻人形についてネットで詳しいのは、途絶えた花巻人形を復活させた平賀工芸社の平賀恵美子さんのこちらのインタビュー記事です(PDFですが)。

つくってみたいものがまだまだありますが、これでひとまず北海道・東北地方はクリアしました。

これまでに出てきた各地方の郷土玩具を制作・販売している場所をGoogleマップにまとめてみました。
ひとまず簡単に【木彫】【土人形・練り物】【張子】と分類して、各生産地をマッピングしています。
今後さらに増えていくのが楽しみです。


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