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相良人形(山形県・米沢市)など_20190128

一度見たら忘れられない、背中にタコを背負う猫の相良人形は、山形県の米沢市でつくられています。

相良人形は型につめた土を焼いてから絵付けをする土人形で、製作者の相良家にちなんでこの名で呼ばれています。

江戸時代、安永七年(1778)、米沢藩主の上杉鷹山(ようざん)が領内の産業奨励のために、藩士の相良清左衛門厚忠に命じてつくらせたのが始まりです。

相良氏は福島県相馬市の相馬焼の製陶法をベースに窯をつくり、京都の伏見人形(これもつくるのが楽しみで、バリエーション豊富なキングオブ土人形とでも言うべき伝統的な人形です)や、宮城県仙台市の堤人形の影響を受けながら独特の土人形を創始しました。


現在は相良隆馬さんが8代目を継いでいて、ツイッターで制作風景などを見ることができます。ちなみに一昨日(1/26)から工房で「猫に蛸」を販売再開しだしたそうです(一人で制作されている?からか、なかなか市場に出てきません。僕も昨夏に山形に行った時に買いたかったのですが買えませんでした)。

オリジナルの方が全然良い(笑)。頑張ります。
山形県のHPに工房の住所や他の相良人形の紹介があったのでリンクを貼っておきます。

《山形の郷土玩具紹介》

米沢市は「米沢牛」も有名なのですが、とにかく古くからつくられる郷土玩具が豊富です。今回は張子にしていませんが、せっかくなので紹介します。

後ろの木彫の鳥たちは「笹野一刀彫り」と言って、こちらも名君、上杉鷹山(ようざん)が農閑期に笹野集落の人々につくらせたのがはじまりです。
鷹山だけに「鷹」のモチーフが多いのでしょうか。
笹野には先住民族アイヌがいたらしく、羽を表現する削りかけ技法はアイヌの伝統技法を受け継いだものといわれています。
鷹の一刀彫は「お鷹ぽっぽ」と呼ばれており、ぽっぽとはアイヌ語で"玩具"という意味だそうです。

手前の木地玩具は、米沢の小野川温泉にある昔ながらの独楽作り工房、つたや物産のものです。

左は赤鬼をモチーフにした飾り独楽です。頭と胴体が取り外せる独楽になっています。童話「泣いた赤鬼」を書いた童話作家、濱田廣助(はまだ・ひろすけ)が米沢出身ということでつくられたそうです。青鬼や涙を流した赤鬼もつくられています。

右の独楽は「二段独楽」というもので、下の大きい独楽を回した後で、大独楽の軸にある窪みめがけ小さい独楽を回し乗せるという、子供の玩具としては難易度の高すぎる独楽です。

つたや物産のサイトは結構古いですが、こちらで扱っている様々な独楽を見ることができます。
http://www.komav7.com/kiziganngu/hineri/newpage3.html

こちらの紹介の方がわかりやすいかもです。なぜか仙台カルチャーのサイトに紹介されていますが。

次は山形市内の人形店、岩城人形店でつくられる「渋江人形」です。

軽快に鞠に乗る兎と、辛うじて鞠にしがみつく猫です。こちらは起き上がり式の張子人形です。山形の張子といえば間違いなくこちらです。あとは持っていないですが「月山兎」というまん丸の兎も有名です。

元は江戸時代に京都から山形の渋江家に来た人形師によって創始されたそうです。この形になったのは、現在制作を継承する岩城家からだと考えられます。現在も岩城勇二さんによりつくり続けられています。

張子制作に使う粘土や和紙や糊やジェッソや絵の具や筆や竹串やなんやかんやを買いたいのでサポートしてください!!