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1年を振り返ってみる

 今年は予想外に楽しい一年でした。
開業準備、東松山での仕事の整理、祖母の遺品整理、これにプロジェクトをひとつ抱えつつ子育て。振り返ってみると、激動の一年というか、けっこう大変そうに見えます。いざ終わってみると「まだ余裕があるな」という感じです。さすがに3~4月はきつかったです。診療が終わって、子供を寝かしつけて、開業での書類やらなんやらで、一息ついて深夜の0時くらいから「よし!次はプロジェクトの設計だ」だったので・・・でもこれが意外と辛くない。多分、自分で決めたことだからなのか。わりと忙しいのを楽しんでいました。楽しいことでも、これを年単位でやったら過労死するのかもしれません。

 思い返せば、去年の今くらいは最悪を想定していました。開業も仕事も上手くいかない、経験したことのない最悪を想定して挑みました。だからこそ、こうして無事だったことに安堵できるのだと思います。
これは私自身ではなく、私を支えてくれた方々のおかげです。
取引先の皆様、融資担当者様、建築関係者様、先輩の皆様、行政担当者の皆様、患者さん、家族
本当に感謝しかありません。
この一年、改めて支えてもらっていることを実感しております。

 歯科医院の開業は多くのトラブルがありますが、私の場合、トラブルなくスムーズに進行しました。確かに大変でしたが、予想を大きく超えるスムーズさに心地よさを感じていました。
こんなに想定通りに進んで大丈夫なのか、なにか重要なことを忘れてるんじゃないか、と逆に不安に思うほどです。
これは数多くの開業を手掛けている取引先の皆様が、完璧に仕事をこなしてくれたおかげです。
特にリーダーシップをとってくれた機械担当の支店長様、ディーラーの支店長様とは何年もの付き合いがあり、私の開業を完璧に理解して指揮をとってくれたおかげで、トラブルなく開業することができました。

 建築関係の方にも無理させてしまい大変恐縮です。完成局面で追い詰められてしまい、感情的になってしまったことも深く反省しております。
知人が建築会社の近くに住んでおり「けっこう遅くまで電気ついてましたよ。やろうとすれば、やれちゃう仕事だから、あんまり無理させないでさ…。」とオブラートに包みながら忠告されていました。本当に申し訳なく思いますが、こうして理想的な歯科医院が完成したことに大変感謝しております。

 実をいうと、開業後は暇になることを想定していました。開業準備よりも開業後の暇を恐れていました。仕事がなくて、気持ちだけ焦る毎日が続くことで、鬱になってしまうことが怖かったのです。周囲も気にかけてくれて、仕事を入れてくれたり、電話してくれたりして考え込まないようにしてくれました。この仕事がない恐怖は東松山に来た直後に経験しているので、どれだけ辛いのかはある程度察しがついていました
今回は完全に新規開業なので、通院している患者さんがいない、そして完全自由診療という高い敷居を無謀にも設けてしまったため、3年は非常につらい状態が続くことを覚悟していました。

 ですが、いざ開業してみると有難いことに患者さんが来てくれました。今まで通院してくれていた方、新規の患者さんも来院していただき、有名でも権威でもない私を信頼していただけたことに心から感謝しております。だからこそ、皆様の期待以上にがんばらないといけません。予想を圧倒的に超える忙しさに、嬉しい気持ちとともに「やってみないとわからない。悲観しすぎたな」と予想の甘さに反省しております。まったく患者さんが来ない前提だったため、予約が追い付かない状況となり、ご不便をおかけすることになってしまい心苦しいです。

 開業はゴールではなくスタートです。まずはスタートできたことに安堵しておりますが、これから困難なことがいっぱい待っています。それらひとつひとつ着実にクリアしていきたい。そして事業を絶やすことなく、一生継続する気概で挑んでまいります。


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