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#16 退職者に幸あれ!

社員が辞めるのは正直困る。

自分は管理職だから、特に3年以上在職してくれた社員が辞めるのは後継者の配属も大変なので、頭が痛い問題だ。
20年ほどの間で、数多くの退職届を出されたが、誰一人として突き返す事なく事務的に受け取って来た。退職届を出す方は、話をした後に直接手渡したい様だが、受取る方にしてみれば、退職届は手続きに必要な書類という以上の思い入れは無い。だから直接受け取る事は時間を取られ無意味なので、社内の事務書類同様の扱いで、然るべき所へ提出されればいいと思っている。

勿論退職の意思が固まる前に相談があると言われれば、時間を取って対応して来たが、その内容といえば、自分は辞めたく無いが、今の状態では続ける自信がないという条件提示が殆どだった。
その中で「この職務は私の正当な職務でないと思うのでいたしません!」などや、時間外勤務はしないなど、労基上正当な権利を主張する者はいなかった。また、「もっとお金が欲しいから時間外勤務を増やしてくれませんか?」というのも経験が無い。


特に新卒は3年も経てば、もっと違う世界も覗いてみたいという気持ちが湧いて来て当然だと思うが、退職理由として彼らの多くが「他にやりたい事が見つかった」と言う。こちらはそれを聞いて、「入社してから長い間やりたい事じゃない事をやっていただいていて申し訳なかったな~」「もっと早く言ってくれれば、お互いの為になったのにな~」と本心から思う。

現状を変えたいなら、学ぶことを習慣化し、リスクを冒してでも自分の考えを主張し続ける事が大切だと思う。

そのためには、口に出す前に何度も何度も考え、理論武装を万全にして相手に向かっていくべきだ。しかし、それでも経験の浅い若いうちは弱点を突かれ、勝つ事は困難であると思うが、あきらめることなくそれを繰り返す事が、夢の実現の為の準備や訓練になり、充実した人生を送る手段だと私は思う。


この春退職する部下のあなたに贈りたい言葉

人間到る処 青山あり「bon voyage」



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