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#87 これからの労務とは?

テレワークが増えてくると

最近はテレワークが国を挙げて推奨されているが、中間管理職の皆さんは、こういう場合の労務管理や備品管理をどうしているのだろうか?

えんぴつやボールペンの一本から、パソコンや携帯電話など、会社の備品を社員の自宅に配置することになるので、その管理・監督を社内で管理職が従来通りにおこなう事は物理的に不可能である。

勤務体系がこうなる前に在宅業務として確立されていた仕事に関しては、少しずつノウハウなどが出来ていただろうが、どちらかというと内職とか、フリーランス契約による場合が多かったのではないだろうか?

業種にもよるだろうが、特に非製造業のテレワークと言う名の非現場業務はこれを機に今回の伝染病が終息しても、今後ますます広がっていくだろう。

また、製造業についても、オートメーション化が更に進み、多くの作業者が工場内で集まって製品を製造する事も減っていくと思われる。

つまりテレワークとは究極の目的は、業務を最大限無人化して、人間同士の接触を避けるということだ。

そして、それはかなりの経費節減や無駄の削減が期待され、資本家は自身に多大な利益が還元されると考えているとも思われる。

無人化と言えば、銀行が従来型の店舗を無くしてATMだけの「小屋」を沢山作り、支払い業務はネットバンクやコンビニ支払に変更することを、今回の騒動の随分前から行ってきた。

だが、これによる弊害は何故かあまり耳に入ってこない。ネットバンクでは金額を桁間違えて多くミスタイプしてしまって、大金を振り込んでしまう事は結構あり、そのお金を先方から返してもらえないという事もあると思う。コンビニで言えば、ネットに問題になるような映像を出してしまう店員の話は聞くが、何十万という税金などの支払いを着服したなどと言う話はあまり聞かない。しかし、それは客に被害が出ていないだけで、実際にはあるのではないかと思っている。

そして最初に書いた、労働の管理・監督をどのように非現場で管理職が行うのかと言う問題に直面するのである。


一人親方の時代

通勤のリスクと時間の無駄をなくすために、労働者の自宅で会社の労務をするのであれば、本来会社は個人に場所代や光熱費を払う必要があると思うし、個人がそれを受取れば、勤務時間帯は労働に準ずること以外、例えば家の掃除だとか、洗濯だとかの家事を行うのは基本的にはダメなような気がする。

これを突き詰めていくと、雇用ではなく業務請負という形しかなく、労働者は社員ではなく、事業主「一人親方」にならざるを得ない。

それは全て自己責任で業務を請け負い、労務管理も備品管理も自身で行うことになるので、そこに中間管理職は全く必要なく、指導も教育も施されず、能力が劣る者は淘汰されていくこととなる。

その先端をすでに走っているのが、Uber eats だ。

取敢えず今仕事が無いから、Uber eats ではなく、これからは多くの仕事がUber eats 化していくと思うと、昭和の煩わしいが、仲間と仕事をした頃が私には良かったんだな~と 現代と比較すると恵まれた世代の自分は、とても得をしたのだと思ったが、このようなシステムの方が良いと考える若者もいるのだろう。

還暦間近のもうすぐ組織を去るだろう私の考え方は、もう随分錆びついているのかもしれない。

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