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特別なことなんて何もやってあげられていないのに「たのしいー!」って叫んだ娘。

最近2歳を迎えた娘の話。

私は、保育園に入れずに2歳の娘を自宅保育しているのだが、毎日娘を自宅保育するのには限界がある。

もともと自分のことを、家にいるよりバリキャリよりの人間だと思っているし、なにより、私は、“子ども”は苦手なタイプだった。

自分のやりたいことはやりたい時にやりたいし、子供ができる前までは、とにかく融通が効かなくなるかもしれないという空気感に恐怖すら感じるタイプの人間だった。笑

実際に子育てが始まって、子育ては私が恐れていた“そんなもの”の連続なんだと改めて思い知って、恥ずかしながら驚愕した。

時々沸々と湧いてくる苛立ちに支配されて、震えるくらい腹が立つ時がある。

それでも、そんな私でも、我が子がかわいいが勝つから驚きだ。

自宅保育に限界を感じる私は、毎日もれなく何かしらの予定を入れて、娘を外に連れて行く。

支援センターだったり、プールだったり、買い物だったり…と。


昨日も娘と同級生の娘ちゃんがいる友人宅で、一緒にプールで遊ばせてもらう予定をしていたのだが、急遽友人の都合がつかなくなりスケジュール帳は真っ白状態に。

そんな時はだいたいプランBを持ち合わせている私だが、ここ最近の猛暑にプランも立てられずにいた。

案の定、昨日も38度近い気温で、気軽に外出するには危険な暑さだったので仕方なく自宅で過ごすことに…。

でも、いざ自宅保育を!と言われると、何をして時間を過ごしたらいいのか本当に分からなくなってしまって…。

とりあえず、YouTubeを一緒に見て…。

娘が最近ハマっているお医者さんごっこを小一時間やって…。

テキトーに作った娘のリクエストのメンメン(安い醤油ラーメン)をお昼ご飯として一緒に食べて…。

なかなか寝ない娘を、騙し騙しお昼寝させて…。

起きて一緒にオヤツを食べて…。

…。

そんな感じで、何も頑張らずに、

というかむしろ結構投げやりにテキトーに、工夫もぜず、時間が過ぎるのを目で追いながらただただ淡々と自宅保育していた。

母はこんなにテキトーに誤魔化して過ごしていたのに、

それなのに、娘は、まんべんの笑顔でとっても大きな声で、

「たのしー!」

って言ったんだ。

その言葉を聞いて、なんだか、胸がキュウ…と苦しくなった。

そして私は思い悩んだ。

この子にとっての、「たのしい」とは、「幸せ」とは、いったいなんなんだろう、と。

子どもの無垢な言動・行動は、よどみがなさすぎて、真っ白過ぎて、忖度なんて概念も全くなくて、

打算的で、効率重視で、コントロールしたい欲万歳の日頃の自分の行いを強制的に振り返らせられ、反省させられる。

子どもが、親を、私を求めて欲してくれる時間は、あとどれくらいなんだろう。

自分の思い通りにいかなくてもがいて落胆していたこの時間が、

いつか、戻りたくても戻れない、懐かしくて尊い、貴重な時間になるんだろうか。

そして、子どものこの純粋無垢な気持ちを、親として私はいつまで守ってあげられるのだろうか。

いろんな思いを上手に消化できなくて、まだ胸が苦しい。

親になってから、私が娘に与えているつもりでいたが、違う。

いつも私が与えられてるんだ。

娘は、私とただただ一緒に過ごすだけで、「たのしー!」らしい。

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