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息子とのバトルはまだ終わらない

我が家には小学校2年生の男女のふたごがいます。
この連休、おもちゃの片付けをしていたら息子がウルトラマンのおもちゃを処分していいと言いました。ついにウルトラマン卒業のとき。

散々息子にせがまれて読んだウルトラマンの本を眺めていると、息子との数々のバトルが蘇りました。

きっとこの記憶も消えていってしまうから、今覚えているうちに書いておきたい。


3years old

息子はウルトラマンが大好きでした。当時ウルトラマンオーブが放映されていて、クレナイ・ガイに憧れていた息子は、毎日ガイさんになりきり、変身をしては私に勝負を挑んできました。

私は毎回怪獣役なわけで、土の魔王獣マガグランドキング、風の魔王獣マガバッサー、火の魔王獣マガパンドン、水の魔王獣マガジャッパの担当でした。

そのうち、だんだんウルトラマンのキャラクターを覚え、ウルトラマン同士の掛け合わせで新しいキャラクターが誕生する、その組み合わせを覚えるバトルがはじまりました。

おかげで、歴代ウルトラマンの見分けがつくようになったのは言うまでもありません。

4years old

4歳になると、ふたごはポケモンに出会いました。
それからというもの「ママ、ポケモンで何が好き?」の嵐。

元祖ポケモン世代の母、使っていたゲームボーイはスケルトン。

初めて買ったポケットモンスターは緑。初めてオーキド博士からもらったポケモンはゼニガメ。4歳児に負けるわけにはいきません。

私はとっさに「ミュウツー」と答えました。

当時はまだポケモンの種類をあまり知らなかった息子は、自分の知らないポケモンの名前が出たことで、「ふーん、ミュウツーなんだ。」と引き下がりました。

でもこれを機に、毎日ポケモン何が好き? 攻撃がはじまったのです。仕事終わり疲れて歩く保育園からの帰り道、ひたすらポケモン何が好き?

もうなんでもいいよ。いくら言っても、「なにかこたえてよ!」というのです。

私は、毎日アーボイーブイウツドンエレブーの順でポケモンの名前を伝えました。

ありがとう…ポケモンの名前言えるかな。

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5years old

次に待っていたのは「バトルしようぜ」の世界でした。

リアル、サトシかよ……。そう、つまりポケモンバトルです。

毎日のように「ママ、バトルしよう」と言うのです。もう勘弁して欲しい。

「娘とバトルしたら?」というと、娘は見てるだけでいい。と言います。ちょっとちょっと。同い年の双子でしょうよ。

バトルするまで逃げれないので、私の得意技はスリーパーの催眠術にしました。

ふりこを揺らして「モワ〜モワ〜」という音と共に敵を催眠術にかける。

息子がバトルを仕掛けてくるたび、ひたすらスリーパーを召喚して「モワ〜モワ〜(と言いながら振り子を振る仕草)」で応戦し続けました。

6years old -1-

6歳になり、小学生になったふたごたち。

さすがにバトルしよう。の世界から卒業するんだと思っていたんです。

でも現実は厳しいものでした。小学生になったふたごたちは読書の幅が広がったのです。読める文字も増えてインプット量が増えたふたごたち。

次に私を待ち受けていたのは「好きな妖怪はなに?」でした。

もう、ほんとうにどーでもいい!!

毎日毎日飽きもせず、「ママ、好きな妖怪はなに?」勘弁してください。なんでもいいんです。

分厚い妖怪辞典を渡されて、好きな妖怪を選んで。とせがまれます。

仕方なく「鬼女紅葉」という妖怪を選択したら、「え…それ?」という反応。なんならいいんだ!

こんなやりとりが数ヶ月続きました。

おかげで私もだいぶ妖怪に詳しくなりました。一番気持ち悪いなと思ったのは「尻目」です。(気になる方はググってください)

妖怪ブームが落ち着き、とうとう平穏が訪れるかと思ったら……

次に待ち受けていたのは「好きな天使と悪魔バトル」でした。

もう…どうでもよくない?

ミカエルとルシファーで乗り切ろうとしていたら、「天使と堕天使の違いは何だ?」というクイズまで出題される始末。

私は双子の天使と悪魔大百科を盗み見て、夜な夜な知識を蓄えたのでした。おかげで、悪魔の名前に詳しくなりました。

もう小学生1年生も後半戦。そろそろ落ち着くだろう。

6years old -2-

そう思ったのもつかの間。小学生になると、こくごの時間があります。

授業で色んな言葉を習ってくる。すると何が起こるか……

「ダジャレバトル」です。

まだ続くの……バトルシリーズ。

ダジャレをひたすら言い合うこの戦い。なかなかの消耗戦。

一番盛り上がったのは、言葉を3つ重ねるトリプルダジャレでした。
これは、トリプルダジャレの師匠が私に授けてくれたもの。

気付けばちょうど1年前!
師匠のおかげで、ダジャレバトルはそこそこいい勝負ができました。

7years old 

小学校2年生、もうバトルシリーズに終止符が打たれると思っていました。でも甘かった。

「ママってさ、ことばあそびって知ってる?」

「ことばあそび……?」

「あいうえお、でさ、言葉をつくっていくやつ」

「あぁ、あいうえお作文ね」

「知ってる?」

(もう、いやな予感しかしない……)

「今日こくごの授業でやったんだ。じゃ、僕からね。」

今日バトルシリーズ新章が開幕したのです。

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今思い返すと、その当時は本当にどうでもよくって、もう勘弁して欲しい。母は忙しい。バトルなんてやっている場合じゃない。

でも、息子はいつだって本気だから、おざなりにはできない。

こうやって書いてみると、あのときの会話が蘇ります。
もうすぐ息子は私とバトルしなくなる日が来るかもしれない。

いつの間にか通り過ぎていってしまうから。

やっぱりバトルは全力で応じよう。そう思ったのでした。

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おぎ
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