今年、富士山に登ったら18回目だった話
富士山、登ったことありますか?
一生に一度は富士山に登ってみたいな、という人は多いかと思います。憧れますよね、あのフォルム。
遠くから見たあの山の上の淵に自分がいるなんて、楽しそうじゃありません?
今年の登頂で、18回目いっちゃったんです。
富士山に行っただけの回数なら、もうよくわからないです。標高3000mまで登って降りたこともあるし(そういう行程だった)、友達の体調不良に付き合って途中下山したことも、もちろんあります。それは含めて無くって。
富士山についてnote書こうと思ってアンケート取ったら「ところで、なんでそんなに登ってるの・・・?」が多かったので、書きますね。アンケートに答えてくださった方が30人もいてなんだかとってもうれしい・・・。
地質調査のバイトが富士山だった
地球かっこよ!と思って、大学では地球科学を専攻してました。宇宙の勉強したかったのですが、物理学だったんです。むずいよね物理。
大学2年生のときに、学内の掲示板にバイト募集の張り紙があって、教授の研究に付随した地質調査で初めていったのが富士山でした。本当は屈強なメンズを欲してたらしいです。
火砕流の調査してて、国立公園内の調査と岩石取得の許可取って地層見て石を採取して持ってかえってくる。鹿とか普通にいるし、人いないし、いま思えば愉快なバイトしてましたね。
大学3年生から研究室に入るので、バイトの流れでそのまま担当教授の研究室へ入りました。そこで富士山の研究をしてました。防災のための火山学です。
マグマって冷えて固まるときに磁石(磁鉄鉱)が北の向きを保持するんですけれど、その向きを複数の岩石で測定することで「北が揃ってる=動いてない」「バラバラ=動いてる」と判別して、地層からどんな堆積物でどういう経緯だったのか読み解くような、謎解きのようなことをしていました。標高3000mくらいから堆積物を追いかけっこしたりして。古地磁気学の本、なんとなく捨てられなくてまだ持ってます。
自己紹介で富士山の研究してたっていうと・・・
っていう話を、もっとサクッとまとめた形で社会人になってから自己紹介でするでしょう?そうすると「富士山行ったことない〜!」「行ってみたい〜!」ってなるんです。
「じゃぁ、行ってみる?」と声かけて・・・っていうのを、大学卒業した2005年からやってたら、なんと今回で18回目。
めっちゃ体力あると勘違いされる
富士山って日本で一番高い山なので、それだけ行ってるとめっちゃ体力あると勘違いされるんですが、全然、そんなことないんです。。。
一緒に登ったことある友人には「こんなにゆっくり登ってそっちの方が疲れない?」って絶対いわれます。できればもっと早く歩きたいとは思っているんだけど、最終的に一緒に行ってる友人たちが怪我したとか、なんかあった時にリュック持ってあげたりとか、できる体力残しておかないと心配で。ものっすごく省エネして登ってます。
夜の星空の凄さと、明け方の雲海が好きすぎる
毎回、自分の足で、どうにかこうにか身体を持ち上げて、崖をよじ登って、「なんでこんなに辛いのに登るんだろ・・・」って思いながら登るんです。
まだ着かないのかなぁと、ふと顔を上げると、満天の星空。毎日変わらぬ営みをしているのに、今日に限ってはやたら美しく見える日の出。明け方の空気が冷え冷えの雲海から、太陽に温められてもくもくしてくる雲海。これらを眺めるのが好きすぎるんですよね。毎回、世界は美しいなとおもって、泣いちゃう。これがみたくて登っちゃうんですよね。
富士山の登山期間は毎年7月1日〜9月上旬まで。おすすめなのは8月末まで。もし行ってみたいな、という人がいたら、ぜひ体験してみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?