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白星から遠ざかること9試合…それでも指揮官交代はまだ先に?

ニューカッスルの未勝利記録はまだまだ続きそうである。

8試合勝利のない中迎えたアーセナル戦、ブルースはここ数試合とは違い4-4-2を採用。好調を維持するマティ・ロングスタッフやアンディ・キャロルがスタメン出場した。ここ数週間サポーターから批判の集中砲火を浴びているブルースが、状況を好転させようと試みる姿勢が見てとれた。

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だが、小手先だけのフォーメーション変更はなんの意味も持たなかった。結果は0-3の完敗。トップクラブであるアーセナルが相手だったとはいえ、”BIG6”は既に死語となっている今季のプレミアリーグにおいて、ついこの間まで順位を争っていたガナーズは立派なライバル。この負け方はいただけない。

前半、チームはここ最近では最もインテンシティの高い入りを見せた。ラインを高く設定し、前線でウィルソンとキャロルがボールを奪いにいく。大きなチャンスを作ることこそできなかったが、ここ数試合好調のアーセナルをある程度苦しめていたことは間違いない。

だが、後半に入ると全く違う展開が待ち受けていた。エミル・クラフトが不調だったはずのアーセナルのエース、ピエール・エメリク=オーバメヤンに簡単にかわされて最初の失点を許すと、守備への切り替えの遅さからブカヨ・サカをエリア内でフリーにしてしまい、追加点を献上。最後はキアラン・クラークのクリアミスからダメ押しの1点を喰らい、自らの首を絞めるような負け方をしてしまった。

左サイドで起用されたジョエリントンは、90分通して何もすることができなかった。持ち前のキープ力を発揮する場面は何度か見られたが、ポジションが変わっても問題は変わらない。ライン際で孤立し終始後ろ向きのプレーが目立った。

そもそも、ここは彼のポジションではない。左MFで起用された全てのゲームで目立った活躍はできていない。サン=マクシマンが戦列を離れている今、この穴を埋められる選手がいないのは痛手だ。開幕時、バックアップとしてクリスティアン・アツを登録メンバーに残さなかったことが悔やまれる。アツは少ない出場機会でも昨シーズン5アシストを記録していたのだが...

チームで最も質の高いクロスを供給できるマーフィは、キャロルとの交代でピッチに入った。なぜ最もヘディングに強いキャロルと一緒にプレーさせなかったのだろう。

守備陣にはつまらないミスが続いている。クラークはFAカップ3回戦に続いて2週連続でアーセナルの得点に直結するボールロストを喫した。20日に新しい契約を結んだところだが、最近のパフォーマンスはあまりにもお粗末だ。

チームは12月13日のWBA戦を最後に勝利から遠ざかっている。ファンやメディアは指揮官の立場について厳しい論調だが、マイク・アシュリーは依然としてブルースをサポートする意思を示しているようだ。2009年、2016年にも同様に決断を遅らせ、降格させているのだから、一番痛い目に合っているのはオーナー自身のはずだが、今回も同じルートを辿っているように見える。

アシュリーがここまでブルースを切らない理由の一つに、違約金があると言われている。契約はまだ18ヶ月残っており、今解任することになればクラブは補償金として150万ポンドを支払わなければならない。降格すれば進行中のクラブ売却の話も流れてしまうことが確実視されるこの期に及んでも、”アシュリー流”は健在だ。

チームはこの後、7日間で3試合というタイトなスケジュールを控えており、アストン・ヴィラ、リーズ、エヴァートンと難しいカードが続く。勝てる気配は正直全くないが、毎週朝早く起きて眠い目を擦りながら観戦する我々をこれ以上呆れさせないで欲しいものだ。

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