写真について Vol.3:はじめに&序文

はじめに

写真の力を信じている…というとき、どのような力を思い浮かべるでしょうか。あまりに芝居ががりすぎている言葉ですが、どうか身構えずに、写真ができることはなにかと色々挙げてみるというぐらいで、柔らかく捉えて考えてみてください。報道、記録、自己表現…。いろいろと考えられると思いますが、実はここで挙げられた機能の全ては、外部へ影響を与えるものという風に括ることができます。自己表現だって誰かに自分のことを見せて、その受け手を変化させるという力の向きだと言うことができるのです。今日は、こと作品作りという段階では見逃されがちな、写真行為が持つもう一つの、別なベクトルを向いた力 、写真(作品)から行為者に向いた力、 についてお話ししたいと思います。

序文

一般的に、制作における作者と作品という言葉は、それぞれ「作る人」「作られたもの」という意味だと理解されていて、このふたつの間には作者→作品という力の流れがあることもなんとなくの前提として共有されている。作品と作者は独立した別個のものであって、作者は手を伸ばして作品に触れて、それを変化させていくという現実の絵画や彫刻の制作過程を反映したイメージだ。
実はそれとは逆方向に働く回路、作品→作者へと働く力、もまた存在している。作者が作品を変化させていく一般的な制作のイメージとはまったくの逆方向に作用するこの力を感覚的に理解するには、作品を作者から独立した別個のものとしてではなく、行為者と密着した、体に張り付いているものだと想像してみればいいかもしれない。作品がぼこぼことでっぱれば、それに沿って作者の肉体は凹む、というように、密着していればこそ、フレッシュな制作物への変化がそのまま行為者に伝わっていくのだ。なにかを作ることは多かれ少なかれこうした性質を持っているが、写真という、撮影者の人生に寄り添いやすい手法では特に顕著である。
写真について Vol.3に寄せられた3つの文章は、作者と作品という言葉をもう少し写真よりに捉えた上で「作品→作者へと働く力」についてそれぞれ違う角度から触れたものである。


写真について Vol.3

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