見出し画像

ベボベの新曲『ドライブ』を聴いて

 突然ですがベボベの『ドライブ』という曲が最近好きでずっと聴いています。

 私はベボベの熱狂的なファンというわけでもないけれど、メジャーデビューの頃からずっと好きで、チャットモンチーと同じく私のなんてことのない学生時代に色を添えてくれたバンドです。正直途中で何度か疎遠になっては聴き直したりしながら今に至ります。

 チャットモンチーとBase Ball Bearは同じレーベルに所属していてメジャーデビューの時期も近く、シュノーケルというバンドと3組で「若若男女サマーツアー」というツアーを回ったり、それからも交流は深く、ベボベの楽曲に福岡晃子さん(あっこちゃん)が参加したりいろんな場面で絡むことが多かった2組です。お互いに盟友みたいな存在なんだと勝手に思っています。

 ベボベの新曲が『ドライブ』というタイトルだと聞いて真っ先に思い浮かんだのがチャットモンチーの『ドライブ』でした。2ピースになり『変身』というアルバムを引っ提げたツアーの途中に作られて、出来たばかりの曲を橋本絵莉子さん(えっちゃん)が弾き語りで披露する場面があり、その後『共鳴』というアルバムにバンドバージョンで収録されました。

 私はこの曲が本当に好きなんですけど、まず2人の「どらーいぶー」というフレーズからタンッ!ってドラムの音が入った瞬間もうすでに最高で、そっからものすごいための効いたドッドッダンっていうおっそいエイトビートで進んでいくんですけど、めちゃくちゃおっっそいんですよ体感的に。でもそれがたまらなく好きで、泣けるんですよね。サビでギターの音がギャーンってなる感じもその荒々しさというか飾ってない感じがすごく好きなんですよ。

 で、ベボベの曲のタイトルが『ドライブ』って聞いて、頭の片隅でどこかチャットモンチーの『ドライブ』を思い出しながら聴いてみたわけです。

 ベボベって4人の頃は特にツインギターで色とりどりなアレンジでカラフルなイメージがあって、3ピースを極め始めてからはかなりタイトに骨太になってるなあと思ってたんですけど、この曲は最近の曲の中でも飾り気がないストレートなギターロックっていう感じがして、それこそ3ピース時代のチャットにも通じるような芯の強さみたいなものを感じて、「いつの間にこんな無骨なかっこいいバンドになってたんだ!」と驚きました。私の中のベボベのイメージが全然アップデートできてなかったんだなあと思いました。ちゃんと聴いてたはずなのになー。

 曲名が同じということに引っ張られて、またはただこじつけたいだけのファン心理かもしれませんが、地に足がついている雰囲気というか、着実に足を進めていくようなテンポ感がこの2つの『ドライブ』は似ているような気がして、ベボベのボーカル・こいちゃんにはそういう狙いとかあるのかなあ、ただの妄想かなあと思いながら並べて聴いてはエモーショナルな気持ちになっています。昔よりもずっといい歌を歌うバンドになっていて、歩みを進め続けるバンドの逞しさを感じるのでした。

余談

 『ドライブ』というタイトルに対して「SUPERCARが思い浮かんだ」と言っている方がいて、確かに!!それもあるな!!と思いました。SUPERCARにも『DRIVE』っていう名曲がありますよね。そういう意味ではベボベのルーツが感じられる曲なのかもなあとも思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?