女と暮らしてる女の恋愛遍歴 〜ひとまず最終回〜

粘着激情系のK氏も引っ越しの時を迎え、これで晴れて相方と堂々と会える日々が来る!そう意気込んでいた私だったが、今度は相方とのペースが合わない。それまでの消耗する日々とは悩みの方向が全然違うけど、一緒に住むまでは結構大変だったな〜。


正式お付き合いスタートの日

K氏引っ越しの日がたまたま週末だったので、私は「その記念すべき?日に会いたい!」と胸をときめかせていた。当然相方もそのつもりかと思いきや、「友達と約束がある」と言うではないか。脳みそお花畑状態の私は「せっかく堂々と会える最初の日なのに!」と怒り心頭。ごねたら「じゃあ友達と行くイベントに一緒に行く?」とのご提案。……なんだよ、私だけが楽しみにしてたのかよ。

2人きりで会いたいのに、(私からしたら)お邪魔虫つきで遊びに出かける。友達は楽しい人だったし、それはそれで良かったのだが。友達と別れた後で2人で過ごしたと思うけど、その前の怒りの記憶が強すぎてあまりよく覚えてない。


中距離恋愛

この頃2人は互いに実家暮らしで、私と相方の実家は、同じ県内とは言え車で1時間くらいかかる場所にあった。私は車を持ってなくて、JRを利用すると不便すぎてもっと時間がかかる。会う時はいつも相方が愛車を駆ってやってくるという寸法。

付き合いだしてすぐの頃は、毎週末会いたかったし、平日でも会いたくなる日もある。でもその中途半端な距離が、2人の間に立ちはだかる。平日会うとなれば、相方に無理をしてもらうことになる。でも会いたい。

相方の方は「誰かとお付き合いすること」そのものが久しぶり過ぎて、「恋人とスケジュールを合わせる」とかいう思考があまりなかった。「家が遠いから簡単に会えないのに、会いたいね〜とか言っても仕方ないじゃん」って思ってたらしい。なんだよ、そのクールっぷり、ムカつく!



一方的な喧嘩

そんな気持ちの行き違いから、私は何度も怒りを爆発させ、その当時は「何で気持ちを分かってくれないの!」「あなたは一緒にいたくないの?」ってことばかり言ってた。相方はもともと平和を愛する人、怒ってる人自体が苦手で、すぐに怒り狂う私の地雷を踏んでは目を丸くして驚くばかり。「何をそんなに怒ってるの?」って、およそ話にならない。

2人で会って大人な時間を持とうとしても、相方は「あなたの顔を見ると安心して眠くなる」とか言って、すぐに寝てしまうのだった。なんだよそれ、この女盛り?の体をどうしてくれるの!?ってな感じ。

そんな「相方が積極的でないのにスケジュールを合わせること」「時間的に互いに無理しながら会うこと」にひと月ほどで疲れてしまう。どっちかが1人暮らしだったら違ったのかも知れないけど、互いに実家暮らしだったしね。そこで私たちは「さっさと一緒に暮らす」ことを考え始めたのだった。

お部屋探し

私たちは今のところ法律婚が出来ないので、一緒に暮らすとなると、不動産屋さん的には「ルームシェア」ということになる。その条件で相談すると、不動産屋さんによっては「金銭トラブルになりやすいので、大家さんが嫌がる場合がある」「ルームシェアOKの物件は多くない」と言われた。でもそう言った不動産屋さんは、全体的に接客の感じが悪く、こちらの都合を無視したゴリ押しばかり。

今住んでる部屋を紹介してくれた不動産屋さんは「ルームシェア?大家さんさえOKなら別に問題ないですよ」って、特に特殊な形態と思ってない様子。なーんだ、問題ないんじゃん。今の部屋も私の一目惚れだった。窓から柔らかく差し込む陽の光が、とっても幸せな風景だったんだよね。

相方の1人暮らし

私は大学や仕事で県外で長く1人暮らししてたけど、相方は実家から出たことがなかった。なので将来的には2人で暮らす前提で部屋を探すが、初めの数か月はその部屋に1人で暮らしてみたいと言う。「いいんじゃない?」と、相方が1人暮らしを満喫し終わるのを待つことに。週末には泊まりに行ったりもできるし、それはそれで楽しそう〜。

しかし……そんな期間がひと月もなかったような。初めての1人暮らしは、思ったより寂しかったみたい。たまに私が遊びに行くと、その後の1人の寂しさがより一層身に染みたらしい。というわけで、私もすぐに実家から引っ越すことに。なんだよ、クールキャラじゃなかったのかよ。


「待ち合わせ不要」の快適さ

一緒に住み始めたことで「スケジュールを合わせる」ことについてのストレスは減った。まぁ今でも「なるべく一緒に行動したがる私」と「単独行動OKな相方」とで、見解の相違はままあるけどね。相方が東京に行ってからは、私も「単独行動って自由でいいね!」と思い始めている。

毎日家に帰ると、ちゃんと相方に会えるこの快適さ。誰かと一緒に暮らすことは、また違ったストレスがあると思うけど、その辺はどうにか上手くやれてる。相方が「自分のこだわり部分以外は何でもOK」な人なので、私のやり方を尊重してくれるのが有り難い。

料理は相方の領分だけど、その他は主に私がイニシアチブをとるって感じ。ノンケ夫婦のイメージだと「相方=お父さん、私=お母さん」って感じかな?断捨離を断行する私の目を盗んで、いつ使うかわからないキャンプ用品をポチッて隠し持ってるとことか、家庭内でないがしろにされがちなお父さんみたいでしょ?そして子供の役割も相方担当。


めでたく最終回

この後の相方との幸せな生活は、日々の記事としていろいろ書いているので、改めて書くこともないでしょう。この「恋愛遍歴」シリーズ、予想以上に長期連載となってしまいましたが、やっと最終回を迎えることが出来ました。続けて読んでくださったお客様、ありがとうございます&お疲れ様でした!

今後も相方との生活を温かく見守ってください。たまにはまた、過去の思い出話したりもしようかな〜。

私の文章に少しでも「面白さ」「興味深さ」を感じていただけたら嬉しいです。