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十三番目の人格ISOLA/貴志祐介/角川ホラー文庫

※注意※
この記事は私の感想なので口調や言葉遣い、あまり気を使いません。
文章も考えて打ちません。読みにくいでしょう。
そして見ている貴方の、好きなものを否定しているかと思います。
私は私のためにこれを書いているので、ごめんなさい。
それでもよろしければお暇つぶしに眺めてください。

なんだこれって感じ。
教えていただいてちょっと申し訳なかったのだが、あまり楽しめなかった…
デビュー作だからなのかしら。既視感がすごかった。
既視感と劣化版だなあって感情がずっとあった。






△あらすじ

人の持つ心の波動や、その瞬間の強い感情を読み取る、
エンパスを持った女性、ユカリ。
その能力を何か人助けに役立てようと阪神大震災の後、たくさんの被災者が集まる避難所を巡り心のケアをしていた。

そこで能力のせいかはたまたその美貌のせいか、少し目立つ行動をしてしまったユカリは同じくボランティアをしていた知人からある少女を見て、話してみてくれないか?と言われる。

自分はプロでもなんでもないし、下手に目立ってしまったな…と思うユカリではあったが、
話を断ることもできず長期で入院しているチヒロという少女と出会うこととなる。

出会った少女はとても大人しい、人の目を引く綺麗な少女だった。
だがそれだけではなかった。
少女の中にはチヒロだけではなく何人もの人格が同居していたのだ。
大人しいと思っていたチヒロはチヒロではない人格で、
それどころか口の悪い攻撃的な人格も存在している始末…

元々チヒロが世話になっていたカウンセラーと力を合わせ、なんとかしてチヒロを助けようと心を通わせていくユカリ。
その甲斐あってか、チヒロではないが主人格とも会話ができるようになり、
チヒロを一人の人間に戻せるかもしれない…と行動している中、
まだ会話したことのないチヒロの一三番目の人格、ISOLAがとても強い破壊衝動を持っていることに気がつく…

彼女はなんのために生まれたのか、他の人格にはない名前の由来とは。

とまあこんな話だ。
普段は読まないのだけど、これはホラー小説らしい。
なのでまあ、普段読まないからこそ私の中ではなにこれ??なんだと思う。

私のなにこれ??ポイントをいくつか書く。
以下全て口が悪いし批評だ。



主人公とチヒロの顔の良さはいるのか??
そりゃ顔は綺麗な方がいいが、ぶっちゃけヤヨイだけが美しくないと言う表現で良かったんじゃないだろうか。
磯良の話があったから周りを美しい人間で固めたのかもしれないが、
下手に顔の良し悪しを決めると一気にラノベ感が増す。
理由や、その美貌を使うタイプならまだいいが、ただ顔がいいだけっていうのは情報として邪魔。軽い。


様々な人間が書いているからこの感想は蛇足なんだけど、
サナベとの恋愛いる????いらんよな。
いや、人を信じられない女性が恋に落ちたりする描写は別にいいんだけど、
ユカリの職業的にもはや客でも良かったんじゃないですかね。その相手って。
たかだか二、三度会うだけの異性を、人に本心を言えない女性が好きになるのだろうか?すごいタイプだったの?なんだかよくわからないいらない部分だと思った。そしてその恋愛のシーンがうざったいし私はとても嫌いだった。
なんじゃその恋愛。小学生か。
性癖にも刺さらんし別にサナベはいい男でもない。ユカリはなにを思ってそいつを好きになったんや???おそらくだがエンパスですと言って受け入れてくれる人はもう少し、探せばいるのでは。
清潔ではないし、トラウマで一人の女性を見殺しにしちゃうような男だぞ、理解ができない。


いくつかのシーンであったが、端折り方がひどい。
野村先生に会いに行く、という目的だったのにたまたま会ったチヒロとの会話シーンしかない。野村とのご飯はどうなったの?????とかすごい思った。そこ書かないんかーーいみたいな。寄り道しましたってだけの話を書かれて、目的の行動下ではなにが起こるのかなと思って読んでいたのにそのシーンないんかーーーいみたいな。そしてあの石関係ないんですね、何かに使うんだと思ってましたっていう伏線?みたいなものも意味わからん。
情報のいるいらないが混在しすぎてて読んでいてイライラする。ホラー小説ってこういうものなの?いるいらないって文章においてとても大事なのでは。私はプロではないしものすごく失礼なこと書いてるかもしれんがいる情報といらない情報ありすぎてきっつい。

ユカリとサナベのよくわからない恋愛が進むにつれてユカリの口調が敬語じゃなくなるのもちょっとよくわからない。
や、体の関係を持つかもしれないからなのか、好意があるかもなのかわからないけど口調変えすぎではないですかね??
ちょっと同じ人間として理解できん。人との距離の取り方?みたいなのが軽すぎる。別にそんなフランクにしなくてもいい書き方あっただろ。なんか変だぞその距離の詰め方。ユカリがじゃなくて作者の表現という意味ね。

そして最大がエンパスなのに最終になるにつれてテレパスみたいになっているところだ。もっというと表現が私のとても好きな小説に似ている。真似ですか…?と思ったくらいだ。書き方が一緒なのだよ。
主人公の設定といい、こころ読みができるところいい、似ているんだよな。
あまりにもその部分がずるいというか、なにそれ???なんだ。
読んでいる時一生思っていた。それダメじゃね。


というかそもそもことの発端というか話の中の主旨っていうか主役は多重人格だろう、どうして主人公のエンパスもどきが主役になっとるんじゃ。

と言う、だーっと書いた文句。
面白いところはそうだな

多重人格の表現や、
体外離脱の表現がリアルでいそうだなというところやできそうだなと思ったところくらいだ。
多重人格時のパニックの仕方は確かにそうなりそうだなとは思った。
ただそれは表現の方法の一部だし、想像力だし、さして話には影響しないっちゃしないからなんとも。

表現がもっと下手でも面白いもの書ける人いると思っちゃう。
多重人格とホラーで、これかあ…と言うかんじだった。

と言うかわし多重ではないけど人格不一致もののミステリ読んでたね。
そう思うとホラーって言うのがダメなんだろうか?

まあこの人ミステリも書いていたような気もするけど。
どうして面白くないのだろう


私はできそう、だとかリアルにこれが起きたらとか、
現実に紐つけて小説を読まない、あまり。
主人公や登場人物の意志だとかに感動するタイプなのだ。
なのでなんか、これは面白くなかった。

ユカリの仕事に関しても変に引っ張らなくても良かったのにね。
別に体売ってるわけでもないんかいなんじゃそら。のゴテゴテの設定。

や、そう言う人もいるかもしれないけど。って言うかんじ。

色々レビューを見たりしても、リアルだ、と書いているがうーん、そういう人もいるかもしれないけど。で終わっちゃう。
別に話が面白いとかでもなんでもない

リアルだからなんなのだ。よくわからない。




ふむ

どこからがホラーでどこからがミステリなんだろう?
私はホラーが嫌いなのかもしれないと思ったのだけど、
そもそも私ホラーも大好きなのだよなあ。ゴーストハントは完全に悪霊系だし、シリーズを追っていた八雲(まあこれもラノベっぽいが)も霊が犯人であることが多いというか主人公霊と会話するしな。


となるとこの人の本が合わない?と言う考えにいたる。
うん。
いやまあ七瀬の劣化版感がすごかった…七瀬がとても面白かった(家族百景が一番)だけに真似にしか思えんかった…

ふと見たレビューの中で、
サイコとオカルトは一緒にするな、とあったんだけど。
その融合が下手な作品だとこうなるのだろうか。

まあ、そうだよな。
人が強い話と幽霊が融合して、それのどっちを推してるの??ってなると意味わからんもんな。
そういうことなのかなあと思った。
悲しいことにこの作者はもう読まない…もうこんな気持ちになりたくない。

何がいやって批評書いている時のわし筆がとても早いのよ。
文句言うパワーがすごいの。嫌になるぜ。
教えていただいたのになんだか申し訳ない。

私はもうちょっとファンタジーが好きなのだと思うの。たぶん。
疾走感ではなくて読了感があるものが好きなの。



終わり方は良かったけど、読了感を勝るほどに突っ込みどころがすごかったの。きっついの。
最後の、憧れちゃんは磯良の穴を埋める…ような存在とあったけど、
チヒロは磯良のどこを自分の一部だと認めてしまったのだろう。

全ていなくなれ、って言う普通の感情が、憧れちゃんを作ってしまったんだろうか。
一番読者にとって可愛いであろう、憂いちゃんは、消えてしまったんだろうか。



それだけが私はちょっとだけ悲しい。

はとり

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