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文化遺産活用事業で「スタートアップビジネスプランコンテストいしかわ2020」にエントリーしてみました。

自社サイトに掲載しようかnote.comに掲載しておこうか悩みました。ただ報告だけなら自社サイトでもよいのですが、エントリーに関して少し考えていることもあったので、メモがてらこちらに掲載しておきます。

エントリーに関しては審査員の人たちに少し挑戦的な意味が強くて、文化遺産をどう捉えているのか知りたいがためという側面があります。ただそこにたどり着く以前に、ノミネートしてもらわなければならないのですが、そこすら通過できなかった場合、判断基準を聞いてみようかという企み…いや試みも含まれています。エントリー申込みの詳細は書けませんが、奇を衒ったことではありません。ことほむで手掛けている「文化遺産を観光資源にするための事前調査」と「調査資料を元にプロモーションやデザイン企画をする」という内容だけです。

これまでに、バイオ、IT関連など独自の技術をもつ起業や、まちおこしなどをテーマとした企業など、ユニークなビジネスプランを含め、数多くのビジネスが輩出されてきました。

概要欄にあてはめれば「まちおこしなど…」の部分と「ユニークな…」には該当するのですが、エントリー条件を何処まで見られるのか。

①石川県を拠点として、提供する技術・製品・サービス等に新規性・創造性を有し、市場性・成長性、事業可能性、収益性等を実現できるビジネスの実施を目的として、実施年度の4月1日現在で起業後5年以内の者、又は、2年以内に起業を予定する者。

特に「市場性」と「成長性」、「収益性」について。文化遺産系の調査会社となると、古文書の翻刻や埋没文化財と既出史料との紐付けやレポートなど、博物館や大学など公的機関やそれに準ずる団体から委託されるケースが主なパターンが多いのですが、地域観光プロモーションへつなげるための事前調査というのはどう見られるのかということと、弊社は文化庁から出ている文化遺産活用についての指針を観光担当課またはDMO、商工会議所の広域連携観光担当部署などがうまく扱えない声を聞いてはじめた事業なのですが、それがどこまで評価されるのだろうかという点において判断をみたい気持ちがあります。ちなみにユニークさにおいては、他県でも未だ見られない試みなので自信は持っています。(なにせアニメーション制作と絡んでいる文化財系調査会社は弊社以外で聞いたことがありませんので)

もう一つ考えていることがあり、こちらはノミネートされて最終プレゼンまで残れればの話。昨年は地銀の皆さんと審査員を前にして、公開プレゼンテーションを行っていました。今年はどのような形態を取るのか想像ができませんが、同じような形態になればぜひ地銀の皆さんに渋沢栄一氏について聞いてみたいと思っています。公益を第一と考えた渋沢栄一氏の哲学が審査をする地銀担当者にどこまで影響力があるのか。当然銀行業である以上、入社後どのような形であれ渋沢栄一氏については触れられているはずなので、「公益」についてどのような考えのもと、「観光資産」を考えているのか問いたいと思っています。弊社よりも渋沢栄一氏については賛否問わず詳しいと考えております。(少々わざとらしいですか? 笑)

そもそも弊社のビジネスモデルは、この「公益」部分に深く絡んできます。単一企業との契約に於いて調査した内容についての「公益性」は、依頼元企業(団体)に委ねられることとなります。該当地の文化遺産調査に関しての情報は、博物館や図書館、公文書館などで調べられます。広く公開されているものですから、手続きさえ踏めば見せてもらうことも可能です。ただここで弊社が得られた知見と調査内容をまとめたレポート、活用案などは公開することはなく、依頼元企業(団体)がその扱いを決定します。たとえば、あるアニメーション作品の元になるであろう調査内容だった場合、その作品が公開後、後々地域全体でプロモーションとして作品にまつわるグッズなどを使いたい場合、権利者の許諾が必要となります。この場合、自由度はぐっと下がるわけです。弊社としては依頼をいただければ調査をし、レポートとして提出する流れに変わりがありませんので、そうした依頼に関しても営業活動を進めていけばよいわけですが、「公益」部分に気がついてなんらかの評価が来るのか楽しみでいます。

ちなみに石川県では未だ調査のご依頼を頂いておりません。ご依頼頂く地域は、観光に関しての課題がはっきり見えていることもあると考えていますが、それ以上に弊社の事業知名度が限りなくゼロに近いため、知らないことのほうが原因だと考えています。こうしたことへの応募で多少なりとも接点ができればという部分が最も大きな期待値ではあります。


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