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全ての上司は無能である|精神科医目線で語ります

全ての上司は無能である、という有名な、有名というか一部では有名、初めて聞く人は一度聞いたら忘れられなくなる言葉ですよね、全ての上司は無能であるという、弟は兄に相談せず父母にチクるというやつです。

それを解説します。

僕も上司ですね、上司なので耳に痛いと言えば痛いのですけど、事実と言えば事実だなという気がします。

僕も妹がいますからわかります。

相談は僕には言わず、全部お父さんやお母さんにチクるというやつです。

そうなんですよね。

上司が嫌です、上司に困りました、と。

よく患者さんは言うんですけど、じゃあもう一個上の人に相談したら?とよく言います。


◾️良い上司?

なぜかという話ですけど、なぜかと言われたら、ただそのままですけど、よく患者さんは良いリーダー、良い上司がいないと言って、じゃあどういう人が良い上司なの?と言うと、話をよく聞いてくれて、困った時はフォローしてくれる人なんですけど、そういう人はいません、と言います。

今の上司はそうじゃないんです、みたいな言い方しますけど、基本的には、話をよく聞く、そんな時間があって、困った時はフォローできる、それだけ有能な人というのはいないんです。

いないというか、いたとしたら時間の問題で、そのうちできなくなります。

基本的にはなぜかと言うと、ピーターの法則と言うんですけど、能力ギリギリまで会社などの組織というのは人を働かせたいので、ギリギリまでいくと能力を超えたところまで出世してしまうんです。

だから基本的には無能のゾーンに入るんです。

◾️能力が及ばないところまで出世する

人というのは能力が及ばないところまで出世するというのがピーターの法則であって、最初のうちは自分の能力よりも簡単で、少ない量で与えられてる、この時は有能なんです、ここのゾーンにいる時は。

でも与えられた仕事が、もうちょっと難易度が上がったり量が増えたりすると、無能のゾーンになってしまうということです。

この時点ではまだ若いから、まだ注目されてないから、こっちの有能ゾーンにいるんだけれども、このライン、能力のラインよりも下側にいるんだけども、時間が経つと無能のゾーンに入ってしまうということです。

なぜなら、職場としてはこのギリギリのラインまで働かせたいですから、ここのギリギリのラインがその人が持っている生産力のMAXなので、ギリギリまで働かせたいし、本人も能力ギリギリまで働きたいので、結果的にはそうなってしまうということです。

このピーターの法則なんですけど、もちろんこんな単純な話じゃないので、欠点もあります。 例えば優れた営業マンは、出世していくと管理職にまで出世していくのですが、じゃあ管理職として優れているかどうかというのは、求められる能力、スキルの種類が違うので、優れた管理職にならない可能性があります。

もうちょっと牧歌的な世界観というか組織構造だった時には、地頭の良さ、優れた営業マンというのは地頭が良くて、地頭がいいから優れた管理職になれるという話だったんですけど、営業スキルというものもどんどん進化してきてるので、管理職というのも、その管理職特有のスキルが求められるレベルが上がってきてるので、社会の成熟に合わせて特殊スキルになってきているので、地頭だけではコントロールできなくなってます。

スポーツ業界もそうですよね。 昔は運動神経が良くて体力があれば、どのスポーツをやっても勝ててたんだけど、今やスポーツ技術が進化してきていて、ただ生まれつき体力があるといっても、生まれつきの能力だけではもう勝てない世界になってきてる。

そこから+αセンス、その人の特殊性と業界がマッチしないとうまくいかないということですけど、そういうことになってきてます。

あとは新しいスキルを身につけるまでの時間は無能なんです。

優れた営業マンが将来的に管理職になった後、優れた管理職になるのかもしれないけれど、ちょっと求められる能力が違うので、そのタイムラグ、管理職1年目や初心者の時には有能ではない、まだ無能である可能性がある。

あとは昇進のタイミングです。 昇進のタイミングというのは能力だけで決まるんじゃなくて、組織の都合だったり、色々な要素で決まったりするので、有能な時、心身が満ちてる時に、レベルアップするかというとそういうわけじゃなくて、今うまくいっていないにも関わらず他にいないからという形で、このゾーンにいるにもかかわらず、もう一個上のゾーンに出世してしまうことが全然あります。

だから、こいつは!と思った時に、この法則を知ってると腹が立たないです。 だからそんなに腹を立てずに悲しまずに、何なんだ、と思わずに、まあこういうことなんだろうな、と思って建設的なことをした方がいいよという話です。

ただ見切りが早いのも恨まれることになるので気を付けてくださいということです。

このピーターの法則の一番の欠点は、この見切りが早くなってしまうことです。

もう嫌な思いをした時に、上司に怒られて嫌な思いをしている時に、こいつはアホやからな、とすぐ自分を守るために、嫌いだからすぐパッと切り替えちゃうと、これはこれで恨まれたりするので、そこは気をつける必要があるなとは思いますけど、何かこれでよくわかりますね。

執着せず、執着しないのも良くないからね。

色々難しいね、ここら辺。

僕は結構よく言われますね。 益田は見切りが早いと言われちゃったりして。

諦めるのが早いとよく言われちゃうんですけど、何だかなーと思います。 結局僕は、人間に対する理解というのは、こういう機械論的な理解の仕方がすごく身に付いてるので、何かうまくいかなかった時に、これもう限界なのかなと思い過ぎですよね。

だから思わない方がいいという説もありますけどね。

思い込みというか、あまりすぐラベリングして諦めちゃうとその人の成長が遅れてしまうことがあるんですけど、ただまあ ンタルヘルスのためにはこういうのも必要かなとは思います。

ということで、今回は全ての上司は無能であるというテーマで解説しました。

◾️本日の宿題

今日の宿題は、このピーターの法則、1969年、50年前にもう言われてた話ですけど、この50年の間に会社システムはどう変わってきたのか、より特殊性が問われるようになった中で、ピーターの法則は今も生きているのか、生きてないのか、ということを解説してもらうと、解説というかコメントしていただけると面白いかなと思います。


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