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論理・データ重視、感情・ストーリー重視のプレゼン

本日は前回の続きになりますが、前回を見なくてもつながるように話します。論理的なデータと感情的なストーリー、論理やデータを重視したプレゼンの方法、説得の技法と、感情やストーリーを重視したプレゼンとか説得の技法を解説します。

どうやってミックスさせていけばいいのかをお話しするとともに、どういう風に悪用されているのかもお話しします。

良い説明というのは、論理的かつ感情に訴えるようなものです。

悪い説得というのは陰謀論のようなものになります。

僕の場合は精神医学をしっかり理解した上で、人間とは何か、人生とは何かというときに、結論はここなんです。

日本人がずっと持ち続けてきた美徳です。仏教から禅、武士道にもつながる、仕方がないというある種の諦観および受容、そしてそこから切り替えていく前向きさ、というものが大事なんだよということを僕はよく言うんですけど、こういう美徳です。

僕らのDNAレベルで、医学的な意味じゃなく組み込まれているその価値観を体現していくことの重要性ということを説明してるんですけど、このゴールに導くためには、論理的な話と感情やストーリーを含めて説明していくのがいいんです。


◼︎論理・データ

論理的に説明するというのはどういうことなのかというと、理系のトレーニングを受けている人は当たり前かなと思いますし、論文を書いたことがある人には当たり前といえば当たり前のことですけどね。

僕は論文を書いてないので、そういう教育を十分受けられなかったので、自分の人生の中では、ちょっと残念だなと思いますけど、話をします。

一つは、最初に前提を確認するということです。

これまでのディスカッションはどういうものなのか、問題となった問いの背景はどんなものかということを確認します。

正しいデータを集めるということをします。

もちろん正しいデータを集めるためにどういう風にデータを集めたのかを、透明性を確保した上で説明することも大事だったりします。

あと、正しい論理展開をする、論理的推論をする。

集めたデータから正しく論理展開をしていく、場合によっては統計を使うのもそうだし、きちんと論理展開をして矛盾のない論理展開をしていく。

最初の問いに対して正しい答えが出てくる。

確からしさがわかってくる。

その確からしさに対して、再度検証や反証、批判をしてみるということが大事だったりします。

そうすると、問いに対してこの答えは確かそうなんだと言ったりします。

どこに不備があるのか、どこに反証が必要か、どこが問題があるのかを検証してみるというのが大事だったりします。

ちなみに、この反証はちょっと聞きなれない人がいると思うのでアレですけど、反証可能性が高いものほど科学的に正しく、確からしいというポパーという人が言ったのかな?があるんです。

つまり「これは嘘だよね」ということを確認しやすいものの方が、確認しにくいものよりも、科学として確からしいんです。

わかりやすく言えば、「神様はいる」、というやつです。

神様はいるかいないかというのは確認しにくいんです。

だから反証しにくいです、確認できないから。

おばけがいるとか。

だからそれは科学的には不確かなものである。

東京にカブトムシはいるかというと、探すことは可能です。

だから科学的に確からしいんですよ。

冬にカブトムシはいるかとか。

もう少しいうと、例えば早稲田メンタルクリニックの部屋の中にカブトムシはいるかというと、より確からしくなっていくんです。

そこに法則とか色々ありますけど、簡単に言うと、反証可能性というのはそういうことです。

もうちょっと複雑に言っていくと、科学らしく言っていくと、お湯が100℃で沸騰します、というのは確認できるじゃないですか、お湯を沸かせば、実験装置があれば。

だから100℃で沸騰するというのは確認しやすいから反証しやすいですよね。

ただ100万円のプレゼントをもらったら喜びやすい、というのは個人差が出てきたり色々複雑になってくるので、科学的には確からしさがなくなってくるんです。こういう話です。

難しいですね。

コレ、あんまり言うとボロが出ちゃいます、科学哲学の話。

だけどわかりやすく言ったら、さっきの神様の話や実験的に確認しにくいものだったりするし、わかりやすいやつを言うと実験的に確認しやすいやつですね。

100℃のお湯というと、じゃあ気圧の関係は?など色々言われそうなのでアレですけど。

ちゃんと台本を作ってから喋れよ、という感じはしました。

論理とか感情とか言う前に、台本を作ってから喋れよ、この図を書くだけではなくて。

◼︎感情・ストーリー

あと感情やストーリーですよね。

どうやって感情やストーリーをするかというと、個人的な具体的なストーリーを共有する、自分の場合はこういうことがありましたよということを言うと説明しやすいです。

例えばスタートアップのプレゼンをする時、資金調達の時などこういうことをします。

「実は僕自身も過去にこういう辛い思いをして必要だと思いました」

「過去にバイトをしてた時に、この道具が必要だと思いました。だけど、なかったので困りました。周りの人も欲しいと思っていました。だから今回この資金調達をしてこういう道具を作りたいです」
とかあります。

あと、感情を込める、共感を呼ぶということです。

僕はすごくその当時悲しかったんだと。

あった方がいいと必要性を感じたんだ。

そしてこれを持つことによって、僕ら日本の社会というのは、人類はハッピーになれるんだよ。

ということをすごく訴えたりすると。

あと視覚的イメージの活用です。

実際使っている様子を見せる、その必要なその出来上がったものをプレゼンする時に形を見せて、こういうものが試作であります、と渡してくると、投資家の人も、ああ、こういうものか、じゃあ投資しようか、となるわけです。

あとヒーローズジャーニーという形で、僕はこういう想いがあるんだ、こういう風に助けたい、こういう苦悩があったけど今回皆さんの協力を得ることによって世の中を変えられるんだ、こういうヒーローメッセージがあると良いということになります。

◼︎陰謀論の作り方

逆に陰謀論の場合はどうしたらいいのかというと、これの逆、これを応用すればうまく陰謀論を作れるんです。

前提の確認とか言って、例えば温暖化は知ってますよ、と。

ただ、二酸化炭素だけじゃない、二酸化炭素が悪と言われてますけど、本当にそうなんでしょうか、と。

いや、二酸化炭素以外にもメタンガスや添加物とか、何かわかんないですけど、ワクチンを打ってる人間が多いからとか適当なデータを集めるんです。

ワクチンを打つことでこういう障害がある人がいるよ、これもいるよ、この人もいるよみたいな都合のいいデータだけを集める。

都合の悪いデータはあえて言わない、と。

正しくない推論をするということです。

ワクチンには副反応がないと言ってますけど、こんなにあるじゃないですか、と。

そもそもワクチンは100%安全であるとは僕らは言ってないわけです。

ワクチンにも副反応があるかもしれないけれど、社会全体で見たときには、どうやらメリットの方が大きいらしいからやってみましょうよ、という提案でもあるわけなんだけども、論点をすり替えるのです。

いや、あなたは最初から安全だと言っていたのに安全じゃないんじゃないですか?ということは、あなたは嘘ついてますよね、と言うと、こういう論法を使います。

こういう反証可能性をしない、自分たちのことは批判せずに相手の方の批判ばかりする。

あと透明ではない。

どうやってそのデータを集めたのか、出典を明らかにしない、は陰謀論でよくあります。

あとは孤立した人を狙うことです。

孤立した人を狙う、孤独な人を狙う。

そういう人達を狙って、私たちは同じような仲間ですよ、ということをすると、陰謀論にひっかけやすいです。

あと感情を込めるんです。

特に怒りや不安などネガティブな感情に訴えかけて、危機感を煽って、一緒にやりましょうと言うと、はめやすいです。

あとはプロパガンダですね。

ナチスもやってましたが、視覚的イメージを活用する。

ブランド品を着る。

成功者のイメージですよね。

ブランド品を着てると格好いいじゃないですか。

高級品を使うなど。

その人を権威づけるような視覚イメージを使うなどをするといいです。

あとはカリスマや救世主を装って敵を作る。

世の中全部が悪いわけじゃなくて、色々な要素があって、その結果になっているにもかかわらず、一つの問題があるんだとすると、やりやすいですよね。あとは科学への過度な期待。

科学には失敗もあるんだけど、そもそも100%良いとは言っていないけど、陰謀論を信じている人たちこそ何か思っている、というか。

やっぱり違うじゃないか、だからこの科学の方が正しいんだみたいな形で、いや、そっちの科学も間違ってるでしょ、みたいな。

どっちがより確からしいかという戦いなのに、どっちが正しいかになってしまってる。

どちらが確からしいかではなく、どちらが100%正しいかになってしまっている。

そしてどちらかを選んだら、それは個人の主観でしょ、となってしまうのは、よく使われる手法です。あとはゴールというのはわかりやすいものだったり、努力を必要としない、前提となる知識の勉強などを必要とせずに直感的にわかりやすい、人間のバイアスを応用したようなものをゴールにすると陰謀論の完成という感じです。

こういう論理展開というのは結構よくあります。

というという話ですけど、なんかボーッとしゃべってました。

◼︎例:移民政策この話でやると。


移民政策の話をすると、例えば、移民政策を良しとするか悪いとするか、どちらでもいいんですけど、基本的には移民政策の方に日本は舵を切ってるんで、僕は政府の言うことにあまり反対したくない方なので、基本的にはそうなのかなと思いますし。

ハーフの人、海外の人たちを患者さんとして診ているので、あまり移民政策反対という人たちの論調が増えると、いじめなどの問題が増えるので、僕はあまりそういう論調を強めたくないという立場ではあります。

だから仕方がないなということで、移民政策に対しては、増えていった中で、犯罪を犯す人がいた時、問題があった時には警察がしっかり機能するようにやっていけばいいんじゃないか、そういう方にシフトする立場なんですけど、そういうゴールに向かうためにどういう風に話をしていけばいいかというと...例えば移民の問題があります。

前提としては、今グローバル化して人の移動が大きく増えてます。

まずそれが前提です。

少子高齢化していく日本の中で、労働者、子どもの数が減っている。

先進国はどこもそうなっていて、人口減少に対して移民を受け入れるということもしてます。

加えて、アメリカもそうですけど、頭のいい人、エリート層の移民も受け入れている。

お金持ちだったり優秀な人たちをできるだけ多く受け入れて、自国で産業を作ってもらうということをやっているという前提があります。

でも一方で、移民を受け入れる中で、移民の人達が来た国に適応できなかったり、もともと犯罪者で自国に居られない人たちが来ているパターンもあったり、犯罪組織がその隙をついてしまうパターンなど色々あったりして、社会問題を生んでます。

そして、そのしわ寄せで貧困や精神疾患などの患者さんが増えていて、それが中流階級、普通の人、今まで問題がなかった人たちまでにしわ寄せが来ており困ったことが起きてるよ、というのが前提であります。

じゃあ正しいデータとかはどうなのかというと、まああります。

犯罪が増えてるというデータはもちろん、世界中を集めたら全然あると思いますし、逆にそういう人たちが入ってきたことで生産性が上がっているというデータもなくはないんじゃないかなと思います。

子どもが減ってるというデータは明らかですし。

人々の国際的な移動が増えているのも当たり前のようにデータがありますし、会社がどんどんグローバル化してるというのは当たり前ですし、グローバル化した会社の方が経済的に強いというか、生産性が上がってるのもデータ集めたらすぐ出ると思いますし。

グローバル化するにあたって、日本人だけの会社よりも色々な国の人が入っている、現地の国の人たちが入ってる会社の方が、おそらくですよ、データを集めてないですけど、多分あると思いますけど、日本人だけでオーストラリアで会社作るよりも、オーストラリア人が入ってくれた上で一緒にコラボして企業カルチャーを作ってからオーストラリアで出店した方がいいと思うので、そういうデータありますよね。

どっちのデータもあるかなと思います。

で推論していくと。

でもそうはいってもね、という話です。

益田はそう言ってるけれども犯罪が増えてるじゃないか、そうは言ってるけどヨーロッパでは移民反対の運動がしっかり市民が活動することによって通りそうじゃないか、そういうことも出たりするかなと思います。

あとは個人的、具体的なストーリーというと、自分自身はそういう患者さんを診てますよ、診ていく中で彼らの苦悩を知っていて、彼らと僕は診察の中で心を通わせたりして、彼らが苦しむ社会にはしたくないな、在日の友達がいっぱいいますけど、そういう人達が子どもの時に苦労してた思い、結婚の時に苦労したなど、そういう話を聞く時に、自分の中では、友達だった人たちが、そういう自分と関係ないところで差別されて苦しんでいる姿を見ると、やるせない思いがしたよ、そういう話をする。

僕はそういう社会は嫌だなと思ってる。

もちろん犯罪で苦しんできた人たちもいるけれども、いるのはわかるし、そういう人達に対してすごくやるせない思いもあるけど、一方で差別偏見が生む新しい問題ということにもやはり許せないな、とか。

写真を使ったりとかしていく。

ヒーローズ・ジャーニー。

統合失調症の人、うつの人、アルコール依存症の人、発達障害の人たちが犯罪を犯している事実もあるわけで、そういう中で皆さんが精神疾患のある人たちを差別したくなったり排除したくなる気持ちはあるし、彼らに傷つけられた記憶、経験がある人たちもいるんです。

だけど一方で、そうじゃないこともいっぱいありますから、全部を十把一絡げにしてほしくないなというのがあります、とか。

で、ヒーローズ・ジャーニーですね。

こういう中で僕らはこういう動画とかを通じて、皆で色々正しい知識を身につけていき、一緒に何かを考えていく、一緒に議論をしていくということが大事だよ、ということです。

そういう場所を一緒に作りましょうよという話になるのかな、と。

だから僕をカリスマにしないでくださいね。

しないで、でも一緒に考える場所として、この場所を機能させましょうということを言うと、こういう技法を使ったということになります。

最後に仕方がないこともありますので、ではどうやって一緒に暮らすのか、どうやっていい社会、新しい人類で生産性が高い問題解決の高い、誰もが不幸にならない、置いていかない社会を作るためにどういうものが必要か一緒に考えよう。

AIを活用しよう、インターネットを活用しよう、差別がないように教育をしっかりしよう、犯罪抑止になるような教育システムにする、犯罪抑止ができるように警察の汚職を減らす、とかあるのかなと思います。

という結論に持ってくるのかなと思います。

こういうのを意識して議論とか説得をしていくといいのかなということになります。

◼︎本日の宿題

論理と感情を合わせたようなプレゼン。

お題を作ってやってみるといい勉強かなと思います。

例えばね、私はこのラーメンが好きです。

じゃあなぜこのラーメンが素晴らしいのかを解説してください。

私は彼と結婚したいです、なぜか、とか。

私は冷蔵庫を買いたいです、この冷蔵庫を買いたいです、このプリンターを買いたい、それはなぜかということを説明する。

何でもいいと思います。

やってみると勉強になると思うので、頭の整理のために実際やってみてください。

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