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映画サークル上映会 振り返りレポート

こんにちは。どらま館制作部の宮崎です。
この記事では、4月27日、28日と5月3日~5月7日にかけて開催した『映画サークル上映会』を振り返っていきます。

企画を振り返って

この企画では、劇場上映に関心のある映画サークルの学生を募って、試験的にどらま館(劇場)で映画の上映会を行いました。
今回の目的は、「まずやってみること」だったので、その意味では大成功だったと思います。期間中に参加者同士で話し合う場面があり、探りながら工夫して仕事に取り組んでくれました。

この振り返り記事では、開催に至る経緯と記録を残そうと思います。
どらま館企画ではなくても、サークル主体の上映会を開催する際に、この記事が参考になれば幸いです。もし、どらま館の利用を希望するサークルがあれば、劇場に問い合わせ頂ければと思います!

企画の経緯
3/2  
「映画研究会」所属の学生がどらま館企画の演劇ワークショップに参加してくれた
3/17 前回ワークショップに参加してくれた学生に「上映企画」についての意見をもらう→企画実施を検討開始
3/18 大学公認映画サークルの三役宛てに「どらま館上映企画」参加者募集の連絡
3/21 作品出品希望者12名、企画に関心ある学生3名、計15名の回答あり
3/22  「上映企画」打ち合わせ日程調整を連絡
4/1 11:00-12:00 オンラインミーティング実施(MTG議事録)、ミーティング議事録共有、上映企画予定期間のなかで、作品上映枠調査(当日運営者が3人以上集まったら上映枠成立)、試写会日程調査の連絡
4/4-11 上映プログラム(上映作品の組み合わせ)と当日運営シフト作成
4/12 プログラム+当日運営シフト決定の連絡、作品あらすじ+プロフィールの提出のお願い、試写会日程の連絡、映像編集作業の担当者募集(後日、編集作業は行わないこととなった。)
4/13 どらま館上映企画HP記事作成(【どらま館の歓待】映画サークル上映会)、予約フォーム作成(カルテットオンラインを利用)
4/14 試写会(映像・音の確認)①
4/19 試写会(映像・音の確認)②
4/20 どらま館note記事公開(【サークル合同企画】映画サークル上映会)、映画サークル上映会予約開始
4/26 
試写会(映像・音の確認)③、当日運営シフトのリマインド連絡
4/27 上映会初日(舞台設営、スクリーン設置、上映リハーサル、受付、開場客入れ、上映、客出しなど)
4/28 上映会2日目(当日制作業務まとめの共有
5/3 上映会3日日
5/4 上映会4日日
5/5 上映会5日日
5/6 上映会6日日
5/7 上映会7日日(舞台そのほか撤収、現状復帰、上映会振り返り会)

開催記録
参加監督数:11名
上映作品数:14作品
総上映回数:16回
総集客数:127名

今後の展開の可能性

上映会の実施には出品作品を集める必要があるので、開催時期が重要です。映画サークルの制作サイクルは、早稲田映画まつりの存在感が大きく、12月が1つの節目で、その後、春休みの期間でまた撮影をすることが多いと分かりました。よってどらま館の上映企画を春の成果発表の場とするのは、新歓時期にも絡められていろいろ都合が良さそうです。
また、映画まつりは、出品された作品の全てが上映されるわけではないので、そこをどらま館でフォローするというのは面白いと思いました。これは早稲田映画まつりの実行委員にも様子をうかがってみて、もし良しとなれば、年度末の開催も可能性があるかもしれません。どちらも引き続き、検討してみます。

また今回は、映画サークルの監督が劇場上映の感触を掴むための上映会でしたが、今後はいろんな関心を持つひとの交流の場になることも狙っていきたいです。まずは素直に、演劇サークルの俳優が、もっと映画サークルの作品に出演するような流れを作れたらなと思いました。俳優に困っている映画監督と映画に出たい演劇サークルの俳優が上映会の場で繋がってもらえたら良さそうです。次回開催の折には演劇サークルの集客を頑張ります。(宮崎)

体験レポート

今回の企画参加者で作品出品監督である、田口慧震さんに体験レポートを執筆していただきました!

映画を作るのはとてもとても楽しいことです。そして同時に業の深いものでもあります。多くの人の力が必要であり、必然的に他者との綿密なコミュニケーションが求められる一方で、脚本を書き、香盤表を書き、作品をどう演出するか、他のスタッフに自分の意見、意図をどう伝えるかを考え抜くのは非常に孤独な作業です。つまり、孤独を抱えながら他者と向き合い、一つの作品を完成へと導く意志が必要となります。そのような中々大変な作業に対して、早稲田映画サークルは、誰もが真剣に考え、懸命に取り組んでいます。そしてそれは、皆がそれぞれの理由で映画というエンターテインメントに魅入られてしまったが故なのです。
我々映画サークルのそのような工夫と協力、創造の結実を、演劇空間という密閉された神聖な場所で上映させていただくことは我々にとって大きな挑戦であり、また、多くの学びをもたらしてくれました。真っ暗な空間のスクリーンに自分達の描いたイメージが、3台のスピーカーから流れる音と共に投影された瞬間、あの達成感と幸福は、映画作りに関わったものだけが味わえる特権であると感じています。そして、映画は観客に見られることによって初めて完成し、やがて無限に育っていきます。

この企画の初日は客入りが中々厳しいものでした。しかし、参加したメンバーの必死の広報によって、回によってはほぼ満席になるほど、予想していたよりも多くの方に作品を見てもらうことができました。そして上映後に監督、役者、スタッフ、観客がそれぞれ感想や意見を語り合い、新しい人間関係の輪も幾つも広がりました。この現象は、映画を現地で上映することでしか生まれ得ないものです。作った映画を上映し、人に見てもらう環境があることは、映画制作に関わる人間全員にとって、大きな心の支えとなります。今後もこの企画が続いていくことを、今回参加させていただいた一人として強く願います。

田口慧震
早稲田大学映画研究会、映画制作グループ☆ひぐらし、映像製作集団浪人街と3つの早稲田大学の映画サークルに在籍。
監督作「頭が破裂しそう」は2020年度早稲田映画まつりにて本選選出。「ハタル」は2021年度の早稲田映画まつりにて本選選出。


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