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【開催報告】新人育成を考えるWS+座談会

はじめに

この記事は、どらま館制作部週間「おいでよ どらま館」の中の企画として3月4日に開催した「新人育成を考えるワークショップ」の振り返りです。

開催概要はこちらからご覧いただけます。
3/4【ワークショップ】新人育成を考えるWS+座談会

新人育成を考えるワークショップとは

このワークショップは、2023年に開催された隈裏びらきというイベントに向けて、6つの異なる演劇サークルの団員が集まって考案されました。
内容は、パワポカラオケというゲームを使って早稲田の演劇サークルで行われている4種類の新人育成の方法を疑似体験するというものです。各サークルの新人育成で最もバラバラかつ特徴的なのは演技・表現に対する「評価軸」であると考え、その評価軸で評価する/される時にどう感じるかという観点から新人育成を問い直すことを目標としています。

座談会について

このワークショップ終了後には、3名のゲストの方と4人の演劇サークル員がワークショップの感想を話し合う座談会を行いました。ゲストの方にもワークショップに参加して頂いたため、その感想から派生してゲストの方が早稲田の演劇サークルに所属していた時と現在のサークル活動の比較の話で盛り上がりました。それを聞いた参加者の学生からも現在サークル運営で困っていることや新人担当になる上での懸念などが飛び交う場となりました。

感想

このワークショップの開催にあたってお手伝い頂いた、演劇サークル員の方3名(星摘さらさん、村山空さん、高橋さくらさん)に感想をいただきました。

星摘さら(劇団森)
異なる劇団の新人育成担当者が一同に会する機会は非常に新鮮でした。これまで「育成」や「伝統」を理由に見直しを疎かにしてきた部分や発見しきれていなかった改善点が、するすると軽やかに解かれていくような明るいWS体験でした。
今回行われた簡略的な模擬新人訓練は肉体的負荷が取り除かれた内容であったため、客観的に新人育成の際の組織構造や両立場の認識を分析することができました。新人に関する評価基準と、新人が求める評価の食い違いという興味深いものを発見しました。
ゲストの方・観覧の方と自由に意見交換ができた座談会も、育成を担う現役劇団員にとってはとても心強いものとなりました。
どらま館はどの劇団や派閥にも属さない中立で開かれた場所であり、そのような場所が扉を開けてくれているだけでも、演劇に関わる人たちにとっては大きな心の拠り所になるかと思います。そんなどらま館が開催しているイベントには、是非色んな方に足を運んでほしいです。きっと素敵な収穫があると思います。

村山空(劇団森)
今回ご縁があり、こちらのワークショップと座談会に参加させていただきまして、さまざまな早稲田演劇サークルのお話をお聞きすることができとても勉強になりました。
ワークショップでは、各劇団の育成方針を簡略化してゲームを通して感じることができる点がとても面白かったです。
座談会では、早稲田演劇に在籍していたお二人のお話がとても興味深かったです。今のご時世では問題になるようなエピソードもあり驚きました。指導をすることも難しいけれど、指導をしないことのデメリットも大きく(新人教育をする劇団よりも知識量や経験に遅れが生じる等)、何を目指して「新人育成」を行うのかは大事な点ではないかと感じました。
素敵な企画にお声がけいただき、改めまして本当にありがとうございました!

高橋さくら(劇団木霊)
始めは「新人育成を考えるWS」ときいて、実際に各団体の新人訓練のメニューなどについてお話するのかと思っていました。でも実際にWSに行ってみると議題はもっと本質的なところにあったと気づかされました。各団体がどんなメニューを行っているのかというよりは、どんな雰囲気で行っているか、どのように新人にフィードバックしているのかに重点をおいたWSで新人育成について深く考えることができました。パワポカラオケを用いて間接的に新人育成を疑似体験することで、座談会の時に議論がしやすいのがいいなと思いました。これだという新人育成の正解が見つからなくても、今後もこのような「新人育成について考える会」は必要だと強く感じるようなWSでした。今回このような場を設けて下さったどらま館の方々に感謝します。

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