早稲田合格体験記

 地域のトップ校(自称進:偏差値58)から早稲田大学文化構想学部に合格しました。 
 私はこの合格体験記を東京からの帰りのバスで4時間かけて書きましたが、採用されなかったためnoteに残そうと思います。
 高校名は伏せますが、それ以外は原文ママです。ただし最後に補足を加えておきます

以下原文


塾なしで早稲田に合格した者です。独学でも早稲田は目指せるということを伝えたいと思います。

志望校選択

 私は詩歌や小説が好きなので、文学の名門である早稲田大学文化構想学部・文学部を目標としました。高1の時点で目標が定まっていたので、志望校へ向けた対策がしやすかったです。志望校・学部は今すぐ決めましょう。

3年生になったら受験生になるのではありません。受験を意識し始めた時からすでに受験生です。受験勉強に早いも遅いもありません。
 I高校の生徒はこの意識が欠けている人が多すぎます。

 また、とりあえず信大を目指す人が多いですが、自身の可能性を狭めるだけなのでちゃんと自分で調べて「この大学へ行きたい!」と思える大学を選びましょう。

内職

 I高校は国公立至上主義なので、授業では共通テスト対策がメインです。つまり、私大向けのカリキュラムではないということです。これを念頭に。
 教科担当にも当たりハズレがあります。ですが生徒には“選ぶ権利”があります。
「この授業は受ける必要があるのか?」「自分で勉強した方が効率が良いのではないか?」そう思い始めたら決断の時です。
 周囲の視線を気にせずに自分のやりたい学習を行うことができるかどうかが合否を分けます。極論ではありません。内職をしましょう。
 学校のテストの校内順位なんて全く価値がないです。ライバルは全国の進学校の学生です。

学習プラン

 武⚪︎塾のルートを参考にする方が多いかと思いますが、胡散臭いので私はYahoo知恵袋や掲示板を参考にしました。使用した参考書を科目ごと挙げていきます。

英語
・単語帳(高1~受験期)⇨ターゲット1900、Stock4500、鉄壁(メイン)、パス単準1級、SPARTA3の順で難易度を上げていきました。
・熟語帳(高2~受験期)⇨解体英熟語

 「英単語帳は一冊で十分」と言う人がいますが、それは国公立の話です。英単語帳なんてやればやるだけいいです。単語帳を5冊仕上げても早稲田では足りないくらいです。それが早稲田です。
 私は過去問で出てきた未知の単語を付箋に書き留め、鉄壁に貼り付けて自分だけの単語帳を作りました。

前書きページも活用
試験会場で周囲を威圧した鉄壁


 英単語帳一冊ごときに1年2年かけている非効率な人が多いです。単語帳は本気を出せば一冊を2ヶ月で仕上げることが可能です。詳しくは関正生の1ヶ月1000単語習得メソッドを参考にしてください。
 もちろん単語帳は何百周もしてください。

・英文法(高1)⇨Nextstage
 英文法は高1にやるくらいで十分です。何十周もしましょう。

・英文解釈(高2)⇨登木健司ひと目でわかる英文読解、ポレポレ
 英文解釈は癒しの時間でした。ですが、初見では全く構文がとれないと思います。ここで挫けたら一生長文が読めるようになりません。時間をかけて何十周もしましょう。高2でやるのがいいと思いますが、高3になっても長文読解の型が崩れたと思ったらもう一周しましょう。

・英語長文(高1~高3夏)⇨英語長文ポラリスシリーズ、やておき300,500,700
 長文は毎日読みましょう。英語に限った話ではありませんが、日が開くと感覚が鈍ります。参考書でなくともJapan TimesやBBCのスマホアプリで記事を読むくらいでも大丈夫です。

・その他(高3秋以降)⇨代ゼミ早大プレ過去問問題集

国語
・古文単語帳(高2~受験期)⇨ゴロゴプレミアムプラス
 学校配布の古文単語帳が使いづらかったので、自分で購入しました。古文単語を侮ってはいけません。英単語くらい重要です。

・古典文法(高1~高2冬)⇨古文上達基礎編、漢文道場基礎編
 古典文法は超重要です。一朝一夕で身につくものではありません。高1では助動詞を徹底、高2からは助動詞を磨きつつ助詞にも手をつけましょう。
 早稲田の文法問題は難しいと思われがちですが、基礎的な問題が多いので上記の2冊で十分戦えます。

・古文読解(高1~高3夏)⇨スタディサプリ、「有名」私大古文演習「難関」私大古文演習
・漢文読解(高2冬~高3夏)⇨スタディサプリ、漢文道場入門から実戦まで、マーク式基礎問題集漢文
 古文読解、漢文読解はとにかく数をこなしましょう。主語の把握を忘れずに。

・現代文(高1~高3夏)⇨はじめての入試現代文、入試現代文アクセス基礎編発展編、現代文読解力の開発講座、入試精選問題集、全レベル問題集レベル5、早稲田の国語、代ゼミ早大プレ過去問問題集
 私は現代文の評論が苦手でスランプに陥りがちでした。小手先の裏技に手を出したりしたこともありました。
 しかし、現代文という科目は“型“を習得すれば安定します。その型を習得するのにいろんな参考書を試しましたが、早稲田の国語、代ゼミ早大プレ過去問問題集が最も効果的でした。両者に共通しているのはその解説の丁寧さです。
 答えを導くプロセスを何度も脳に叩きこむこと、それが“型”を習得するということです。現代文の参考書は一度解いたら答えを知っているからやっても意味がないと思う人もいるかと思います。それは間違いです。なぜその答えになるのかを考えることでも“型”を習得できます。

 ここで現代文を解く上で意識すべき点を少しですが挙げてみます。
・評論文は基本的に筆者vs一般論、現代vs近代などの対比の構造をとっている。
・譲歩構文に注意『だが』や『しかし』の後は筆者の主張などがくる。
ex) 確かに〜。だが〜 / もちろん〜。しかし〜 / 一般には〜。実は〜  
・内容一致問題では「最も適した」選択肢を選ぶ。つまり「適した」選択肢は何個もあるが、その中から「最も適した」選択肢を選ぶ。ということ。
 また、相対、形而上、逆説、演繹、ポストモダンなどの言葉を正しく理解していますか?語彙力がないとお話になりません。

・その他(高3冬~受験期)⇨SPEED攻略10日間文学史、和歌
 文学史はやれば点が取れるお得な分野です。早稲田では和歌は頻出です。修辞を覚えましょう。

日本史
・講義系(高2~高3夏)⇨実況中継
 教科書はほとんど使わず、実況中継をメインで使いました。時間があるので何周もしましょう。ただ、教科書の注釈にしか書いてないマニアックな単語が早稲田では頻出なので、注釈から抽出して一問一答に書き込んでください。

・一問一答(高2~受験期)⇨東進一問一答完全版
 一問一答は⭐︎1、できれば⭐︎なしまで覚えましょう。でないと戦えません。

・問題集(高3夏)⇨実力をつける100題、早稲田の日本史
 問題集は2周程度でいいかと思います。どの時代が苦手なのかを把握することが重要です。

・その他⇨日本史用語集
 用語集は知らない、あるいは曖昧な用語がでてきた際に使います。必携。山川出版からアプリ付きと書かれた用語集が出ているので、絶対にアプリ付きバージョンを購入してください。本をペラペラ捲らなくてもスマホやiPadですばやく確認できます。

模試

 早稲田志望の高3が受けるべき模試は代ゼミの早大プレだけです。河合塾の早慶プレは早稲田と傾向が違うので当てになりません。また、共テ模試など受ける必要がありません。T塾(学校で受けられる模試)はお金がもったいないです。
 私は早稲田でA判定を取ったことがありません。模試の結果に一喜一憂してはいけません。模試の結果よりも過去問でどれほど得点できるかの方が大切です。

過去問

・早稲田の⚪︎⚪︎系は夏休みにやるのがお勧めです。先に述べましたが早稲田の国語は名著です。早稲田志望じゃない方もやる価値があると思います。
・過去問を本格的に解き始めるのは高3秋~でいいです(実力があるなら夏~でも)。
・過去問を解いたら答え合わせをし、解説を熟読し、点数を出しましょう。私は過去問分析シートを自作し、得点を記入し、どの大問が苦手なのか、そのために何をすべきかを書き込みました(分析シートのデータが欲しい方は連絡をください)。
・早稲田は学部ごとに大きく出題傾向が異なります。解けなくてもいいので、志望校が決まったら赤本を読んで傾向を掴みましょう。
・過去問研究が早稲田攻略のカギです。実際、私は文化構想学部のクセ強めな英語、国語を高1の頃から研究したおかげで得点源にすることができました。戦略勝ちです。
・赤本よりも青本の方が解説が詳しいから青本をと言われていますが、早稲田レベルになると赤本でも解説がしっかりしています。ただ、さまざまな角度から設問にアプローチするという意味では赤本と青本の併用をお勧めします。
・赤本には合格最低点が載っており、その点数を目指す人が多いです。ですがそれはワナです。実際は赤本に載っている最低点+15~20点ほど得点しないとボーダーに乗れません。
 これは得点調整といい科目間の不利有利をなくすためのシステムのためです。7割取っても学部によっては余裕で落ちます。学部にもよりますが最低でも7割5分以上を目指しましょう。

入試

・私は早稲田一本でしたが、試験慣れで明治を受験しました。ぶっつけ本番はリスクが高いので適当なMARCHを受験しておくと良いです。試験慣れ用大学の過去問なんて時間が無駄なのでやらないでください。否、やらなくても受かってください。
・直前期は精神的にかなり辛くなります。私は過去問分析シートや早大プレの結果を見て「いつも通りやれば大丈夫」と言い聞かせていました。今までの努力が目に見えると安心します。
 にもかかわらず、本命文化構想学部の受験で大事故を起こしてしまいました。二日間ほど立ち直れず、悔しくて何度も泣きました。でも、そんな時に話を聞いてくれる友達がいてくれたおかげでなんとか立ち直ることができました。
受験に絶対なんてものはありません。最悪の事態も起こり得ます。これが受験の恐ろしさです。そして本番で奇跡は起こりません。今までの積み重ねが全てです。

その他

・高2冬までに英検準1級を取得しましょう。
・志望校は絶対に下げてはいけません。志望校を下げると学力もそれに比して下がります。
・私は河合塾の高3春季講習に参加して刺激を受けました。名古屋の河合塾には登木健司という英語の有名講師がいるのでお勧めです。ぜひ季節講習を。
・早稲田受験生は「紺碧の空」「早稲田大学校歌」を毎日聴いて志望校愛を高めましょう。私はスマホの壁紙を大隈先生、坪内博士にして、文房具や服などを早稲田グッズで揃えました。大隈先生のお墓参りにも行きました。最後に愛は勝ちます。

最後に 

 I高校では早稲田志望は苦しい思いをします。でも、私は一度も早稲田を諦めたことはありません。周囲からの圧力に負けて早稲田を諦めるんですか?学校が正しいとは限りません。学校の言いなりにはならないでください。後悔しない選択を。 
都の西北で会いましょう


以下補足

・明治大学は正直楽勝でした。過去問を一度も解かず、本番遅刻しても合格しました。
 早稲田と明治では差がありすぎます。
・逆転合格なんてないです。高1から受験を意識して一生懸命勉強してきた人が難関大学に合格します。
乱れ打ちは絶対にするな
私は早稲田文構、早稲田文、明治経営のみ受験しました。
・共通テストを受けないにしても全統模試では最低でも偏差値67はないと厳しいかと思います。
・田舎なので親戚は高卒か中卒です。身内に大卒はいません。学力は遺伝するものだと思っていましたが(もちろんある程度は関係あると思う)勉強量で覆せるのかも?
・両親が放任主義だったので自由にやらせてくれました。おかげさまです。
・世帯年収はおそらく平均以下です。全く裕福ではないです。
・慶應は学生の雰囲気が苦手なので受験しませんでした。田舎者にあの感じは無理。
・高校には素敵な先生もいたし、そうでない先生もいました。

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