キルラキルを見ました

 面白かった。流子ちゃんかわいいね♡あと満艦飾一家が良すぎる。闇医者は今まで見てきた父親キャラで一番ヤバイと思うけど。それはそれとしてキャラがみんな魅力的で好き。ただその中でも満艦飾マコは本当に重要な役割だなぁとは思った。こういう戦闘アニメで変わらない日常の象徴みたいなのってあまり出てこないと思うけど、満艦飾マコとその一家っていう激ヤバ狂人集団を登場させてほとんどの回で意味不明でしぶとい存在であり続けることで、戦闘アニメにありがちな主人公の精神的危機をテンポよく解決してくれるのが凄い。
 テンポのよさもだけど、演出とかネーミングとかも最高だった。反制服ゲリラとか壊惨総戦挙とか襲学旅行とか、内容より先に名前思いついてそうなやつ本当に好き。
 話としては、服がキーアイテムなのが強い。構成はたぶんロボットアニメの流れなんだけど、ロボットの代わりに服で戦っていて、父親から託された兵器とか覚醒して一体になるとかロボアニメを彷彿とさせる要素がもりもり出てくる。もしかしたら服で戦うっていうのはモビルスーツとかプリキュアとかで発明された概念なのかもしれないけど、キルラキルはロボットアニメのアンチテーゼとして意識して前面に出してる感じがする。「少年がロボットに乗って世界を救う」って話を「少女が服を着て世界を救う」って物語に転換したの賢すぎるでしょ。その流れで制服を軸にして少女漫画とかにありがちな「生徒会長vs不良少女」の構図を回収して物語に取り込むのも天才すぎる。使い古されたような設定や構図を要素として拾ってきて面白いものを作るのが上手すぎる。
 ストーリーの大筋はいつものという感じ。こいつらいっつも最後宇宙行ってるな。あと、彼ら敵が実は味方で真の敵は別に存在したって展開好きすぎないか。まぁ、こっちも既視感に包まれながら「アツい展開来た!」って喜んでしまうんですけどね。あとは敵と主人公は実は◯◯だったとか闇落ちとか、そこそこある展開だけどアツくなってしまう展開を集めて、オタクに効くツボを高速で押しまくる技みたいなのを繰り出してくる。あの系譜のアニメ、全体のストーリーを総合して整合性とかを考えながら考察するっていうよりも細かい部分で見てパロディを見つけたり展開や演出のアツさを感じたりするのが正解なのかなって思った。あの系譜、何度も似たようなテーマを扱い続けてるので、(そんなに焼き直されても…)とは思いつつ話が面白くてキャラが魅力的な作品を作りまくっているので好きになってしまう。オタクが好きそうなものをあらゆるレベルでぶちこんでなんだかよくわからなくなったけどめちゃくちゃ美味しいコロッケみたいなアニメ。
 おすすめです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?