【PTA回想録(7)】会長になって最初にやったこと
(前回)【PTA回想録(6)】副会長から会長へ より続く.
そんなこんなで,PTA会長生活が始まりました.
この頃は,前任者に倣って2年務めて終わりにしよう,と思っていました.
会長になることが内々に決まってから,急いでやらねばならないのが,総会に諮る議案の確認作業でした.一番大切な決算案と予算案に目を通し,会の財務状況をチェックしたうえで,この先,頭に入れておかねばならないことを把握したことを覚えています.ただ,この時はコロナ禍が1年経過したタイミングで,様々な対面行事が中止となり,お金のやりくりの心配,というよりは,皆さんから徴収した会費の有効な使い道を確保することに注意していたことを記憶しています.
これ以外に,総会に諮ること,といっても,規則類の改正は特に予定していませんでしたし,コロナ禍が終わる目途が立たず,総会を対面形式で実施できるかもわからない状況で,「今年も昨年同様に非対面での活動を細々と実施することになるのかな」と思っていました.
そんな中,前年の議案書を見ると,「PTA活動方針」の審議が予定されていることに気づきました.活動方針の中には「活動目標」も記載されていたのですが,ちょっと違和感のあるものだったのです.私は,PTAのような会を「負担感を軽減して,ユルく」運営するためには,具体性のある目標よりも,「活動理念」のような「フィロソフィー」や「ビジョン」のようなものがあったほうがいい,と考えていたので,なおさら違和感を感じたのかもしれません.過去の活動方針に改めて目を通してみても,やっぱり感じるのは,「この会には,フィロソフィーが必要だ」ということでした.私もそれなりに社会経験を積み重ねる中で,「良き仕事には,よき哲学あり」と痛感しています.翻って,自分が会長を務める会には,「フィロソフィー」が欠けている,と感じたのです.「これはなんとかせねば」,と思い,少なくとも10年単位で会のフィロソフィーに育っていくことを願って,以下のPTA活動方針と活動目標を作ってみることにしました.
正直に白状すると,今,この記事を書いている時点でも,PTAが何のためにあって,何をすべきなのか,完全に理解しているかどうかは怪しいところがあります.でも,当時の自分にできることとして,このようなものを作ることで,この先困ったことがあっても,これを出発点に会のあり方や活動の方向性を考えることができるようになったらいいな,なんて思っていたことを思い出します.ちなみに,この「活動方針」は,特に誰からも言及されることも,否定されることも,評価されることもありませんでした.でも,私のPTA生活の出発点になったことは間違いなく,その後にやってきたことは,このフィロソフィーを起点とするものとなりました.この方針・目標を起案したときに考えていたことは,次回にもう少し詳しく説明したいと思います.
ちなみに,この年のPTA総会は,COVID-19の感染拡大防止のために,結局対面形式での開催が困難となり,参加希望者と役員の代表者による少人数での開催となりました.私は,会を預かる立場になって,自分の伝えたいことを自分の言葉で直接保護者・教職員の皆さんに伝えたい,と思っていました.疫病の流行でその機会を作り出すことが難しく,忸怩たる思いだったことを思い出します.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?