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原体験を胸に挑戦した宇宙スタートアップ。3年目のBizDevとしてのこれからの歩み。

第16弾となる今回のメンバーインタビューに登場するのは、BizDevメンバーの國井です。2020年春にジョインして以来、これまでラジオ企画やLinkedInなどでその姿を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな國井がなぜワープスペースにジョインし、BizDevとしてどんな2年間を歩んできたのかについてご紹介します。


アフリカでの経験から志した技術の社会実装

-まずはじめに、國井さんが行っている業務を教えてください
採用、セールス、PRにマーケ。あと新規のR&D案件の調査などにも少し関わっていますが、今はセールスがメインになっています。

-幅広く業務を持っているんですね
-これまで自己紹介noteなどはありましたが、改めてワープスペースにジョインするまでの経緯やきっかけを教えてください。

千葉県船橋市の出身で、高校から大学2年生まではずっとバスケットボールに力を入れており、脳みそ筋肉という言葉がぴったりなぐらいでした。しかし高校3年生の時、一番最後の大会直前に膝の靱帯を切ってしまい、急に自分のアイデンティティがなくなってしまったんです。そこからバスケ以外の自分の将来をちゃんと考えるようになりました。

また自分の父は仕事柄、アフリカなどの途上国に赴くことが多かったのですが、小学生から中学生の頃に父から見せてもらったアフリカの子どもたちの写真がとても印象的な記憶として残っていました。そしていざアイデンティティを見つめ直しこれから何をしようと考えた時に、そういう新興国や途上国に関する勉強をしたいと思い、大学では国際協力やの開発経済学の分野へ進みアフリカへの渡航も決めました。

アフリカで過ごした1年間ではインターンやNGOの手伝い、青年海外協力隊で活躍している日本人の方の話を聞きに行ったりなど、様々な現場をみることに注力していました。実際に現地で過ごしてみると日本では入ってこない情報や現地の暮らしの様子を直に感じられるのですが、中でも特に印象に残っているのは、技術の発展によって、新しいビジネスやエコシステムがどんどん作られていく都市社会と、インフラや経済が整っておらず治せるはずの病気で亡くなってしまう人もいる地方での経済格差と過酷な現実でした。

テクノロジーや経済の発展が逆に経済格差を拡げてしまう状況にすごくモヤモヤとした違和感を抱え、新規技術が人々の役に立つような社会実装に関わりたいと考えるようになりました。

帰国後、大学4年生の夏にドローンを活用したソリューションを開発しているスタートアップ企業でインターンをし始め、卒業直前にワープスペースと出会いました。それまでは、宇宙産業は特定の人たちが特定の目的だけで研究開発するような、閉ざされた場所のイメージがあったのですが、実際は全然そうではなく、たくさんの人に開かれた場所であり今後さらに開かれていくことが肌で感じられて、面白いなと思ってジョインしたのが2年前です。


メンバー最年少が歩んだ、新卒スタートアップ2年間の挑戦

-宇宙に全然触れてこなかった大学生が新卒で宇宙スタートアップに就職したキャリア選択は、大分思い切ったものだと思います。まず率直に、入ってみてどんなことを感じましたか?

そうですね、一番に感じていたのは、事業のスケールの大きさの点です。他の多くの産業と比較して、多大な時間とお金を投資して事業を進めていくプロセスにすごく興味がありました。ジョイン当時の常間地さんとの面談では「この事業がどう着地していくのか、エンドを見てみたい」と言葉にしたのですが、今思えばスタートアップがエンドなんて言っちゃダメでしたね(笑)

-國井さんがジョインされた時はまだメンバーも少なかった頃でしたね

僕で7人目ですね。

-まさにこれから事業全体を描いていくというタイミング、大変ではなかったですか?
正直しんどい時もありました。まず宇宙業界について知識もまったくなく、業界全体の価値や可能性をイメージしきれていないなかで、まさかのコロナ禍に突入し、緊急事態宣言でオフィスに来れない日々が続きました。人に聞きたいこともたくさんあるのに、リモートでなかなか会社のメンバーとも話せずキャッチアップがすごく大変でしたし、目の前にコロナという社会全体に大きな影響を及ぼしている課題がある中、自分たちの事業は本当に社会に求められているんだろうかと考えることもありました。

-そんな1年を経て、2年目はどうでしたか?
何がきっかけだったのか、考え方が大きく変わった2年目でした。目に見えている課題を解決するのももちろんすごく大切です。しかし一方で、これから顕在化してくる多くの社会課題に対して、長い時間軸のなかで解決策を探ることや、そのために先手を打ち事業を創っていく重要性も同時にきづくことができました。考えてみれば、インターネットに代表される多くの技術や社会を円滑に運用するために作られてきた制度は、30年、50年、あるいは100年という単位で先人が試行錯誤を繰り返してきたからこそ、いま僕らはその利便性を当たり前のように享受できていると思うんです。だから同様に、これから先50年、100年先の豊かさや新しい当たり前を作る意識をもつ必要があると考えています。

そしてなぜやるのかが腹落ちしたからこそ、今自分がやってるタスクの目的や意味、フィードバックをもらうことの大切さみたいなものにどんどん気づくようになりました。

-現在社内メンバー最年少な國井さん。同年代のメンバーのジョインに向けて意識していることはありますか?
それはまさに、大きなミッションだと思っています。
自分も経験した新卒スタートアップが抱く課題として、ロールモデルの不在による大変さ、はあると思います。自分から見て周りのメンバーは秀でている方ばかりで、身近な「そっか、こういうふうにやっていけばいいのか」みたいなものがイメージしにくいことが多いと思います。

さらに宇宙業界でのBizDevとして、押さえておくべき知識の領域がすごく多岐に渡ることを痛感しました。技術のことも、ビジネスに関することも、政治、国際関係的なこともちゃんと押さえておく必要がある。関わるステークホルダーの属性が多岐に渡るからこそ、分野横断的にいろんな情報に触れる必要があり、理系文系の境界を越えてだれしもにチャンスが開かれていることを自らがロールモデルとなることで体現していきたいです。

今できる最大限のことをやる

-國井さんが担われているBizDev関連の業務で、よかったことや学びになったことはありますか?
BizDevという機能がそもそもどういうものなのか理解できたのは大きかったですね。
スタートアップとして投資家から会社への信用を寄せていただく必要はありますし、それ以外にもHR向けの取り組みや、事業に関連するステークホルダーの方々に自分たちを正しく知ってもらうこと。BizDevが持ついろんな機能をしっかりと理解しながら、各施策に紐づけて、会社を進めていくために必要なことはなんでもやるものなんだと考えられるようになりました。

反対に失敗したこともいくつかあって(笑)
ドイツの展示会にCSO森さんと行った際、展示会に必要な荷物が書類不足で通関を通れず、入国できなかった、なんてこともありました。

結果、展示会なのに何も飾れずポツンと衛星モデルだけあるブースが生まれ、他の出展企業は皆きれいにデコレーションしてる中でいろんな人に突っ込まれましたし、もちろん怒られもしました。
自分はこんな簡単なこともできないのかと当時めちゃくちゃ凹みましたね。

-なかなかインパクトの大きな失敗談ですね

でも、自分がどんなにへこんでも来ないものは来ないし、もうしょうがないやと開き直って展示会対応を頑張りました(笑)
これだけポンコツなくせによく言うなと思うかもしれませんが、起きてしまった事実に対してどうしようもない場合、そのときにできる最大限をやるしかないと思っています。

-今年は3年目、どんなことをしていきたいですか?
今自分の責任範囲として一番重くなってきてるセールスの部分でちゃんと成果を出していくことを大事にしたいです。他にも、自分の職務に限らず、チームがどんどん拡大していくなかでチームビルディングにも積極的に関わっていきたいと思います。相対的に長く会社にいる分スペシャルな方々から吸収しながら、あとは最年少らしくにぎやかしていきたいなと(笑)

-そんな國井さんの最も大事にする「Compass of Behavior」はなんでしょうか?。

Our Compass of Behavior
01. Leap
02. Goal oriented
03. Decide with fact
04. Chase one chance
05. Resilient spirit
06. Respect your crew
07. Love family
08. Adventure
09. Be attractive

「06. Respect your crew」ですね。
周りを見渡すといろんなスペシャリティを持った人がそれぞれの責任領域の中でその責任を全うして仕事を進めていて、、立ち返って自分に目を向けてみたときに、自分に課された責任の重さみたいなものを初めて自覚することができました。お互いがお互いの責任領域を理解し、尊重、尊敬し合うことが何よりも大事だなと思い、Respect your crewを選びました。

今はそれぞれが高い専門性を持って、意思決定のプロセスでみんなが違う視点から違う意見を出し合っているからこそ、最終的に得られる答えの質は相当高いものになっていると思います。

だからこそ自分も、周りのメンバーから学び、今ベストだと信じられるものをできる限り考えて、レベルアップしていきたいと思います。


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