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IT・ICTとの共存

気付けばもう12月ですね。
みなさんにとって、2020年はどんな1年でしたでしょうか?
今年を振り返ってみると、やはり新型コロナウィルスの影響により、様々なことが変化した年だったと思います。

その変化のうちの1つに、IT・ICT(情報技術・情報通信技術)が至る所に導入されたということがありました。
感染拡大予防策として、人と人との接触の機会を少しでも減らすため、IT・ICTの活用が推奨される場が増えました。

このIT・ICTの発展によって、人間のやるべき仕事がどんどんふるい分けされています。こういう流れの中にいると、私はときどき、機械たちから、「今あなたがやってることは、本当にあなたたちがやらなきゃいけないの?私たちにできることは任せて!」「それはあなたたちしかできないんだから頑張って!」と言われているような感覚になることがあります。

たとえば、コンビニやスーパーに行ったときのレジなんかも、ITが導入されています。昔は、お客さんからお金を受け取った店員さんは、そろばんや電卓でお釣りを計算し、お釣りをお客さんに渡していました。その後、手入力のレジスターができただけでもかなり大きな進展でした。今では更に進化し、店員さんがレジにお金を投入すれば、投入された金額を読み込んで、お釣りを計算して、計算された額通りのお金をトレイに出す、というところまでやってくれます。

介護業界の話でいうと、実施記録の入力は、ITを導入することで人間の労力を減らすことができます。今までは、お客様のお宅に訪問し、ケアを実施したら、その実施内容を2枚綴りの紙に書き込んで、2枚綴りの内の1枚を事務所に持ち帰って、その記録内容を見ながらパソコンに社員が手入力で打ち込み、その打ち込んだ内容を基にお客様への請求額やスタッフへの給与の計算などを行っていました。でもそれが、2枚綴りの用紙を無くし、お客様のお宅に訪問している段階でデータ入力することができると、「2枚綴りの内の1枚を事務所に持ち帰って、その記録内容を見ながらパソコンに打ち込んで」のところがなくなります。ITのお世話になれば、一気に手間が省けます。
一方、オムツ交換なんかは、リモートではできないので、お客様のもとに赴かなければなりません。

記録の入力などITやICTに頼れる部分は頼って、それによって生まれた余裕を使い、1人でも多くの方のところに訪問したり、少しでも丁寧なケアができるようになるわけです。

それに、いくらITとICTが進化してきているとはいえ、人間の細かい心情の変化や、周りの人達との関係性など、繊細な部分は、機械やリモートではなかなか汲み取れないです。
これからはますます、私たち人間だからこそできる、繊細なケアが求められていくのだと思います。

そして、ウォームハートの人たちの仕事は、ITやICTにはまだ任せられない、丁寧さと、あたたかさが備わっていると思います。
今年も1年、あたたかいケアや、丁寧なお仕事を、ありがとうございました。
2021年がどんな年になるかはまだわかりませんが、みなさんにとって少しでも素敵な1年になりますように…。

(上條)

【今月の一言】
しあわせは途切れながらも続くのです
(スピッツ『スピカ』)

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