80代からの生活費とお金の使い方
「お金をどうやって使えばよいかわからない」
「だって、この年になるまでお金は貯めるものとしか教えられていないもの・・・」
実はこれらの言葉、これまで何度も耳にしています。
80年間それぞれの人生に背景があります。
お金に関する考え方は、そのような背景(経験)が現れるように感じています。
ご主人を亡くし、息子さんご家族と同じ敷地内で生活する80代女性
税理士さんからお金を使うようにアドバイスを受けたとのこと
十分な金融資産をお持ちでした。
「お金をどうやって使えばよいかわからない」
欲しい物もない、行きたいところもないし…。
私はまず、住みやすいようにご自宅のリフォームを提案しました。
しかし…「不自由なところはない」と
次に、お孫さんへの教育への援助を提案しました。
「それは親がすること、息子もお金はあるから問題ない」と
更に、寄付を提案。
「知らないところに大事なお金をあげたくない」…
そして、
「相続税はもったいないから、自宅に穴をほって埋めればわからないわよね」
いやいや、それは無理があるかと思います。
今回の女性は「お金を使う」ということに、とてもマイナスのイメージをお持ちであることがわかりました。
このような考え方の方は少なくないと感じています。
つまり、世の中にお金が回らない一因になっているということです。
もっとも、年金だけでの生活は難しいので、資産を持つことは重要です。
気をつけるのは、遺族が相続税の支払いに困窮するような場合です。
しかし今回の女性は全く問題がないと判断しました。
80代からの生活費は
一般的に住居費、食費、医療費、介護費、通信費等
そして交際費
この交際費、個人差が大きい。
お話を伺いながら、これらをざっくりと計算し、
これからの体調変化と、住み替えの可能性を視野に入れ、
どのように転んでもお金に不安が無いことをお伝えしました。
しかし、お金を使うということが「怖い」という女性。
誰のものでもなく、女性の資産です。
税理士さんも無理やり使わせるのが目的ではなかったと思います。
金融機関からのセールスもあるようですが、
このまま蓄えておくことが
女性の心の安定に繋がり、この先穏やかに生活できるのが幸せなのだ
と気づきました。
これを伝えたとき、初めて女性の笑顔を拝見できました。
100歳人生と言われる今、お金の使い方の勉強会を不定期で開催しています。次回は2021年11月5日金曜日です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?