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カークパトリック論説の波紋続く

AAROの局長を退任したショーン・カークパトリックが「SCIENTIFIC AMERICAN」誌に寄稿した「UFOやエイリアンの証拠など存在せず内部告発者はUFOカルトに操られているだけ」という内容の論説に対して、異論反論オブジェクションの声がさらに上がっている。

1月24日、さすがに黙っていられないと感じたのだろう、クリストファー・メロンがこうXにポストした。

私は、Scientific American の最近の記事でショーン・カークパトリック博士が UAP の「陰謀論者」を非難している中心的な主張の1つに驚きました。 具体的には、彼は「私が退職した時点では、世間の陰謀志向の『内部告発者』の中で、何度も招待されたにも関わらず自分たちの『証拠』を提出するためにAAROに来ることを選んだ人は一人もいなかった」と述べています。

私が当惑しているのは、私は調査を支援するために、カークパトリック博士を AATIP プログラムの元ディレクター、ルー・エリゾンド、エリック・デイビス博士、ハル・プトフ博士に紹介したからです。 AATIP プログラムに関連するこれらの著名な人物たちは、機密設定でカークパトリック博士に何時間もかけて説明しました。しかし誰もフィードバックを受け取っていません。 できれば、疑惑のUAP回収プログラムに関する議会への保留中の報告書に、これらの証人や他の数十人の証人による具体的な主張と、AAROがそれらを評価するために何をしたかが記載されることを期待します。

このポストにルー・エリゾンドがこう引用リポストしている。

繰り返しになりますが、私が個人的に知っている多くの人が AARO と話し、記録のためにカークパトリックと彼の事務所に詳細な情報を提供しました。 AARO が議会に真実を話す気がないとしても...私たちにはあります!

政府の設立した公的機関であるAAROの元トップが「UFOやエイリアンの証拠など存在せず、内部告発者は戯言を言っているだけだ」と公の論説で発表することには重い責任と影響力が伴うだけに、こうした反論の声が上がるのは当然だろう。

近いうちに発表されるというデビッド・グルーシュの論説や、ルー・エリゾンドが全面的に関与したというジェームス・フォックス監督による「The Phenomenon」の続編ドキュメンタリーの発表などによる内部告発者側の「反撃」が待たれる。

注目すべきなのは、グルーシュやエリゾンドはこうした「暴露」を国防総省の許可を得た範囲で行っているということだ。つまり、政府機関の中でもディスクロージャー推進派と否定派で抗争があるらしきことが分かる。

カークパトリックは現在否定派の役割を負っている(負わされている)代表人物ということになるのだろう。

またグルーシュらと連携して同様の証言を行う用意がある政府職員が何人もいるというから、今年中に昨年7月のような公聴会が開かれることになるだろう。逆に開かれないとすればディスクロージャーの動きは完全に潰されたということになる。

気がかりなのは、今年はアメリカ大統領選挙の年であり、世論の注目は専ら大統領選挙キャンペーンに集中することだ。

候補者の中にはロバート・ケネディJrのようにUFOディスクロージャーを公約に掲げている人もいるが、主要候補者であるバイデンやトランプは言及していないし、主要な争点に挙げることも考え難い。

次期大統領が誰になるかによってもディスクロージャーの行方は大きく左右されることになるだろう。

そしてアメリカ以外の国で先駆けてディスクロージャーを行おうとしている国が出てくるかもしれない。

2024年はUFO情報開示にとって重要な節目であることは間違いなさそうだ。

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