自転車。
小学校入学と同時に大阪の高槻から奈良へ引っ越して来て割とすぐに母は勤め出した
初めは大学病院の口腔外科の受付
ワタシが4年生になるころ東大阪の小坂で小さな喫茶店を始めた母
日曜日しか家に居なかった
祖母もあやめ池の病院の料理をして働いていた
平日は祖父、祖母の姉、妹だけだった
4、5年生の誕生日に赤い24インチの自転車をかってもらった
嬉しくてそれから夜駅まで母を迎えに行く生活が始まった
大体の時間でお迎えに行く
駅の階段から降りてくる母に手を振り駆け寄り 一緒に買い物に行きお菓子をひとつ買ってもらう
当時コーラーアップが発売されたばかりで大好きだった
思い出すのは透き通る夜の空気
母が漕ぐ自転車の後ろに乗るのが大好きだった