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内戦?滅亡? アメリカ始原図を読み直す【マンデン占星術2】

前回に続きマンデン占星術の記事です。
今回は「アメリカ合衆国」について。

日本ではほとんど報道されていませんが、現在アメリカでは大規模な暴動や略奪が横行し、内戦寸前の状況にあります。

日本でもアメリカ内戦を描いた映画が公開されたようです。(現実を正しく反映しているかどうかは分かりませんが。正反対の可能性もあり)

こちらがここ数年のアメリカ社会で何が起きているか、日本人向けに分かりやすく解説した本です。

もう少し専門的なレポートは、たとえばこちら。


実は占星術の界隈では何年も前から「アメリカは2022年の前後に滅亡する」との予測が叫ばれてきました。
その根拠は、アメリカ始原図と同じ位置に冥王星が戻ってくるからです。

つまりアメリカは建国以来初めての冥王星リターン(プルートリターン)を迎えているということ。「戻ってきた冥王星にアメリカは滅ぼされる」と叫ばれているわけです。

この件に関しては以前私のブログでも軽く触れたことがありました。
ただ当時は解説をかねて雑談を書いただけだったので、今回はアメリカ始原図の読み直しとしまして2024年現在の視点で深堀りしたいと思います。

★マンデン(マンデーン)占星術とは何か? など、基礎の話はこちら。基礎解説部分は無料です:


基本となるアメリカ始原図、表と裏

比較的に若い国であるアメリカ合衆国(United States of America)の始原図は、日本ほど数多くの候補が議論されているわけではありません。

やはり独立記念日という、ほとんどのアメリカ国民が祝うお祭りの基礎となった1776年7月4日の始原図を用いるのが一般的です。

他の候補はたとえば独立戦争の開戦や終戦、合衆国憲法の決議や発行日など。

今回は始原図の候補を列挙することが目的ではありませんので、控えめとしまして。基本の始原図ともう一つの“裏”候補だけをピックアップしてご紹介します。


1.基本の始原図:アメリカ独立宣言の日

Astrodienstで作成、以下同じ


こちらが多くの占星術師が用いている基本のアメリカ合衆国(United States of America)始原図です。

フィラデルフィアの大陸議会において「アメリカ独立宣言(The unanimous Declaration of the thirteen united States of America」が承認された1776年7月4日のチャートとなります。時刻は17時10分とされています。

これを見るとアメリカ合衆国は射手座の国であることが分かりますね。

(アセンダントの星座で見た場合です。他記事で書いている通り、人や国家の本質は太陽ではなくアセンダント星座で見たほうが正確です)

私は個人的にこの射手座以上にアメリカらしい星座はないと考えています。
正義の心を抱き、若々しい感性を持ち、チャレンジ精神旺盛だが競争心が激しく好戦的。
そんな射手座はまさに我々が子供の頃から見てきた「アメリカ」のイメージです。
その他のことも考慮に入れると、アメリカの始原図は独立宣言の日のチャートが最も現実を反映していると言えるでしょう。詳細は後述します。

ただしこれはアメリカの“表”の顔。どうやらアメリカにはもう一つの始原図がありそうです。


2.独立決議の投票が始まった日

アメリカ独立宣言の二日前、1776年7月2日に独立を決議する会議が開かれた時刻のチャートです。プロの占星術師でこのチャートを重視する人もいます。

この図ですとアメリカは天秤座の国となります。
月と冥王星がIC近く4室で合、太陽と木星がMCで合という非常にパワーのあるチャートで、後に世界一の超大国となるアメリカにふさわしい始原図とも見えます。

ただ私はアメリカが天秤座の国だというベースのところで首を傾げています。
この始原図を推す占星術師は「天秤座は自由と平等の星座。独立宣言文とも合致しており、いかにもアメリカらしい!」と仰るのですが。
え、アメリカが平等の国……? ではないよな? 
と苦笑してしまうのは私だけではないはず。

確かに独立宣言文には「自由と平等」の言葉が掲げられていますが、それはスタート時点での機会の平等であって、均一に測られた結果の平等ではないと考えられます。ゆえに現実の結果では格差が生まれます。

すべての人は生まれながらにして平等であり、すべての人は神より侵されざるべき権利を与えられている、その権利には、生命、自由、そして幸福の追求が含まれている。

アメリカ『独立宣言』全文翻訳 日本と世界のカルチャーさんより 

アメリカは結果としての平等からはむしろ最も遠い資本主義の国です。ASC天秤座だとすれば、国民の格差が大きくなり過ぎてその天秤は傾いていることでしょう。

それから根本的に、天秤座にはあまり「自由」のイメージはありませんね。
「公平」ではあるのですが。…詳しくは後述。

このように考えてくれば、こちら7月2日の始原図は我々が見ているアメリカの個性を表しているとは言えないでしょう。

とは言えこの天秤座チャートもアメリカ建国時の“理想”であったはずで、現代への影響は残っていると考えられます。
特にアメリカの裏側、明るい正義に照らされた顔に隠れた“闇”を表すのはこのチャートかもしれません。分析の価値ありです。


基本始原図で表のアメリカを眺める

ここからは筆者の考察で、有料となります。
現実社会の話を書くため政治的にきわどい話題にも触れます。了解いただける方のみご購入ください。

※筆者はDS陰謀論など都市伝説の信者ではありません。DS陰謀論への誘導はない点、ご安心を。ただしいつの時代でも侵略やクーデターを目的とする策謀は現実に存在します。占星術のホロスコープと現実事象を照合した結果として、どうしても触れざるを得なくなった集団の話は書いています。

アメリカの半分は「少年ジャンプのような正義のヒーロー」


まずは〔1.基本の始原図〕からアメリカの表の顔を読み解きます。

先に書いたように、アメリカは射手座の国と言えます。
独立宣言の日時の始原図が正しいと考えられる第一の理由も、ホームポジションたるアセンダントが射手座だからです。

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