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【ニュースと日記】限界産業からキャベツウニ産業へ

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事例1 マグロ漁


過漁業により太平洋側では釣れなくなり、産卵に来る日本海側で大量捕獲

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資源管理先進国は魚が大きくてしかもいっぱい釣れる
そしてクロマグロだけでなく、ハタもヒラマサもカンパチも、ありとあらゆる魚が日本よりはるかに大きくてたくさん釣れた。

そんな遠征を続けていくうちに資源管理に興味を持つようになった。資源管理先進国は魚が大きくてしかもいっぱい釣れる。そして釣りには各魚種ごとの細かいレギュレーションがあることも知った。

クロマグロに関してはカナダでは釣り人はすべて船べりでリリースと決められていた。アメリカは1船1日1匹がレギュレーションだった。カナダやニュージーランド、アメリカは行くたびに夢のような釣果だった。

ところが日本はどんどん釣れなくなっていった。

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いろいろと調べた結果、釣れなくなった原因は毎年産卵期に集まるクロマグロを巻き網が一網打尽にしていることが原因だと考えるようになった。日本海でのまき網の漁獲が急に増えたのは2004年からである。そのころから徐々に釣れなくなっていった。

しかも一番多く釣れていた7月が一番急激に釣れなくなった。巻き網が日本海で獲っている時期は6月から8月の産卵期である。7月以降に青森まで北上するマグロはその前にまき網で獲られてしまうのだ。

カナダもアメリカもクロマグロを獲っているが、産卵場であるメキシコ湾は1982年から通年禁漁である(グリーンピース注:大西洋クロマグロ)。ノースカロライナやケープコッドではマグロを獲っている漁船をよく見たが、突きん棒か引き釣りだった。突きん棒はクロマグロのサイズを選んで突いていた。ケープコッドでは漁師さんは1日3匹までクロマグロを獲ってよい。同じ3匹なら大きいほうが高く売れるからである。カナダでは漁師と言えども1シーズンに1匹しかキープできない。7月下旬ごろから始まり、10月中旬ごろに終了となる。漁獲が集中すると値崩れするので調整しながら漁獲していた。カナダもアメリカもニュージーランドも漁獲したマグロのほとんどが日本へ送られていた。

いろいろと調べていくうちに東部大西洋クロマグロの産卵場は地中海であり、マグロ漁の解禁は産卵がほぼ終わった5月25日前後であることを知った。どの魚にも言えることだが、資源が危機的にまで減ったら産卵期を禁漁にするのがもっとも資源回復に有効だろう。

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ところが日本は産卵期に漁獲が集中することが多い。ニシン、スケトウダラ、シシャモ、そしてクロマグロなど。そしてほとんどの魚が絶滅寸前まで減少した。

漁師さんが自粛しても巻き網はお構いなし
今年の4月に太平洋クロマグロの親魚資源量が水産庁より下方修正された。2012年の資源量が26,324トンから13,795トンへと下げられたのだ。26,000トン台まで減ったときに絶滅危惧種とされたのだが、実はその半分しか残ってなかったのである。

これは初期資源量の約2パーセントである。普通なら全面禁漁にすべき資源量である。なのに産卵期の巻き網に関してはほとんど規制はない。資源の回復を最優先として壱岐や対馬の漁師さんが産卵期を自粛すると決めても、巻き網はお構いなしに獲り続けた。

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次は生クロマグロ水揚げ日本一で日本海まき網の中心基地である境港に行った。どのように資源管理に取り組んでいるのかを直接確認するために。取材の申込をすると、返事は予想に反して実に紳士的だった。

取材も面談もすべてOKであり、境港水産振興協会の白須会長(山旋漁協組合長、共和水産社長)が直接市場内を案内していただけることになった。

そして7月3日に境港に入った。昼過ぎに市場に行くと水揚げされたクロマグロがたくさん並んでいた。前日、日本海の東部で巻いたマグロだが、なんと巻き網3社で300トン以上も獲ったらしい。

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マグロの処理能力は日本一と言われている境港だが、この大量のマグロを処理するのに4日間もかかった。2日に開始して5日まで続いた。獲り過ぎと鮮度の関係で当然単価は暴落した。最安値は200円、平均単価が300円台という日もあった。

これでは限られた資源をまったく有効に利用していない。ましてクロマグロは絶滅危惧種なのだ。

巻き網業者「マグロはいっぱいいる」
翌日は早朝から市場に入り、白須会長の案内で市場内を取材した。この日は比較的大型が多く最大は300キロだった。水産試験場の職員が1匹1匹体長を測っていた。重量と体長はすべてその日のうちに水産庁へ報告しているそうだ。

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そして10時から巻き網関係者、境港関係者と会合となった。出席したのは約20名。水産振興協会、巻き網会社、山陰旋網組合、仲買協同組合、県水産振興局、県水産事務所、県水産試験場、市産業局、市水産課などこちらも驚くほど多くの方が出席した。話し合いは予定の2時間を過ぎた。多くの意見や質問が飛び交った。

「マグロはいっぱいいる」
茂木「マグロは減っているか?」

巻き網側「マグロはいっぱいいる。温暖化で壱岐や対馬の周りに大きなマグロはいなくなっている」「新潟や山形なら海岸から20キロも行けばマグロがいっぱいいる」「現行の1800トンの規制を続けていけば資源は回復する」

茂木「釣りをしていていっぱいいるという実感がない。とくに西側はほぼ壊滅状態だ。巻き網が獲りつくしたのだと思う。そのため最近は日本海東部が巻き網の主な漁場になっている。このまま獲り続ければ近いうち東側もいなくなるだろう」「1990年代は宮城県の塩釜港が生クロマグロの水揚げ日本一だった。その漁場は東北の太平洋側だったが乱獲でどんどん減り2008年には水揚げ0トンとなった。境港もこのままでは塩釜の二の舞になるだろう」

「国内の魚を取らなければ会社を維持できなかった」
茂木「巻き網は兵器に例えれば大量殺人兵器。しっかり規制しないと水産資源はマグロに限らず多くの魚種で危機的になる」「巻き網の漁獲は1970年以降に急激に増えた。それと反比例して水産資源は激減した」

巻き網側「排他的経済水域によって世界中の漁場から締め出された。そのため国内の魚を獲らなければ会社を維持できなかった」

「根こそぎ獲るなんて無理だ」
巻き網側「根こそぎ獲るという言葉には抵抗がある。海に出ればわかるが、根こそぎ獲るなんて無理だ」「網を10回入れても、8~9回は空で終わる。群れを探すのに1週間かかることもある」

茂木「大西洋は厳しい漁獲規制と、産卵期を禁漁にすることで一気に資源が回復した。資源が増えれば無駄は減り効率の良い漁獲ができるはずだ」

「日本海は産卵期以外は獲れない」
巻き網側「日本海は産卵期以外は獲れない。産卵後は高速で移動してしまい、まき網での漁獲は無理だ」

茂木「地中海は産卵後に巻き網は漁獲している。また産卵場であるメキシコ湾は1982年から通年禁漁である。東北の太平洋側が昨年から好調だが、漁獲されたマグロは産卵後と聞いている」

以上ここに取り上げたのは話し合いの一部。やはり話し合うことが解決に一番近いと感じた。

また話し合いの後に白須会長がこんなことを言った。

「海が大きく変わってきている。また中国がサバやサンマを大量に獲り始めたことに危機感を感じる。餌のサバやサンマがいなくなればクロマグロにも影響が出てくる。それと増え続けるクロマグロの養殖も餌が自然界の魚(主にサバ)です。マグロを1キロ育てるのに15キロのサバが必要なのです。このまま養殖が増え続ければ自然界のサバがいなくなります」

会議室には卵や内臓の食用としての利用方法のパネルが置かれていた。

白洲会長「この卵巣をなんとか美味しく食べられる方法を考えてます」

茂木「考えなくていいですよ。産卵期に獲らなければいいんです」

これが最後の会話となった。

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事例2 牛丼屋

店舗拡大、他店との価格競争、人件費削減の為にワンオペに、浮いたお金で店舗拡大、必然的に限界が来る産業

コンビニ、飲食店にも同様の事態に。上層部は富み、一番下にしわ寄せがくる。





事例3 セールス

こういった日本に役に立たない所か国民の生活を脅かす産業は無くさなければならない

オレオレ詐欺も犯罪の観点以外に、そこの人材を使う事自体が間違っている。




事例4 工場

低生産、危険、体を病む、上層部や人材派遣会社が儲かる一方、しわ寄せは一番下の従業員に来る







キャベツウニ

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長くなりましたが本題

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元々は磯焼けの原因

漁獲量減

駆除にも資金がかかる


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育てるのに三浦半島の廃棄キャベツを利用

実入りが良くなり、野生のものより甘さアップ、磯の匂い低減といいことづくめ




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皆がキャベツウニ産業をすればいいという意味では無くて、このようなみんなが幸せになる産業という意味ね

鰻の養殖化、メタンハイドレート利用、太陽光発電(失敗気味)など

理想論かもしれないけれど、希望無き限界産業より

将来を考えれば循環産業に移行する時期だ

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