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映画1000本鑑賞して気付いた映画の価値その①

みなさんの周りには映画1000本以上見た人はどれほどいるでしょうか。そしてそんな人に対してどんな印象を持ちますか?
私が映画を本格的に見始めたきっかけは大学2年生の授業です。授業で映画を見終わったあとの教授の考察が素晴らしく、1つの作品から見方次第でたくさんのことを学べることがわかりました。

最近は映画よりも(海外)ドラマ派がかなり増えてますが、私は断然映画派です。本日は私がなぜドラマよりも映画の方がいいと思うのかについて話していきたいと思います。

映画のここがスゴイ
全てが2時間につまっている。

やはり映画とドラマの最も大きな違いは長さでしょう。日本のドラマでもCMを抜くと40分×10話程度。アメリカのドラマでは日本の何倍もの長さのドラマがほとんどです。そんな長期に渡って放送されるドラマの良さは、なによりも登場人物の描写が詳しくなされる分共感的に鑑賞できたり、登場人物への思い入れが強くなることだと思います。また、そのドラマへの世界観への慣れから親近感を覚えることもあると思います。

ですが、映画の場合とにかく短いのです。どれだけ長い映画でも4時間を超える映画はそうありません。ちなみに今まで観た中で1番長かったのは『ベンハー(1959)』の212分で、鑑賞途中に休憩時間も設けられていました。ご存知の通りほとんどの映画は2時間程度になっています。映画が2時間で作られる理由は以下の通りです。

理由①人間の集中力の限界が2時間程度だから。
  ②シフト回転数の観点から収益が良くなる。

ここで理由①の集中力の限界に対してこんなことを思う人もいるかと思います。
『あれ?私ドラマだったら一気に何時間も見れるよ。2時間が限界だなんてうそだ。』
私もドラマだったら一気見できる自信はあります。
ですが映画とドラマは違います。映画には一切の無駄がないのです。そもそも映画には説明不足な作品がほとんどなのです。

アニメや小説が原作の作品が映画化された時のレビューによく「〇〇の描写が足りない。」だとか「〇〇の動機が伝わらない。」といったことが書かれていますが、それもある意味当然なのです。

説明不足である映画は、突然場面が知らされずに5年後になっていたり、結婚式の描写もなく夫婦になっていたり、登場人物に共感できるほどの情報が与えられなかったりします。
ですのでオーディエンスはそんな説明不足である映画を集中力をフル回転させて制作者の意図を読み取る必要があり、制作者はオーディエンスに少しでもわかりやすくするために様々な工夫を施さなければならないのです。

そういった背景があるからこそ映画には無駄がないのです。1秒1秒無駄なく入念に作られた情報の連続、それが映画なのです。配慮される情報にはセリフ、表情、声のトーン、メイク、衣装、背景、雰囲気、音楽等の様々な情報が含まれます。

↑『すばらしき映画音楽たち』このドキュメンタリー映画を見ればその場面を伝えるためにどれだけ音楽にこだわっているかよくわかります。興味のある方はぜひ。

少し話が脱線してしまいましたが、要するに私の言いたいことはこれです。

本来なら何時間もかけて伝えられる筋の通ったメッセージ、面白さが2時間程度で伝えられる映画って時間のコスパめちゃくちゃよくないですか?

だらだらと長い時間をかけて見るよりも短い時間に全ての集中力を注いでその作品にどっぷりと浸った方が満足感、達成感がありませんか?

無駄を一切取り除きこだわり抜かれた作品、その技術と努力に美しさを感じませんか?

ちょっとでも私の映画愛に共感できそうな方は映画を見よう!

それではまた