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ゾルピデム(睡眠導入剤)について


ゾルピデム(別名マイスリー)は睡眠導入剤の一種で、眠気をもたらす作用がある薬です。ステロイドの副作用で不眠になってしまったため、ステロイドを服用していた期間はゾルピデムも服用していました(詳しくはステロイド服用中の精神障害・不眠編


私も服用するまで知らなかったのですが、いわゆる「睡眠薬」にも種類がいろいろあります。

そもそも「不眠」と一口にいっても、入眠障害(なかなか寝付けない)、中途覚醒(夜中に何度も起きてしまう)、熟眠障害(眠りが浅い)、早朝覚醒(朝早く目が覚めてしまう)などタイプがあります。

主治医によると、ゾルピデムは入眠障害に効く薬だそうです。今振り返ると、私は上の4つの不眠タイプすべてに当てはまっていたかなあと思いますが、、ただゾルピデムのおかげで眠れていたことは間違いありません。

参考:くすりのしおり ゾルピデム酒石酸塩錠5mg「タカタ」


1. 飲むとどんな状態になるのか

服用から30~60分くらいで眠くなります。私は「あ、きいてきたな」というのがなんとなく分かりました。少しずつ意識が遠くなっていく感覚です。そして「あ、きいてきたな」と自覚してから15分後くらいには意識がなくなっています。むりやり(暴力的、とさえ感じることもあった)深い眠りに落とされる感じでした。

ただ、ゾルピデムは入眠を助ける薬です。不眠がひどかった時期は、服用して寝ても途中で起きてしまったり朝早く目覚めてしまったりすることはありました。

ゾルピデムなしでぐっすり眠って起きた時と、ゾルピデムを飲んで眠って起きた時は、なんとなく違いました。後者の場合は、起きた後ちょっと頭痛がしたり、ぼうっとしたり、なんとなく残眠感があったり。ただ、服用を我慢してあまり眠れないよりは数倍よかったです。

注意すべきなのは(薬の注意事項にも書いてありますが)、やるべきことをすべて終わらせ、ベッドに入った状態で飲むこと。「あ、きいてきたな」と自覚する前でも、着実に薬はきいているようで、服用〜眠るまでの間たまに不可解な行動をとってました。

例えば、LINE。ベッドに入ってLINEはよくあると思いますが、ゾルピデム服用後に返したメッセージをあとで見返すと、テンションが明らかに高い(スタンプ連打しているとか)ことや、誤字脱字だらけなことがありました。

ちなみにこの2つは、気になっていた人とのLINEを次の日見返した時に発見して「やらかしたー」とガン萎えした案件です(笑)恋するみなさま、要注意です。


2. 依存性はあるのか

薬の説明書きによると、あります。体感としても、ありますね。

なので、少しずつ量を減らすようにしていました。最初は1錠5mgからスタートし、ステロイドの服用量が減ってきたら(おそらくステロイド5mgになった時点くらい)、ゾルピデムも0.5錠2.5mg(自分で半分に割っていました)にしてました。0.25錠1.25mgは試したこともありますが(割るのが大変だった)、ここまでいくとあまりきかなくて、すぐに0.5錠に戻してしまいました。

ステロイドの服用量が2.5mgと少量になった治療後期には「今日はいけるかな?」と思った夜はゾルピデムを飲まずに眠ってみる、など少しずつ自分で調整するようにしていました。ただこれは、当時仕事を少しセーブしていたからこそできたことだと思います。「今夜眠れなくても、日中昼寝すればいいや」と思えたことは大きかったです。

このあたりは性格にもよると思います。不眠って本当に「どつぼにはまる」というのがぴったりな表現だと私は思っていて。考え過ぎてしまったり、必要以上にプレッシャーを掛けてしまったりすることで、どんどん眠れなく、抜け出せなくなります。だから「まあ、眠れなくてもいいや」くらいに捉えること、そう思える環境を整えることが私にとっては重要でした。

そうこうしたおかげで、ステロイド服用終了後はほとんど薬に頼らずに眠れるようになりました。


ただ。

「ほとんど」といったのは、現在「不眠に悩まされる前の自分に戻れた」とはいえないからです。

上述の通り、私は薬なしでも眠れるようになることを目的として、途中から1錠を半分にして飲んでいました。主治医もその旨は知っていましたが、一応「1日1錠」の前提で処方してもらっていたため、どんどん薬が余っていくわけです。

余った薬は本来は処分しなければいけないのは分かっていたのですが、「もしもの時」のために保管していました。ステロイドの服用が終わった2020年4月末の時点で、おそらく20錠以上残っていたと思います。

それから1年3ヶ月経ち、ゾルピデムの残りは2錠になりました。つまり、ステロイド服用が終わり、本来は睡眠を妨げるものがない状態にもかかわらず、ゾルピデムを飲んで眠る日がこの1年3ヶ月で30日以上(半分にして飲んでいたため、18錠だった場合36日)あったということです。頻度としてはそんなに多くないけれど、薬が0になることへの不安が、正直あります。

頭が冴えて眠れない、でも眠れなかったら次の日の仕事に支障が出てしまうと思って服用することが一番多いです。あとは、疲れている状態かつ土日でたっぷり時間があるのに、なぜか眠れない時。エネルギー切れで日中もう何もできないなと感じ、昼寝を目的として飲むこともあります。

ゾルピデムの残りが0になった時に備え、心療内科や睡眠外来などで相談し、改めて服用してもらうか、それともなしで乗り切ってみるか。正直迷っています。「いざとなったらゾルピデムがある」と思えることで、安心して眠れるような気もします。ただ、できれば薬に頼らず眠りたいし、なければないでいけるのでは、という希望もあります。

日々の小さな不安や、後悔、反省は当然あります。ただ深刻な悩みや、切迫した問題、過度なストレスを抱えているわけではありません。むしろ、仕事(現在はバリバリ働いています)とそれ以外のバランスが、体力的にも精神的にもとれていて、食事や運動にもきちんと気をつかって過ごせているという自覚があります。


病気になって気づいたことのひとつが、自分は自分で思っているより神経質で繊細だということ。だから、薬を再度処方してもらうにしても、薬なしで様子を見てみるにしても、どちらでもきっと、大丈夫。問題が生じたらまた戦略を変えればいいと捉えて、気長に付き合っていこうと思います。


そんな迷い・思いがむくむくと湧いていたところだったので、この記事を書いてみました。ゾルピデム服用予定・服用中の方や、不眠に悩まされている方の参考、励みになれば幸いです。では。


※私には医学・薬学の素養はありません。服用をきっかけに自分が調べたこと、感じたことをベースに書いていますのでご了承ください。




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