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【創作大賞感想】すべての子どもは消耗品じゃない/これでも母🐿みんみん様


一気読みしました。文章を読むのが苦手な私が、読みやすい文章でした。

まずプロローグ。
我が子のかわいさ余って、これまで仲良くしていたお友達が発達障害だとの噂を聞いた途端、我が子に悪影響を与えないために「遊ばせない」選択をさせたことから始まります。

こども視点、お友達視点、お友達の母親視点、主人公視点が、リアルに語られていきます。飾らず素直な心で紡いでいく言葉にはリアリティがあり、うんうんと、うなずいてしまいます。

自分が当事者となって初めて、何気なく言った言葉や、やってしまったことの過ちの大きさに気付く。誰しも、そんな経験があるのではないかと思います。誰しも間違いや失敗はある。それを自覚した時に、次にどう動けるのか。そこが大事だなと思いました。

みんな大なり小なり特性を持っていて、その特性が社会のルールから逸脱してしまうと「障がい」とカテゴライズされてしまう。この物語の子どもたちも、自閉症とADHD傾向とジャッジされましたが、診断されたからといって、何かが変わるわけではなく、二人とも親思いの優しい子でした。きっと理解あるそして愛情いっぱいのご両親に育てられたからですね。

親もまた成長途中、発展途上。
親だから、常に「人として正しい」行動ができるわけではない。
親だからこそ、我が子本位になり、他者を慮れず「心に余裕のない」行動をとってしまうこともある。
そんな気付きもありました。
ステキな作品をありがとうございました。

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