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外国語が「わかる」と「できる」

明日(日曜日)、JLPTという日本語の試験があります。その試験を受ける学生がいて、今週ずっと(zoomですが)勉強に付き合ってあげています。けれども、なかなか結果が出ません。この学生は大学でもう2年半ほどは日本語を勉強していて、そのうち1年は私が教えていました(ただその期間の多くはコロナ禍で授業がほとんど成り立たなかったのですが)。

半年前にも同じ試験があり、そのときと比べれば進歩は見られますが、それでも一番下の級の合格もおぼつかない感じです。この学生を見ていると、自分が大学生の時に外国語を勉強していたけれども良く分かるようにならなかったのと同じことをしているようで、ですので気持ちがわかり、あんまり厳しいことも言えないなあと思っています。

外国語を勉強するとき、「わかる」という段階と「できる」という段階があります。前者は文章の中で見れば「わかる」、先生から言われれば「わかる」という状態です。しかし受動的な状態ですので、わかっても自分から使えないですし、見てすぐわかるとも限りません。一方後者は、単語や文法を自ら使うことが「できる」状態です。こうなれば文章をすぐ読めますし、話すこともできます。

自分が大学生のときこんなことは分からず、「わかる」段階までいけば満足してそこで止まっていました。今教えている学生も同じような感じです。ではどうすれば「できる」段階に持って行けるかといえば、これは本人の自覚しかないと思います。自分はわかっているだけでそれを使えないと思えば、授業以外にも自分で勉強し、必死に覚えたり反復練習をしたりするでしょう。無理やり押し付ければ学生にこのようにさせることもできるでしょうが、大学生はもう自分で勉強するものだと思っていますので、押し付けず、本人が自分で気付くのを待っています。でも今回の試験には間に合いませんでした……。

実は私自身も今、この国のU語を始めていますがあまり集中して勉強できず「わかる」の段階に止まってしまっています。もともと単語がすんなり覚えられないほうですし、いろいろな変化、活用をさせることも苦手ですので、ほかの人よりも時間をかけて勉強しないと言葉を身につけられないことはわかっているのですが、まだ本気になれていないところがあります。

9月以降は嫌でもU語を話さないといけない環境に置かれる予定で、そうなると危機感が出て勉強するようになると思いますが、それ以前から勉強しておく方が9月に楽ができるのは間違いなく、1日でも早く本気モードに入りたいと焦る日々です。

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